離乳食開始前の赤ちゃんは、母乳やミルクから水分と栄養を補給することが基本です

「赤ちゃんに白湯を飲ませるのはだめ?」「新生児や生後1か月の赤ちゃんに白湯を飲ませても大丈夫?」と気になる方もいるでしょう。以前はお風呂上がりなどに白湯を飲ませることもありましたが、現在は「赤ちゃんに白湯は必要ない」といわれることもあります。

この記事では、赤ちゃんに白湯が必要ないとされる理由や与える際の注意点、いつから取り入れられるのかを月齢別に解説します。暑い日やお風呂上がり、体調不良時の水分補給についても紹介します。

赤ちゃんに白湯が必要ないとされる理由

離乳食開始前の赤ちゃんは、白湯を積極的に飲ませる必要はありません。まずは、白湯が必要ないとされる理由を確認しましょう。

離乳食開始前は母乳や育児用ミルクが水分補給の基本

母乳には水分とともに、赤ちゃんの成長に必要な栄養素が含まれています。育児用ミルクも、赤ちゃんの成長に必要な栄養と水分を摂取できるよう作られています。そのため、離乳食開始前は授乳そのものが水分補給にもなります。

新生児や生後1か月頃の赤ちゃんについても基本的な考え方は同じです。普段どおり母乳や育児用ミルクを飲めている場合、お風呂上がりや暑い日だからという理由だけで、授乳とは別に白湯を習慣的に追加する必要はありません。

白湯を多く与えると授乳量に影響することがある

白湯には水分は含まれますが、母乳や育児用ミルクのように、赤ちゃんの成長に必要なエネルギーや栄養を補給するものではありません。赤ちゃんは一度に飲める量が限られているため、授乳前などに白湯を多く飲むと、その分、母乳やミルクを飲む量が減る可能性があります。

特に離乳食開始前は、母乳や育児用ミルクが重要な栄養源です。「水分を摂らせたい」という目的で白湯を増やした結果、授乳量が減ってしまわないよう注意しましょう。

月齢別の水分補給方法

白湯を取り入れられる時期は、離乳食の開始時期が一つの目安です。月齢ごとの水分補給と白湯の考え方を確認します。

時期 水分補給の基本 白湯
新生児期〜離乳食開始前 母乳・育児用ミルクが基本 基本的に不要
生後5〜6か月頃〜 授乳+離乳食 少量から取り入れられる
生後7〜11か月頃 授乳+離乳食 食事などに合わせて取り入れられる

新生児・生後1か月頃は母乳やミルクによる水分補給が基本

生後28日未満の新生児や生後1か月頃を含む離乳食開始前は、母乳や育児用ミルクによる水分補給が基本です。授乳とは別に白湯を習慣的に飲ませる必要はありません。

ただし、赤ちゃんが体調を崩している場合や、母乳・ミルクを十分に飲めない場合は別です。自己判断で白湯を増やすのではなく、赤ちゃんの状態に応じて医療機関へ相談しましょう。

生後5〜6か月頃からは離乳食の進み具合に合わせて取り入れる

離乳食を始める目安は、生後5〜6か月頃です。離乳食開始後も母乳や育児用ミルクを続けながら、食事の状況に合わせて水や白湯を少量から取り入れられます。

離乳食が進んだら、発達に合わせてスプーンやコップなどから水分を摂る練習も始めていきます。月齢だけではなく、離乳食の進み具合や赤ちゃんの発達に合わせて飲ませ方を変えていきましょう。

生後7〜11か月頃は食事や授乳に合わせて白湯を取り入れられる

離乳食が進む生後7〜8か月頃、生後9〜11か月頃は、引き続き母乳や育児用ミルクを与えながら、食事などに合わせて白湯や水を取り入れられます。

飲ませ方も発達に合わせて変えていきます。日本小児歯科学会では、離乳が進んだらスプーンで水分を取る練習を行い、10か月頃からはコップで飲む練習を始めることを案内しています。1歳頃からも、食事や授乳の状況に合わせて水分を補給しましょう。

赤ちゃんに白湯を与える際の注意点

離乳食開始後に白湯を取り入れる場合も、与え方には注意が必要です。特に、一度に与える量やミルクの調乳方法に気をつけましょう。

一度に多量の水や白湯を与えない

赤ちゃんは腎機能が発達途中にあり、体内の水分や電解質のバランスを調整する機能も未熟です。短時間に多量の水や白湯を摂取すると、体内の水分とナトリウムのバランスが崩れ、血液中のナトリウム濃度が低下する「低ナトリウム血症」を引き起こす可能性があります。

これは「赤ちゃんが白湯を飲むと危険」「少量でも与えてはいけない」という意味ではありません。必要以上に不安になるのではなく、離乳食開始前は授乳を基本にし、白湯を取り入れる時期になってからも、一度に多量に飲ませないことが大切です。

ミルクを薄めて水分量を増やさない

育児用ミルクは、製品ごとに定められた量の粉とお湯を使い、規定の濃度になるよう調乳します。「暑いから水分を多くしたい」「便が硬いから水分を増やしたい」などの理由で、規定量より多くの湯を加えて薄めるのは避けましょう。

ミルクを薄めると、1回の授乳で摂取できるエネルギーや栄養素が本来より少なくなります。白湯を別に与えることと、育児用ミルクに加えるお湯を増やすことは分けて考え、育児用ミルクは製品に記載された調乳方法や使用量を守って作りましょう。

夏場・お風呂・発熱時に白湯は必要?

暑い日やお風呂上がり、体調不良時は水分補給が気になる場面です。月齢や体調に応じた水分補給の考え方を確認しましょう。

暑い日も月齢に合った水分補給を基本にする

赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、暑い日は室温や衣服にも注意しましょう。離乳食開始前で普段どおり母乳やミルクを飲めている場合は授乳を基本にし、離乳食開始後は食事や生活の状況に応じて水や白湯を取り入れられます。

お風呂上がりも白湯を必ず飲ませる必要はない

「お風呂上がりには白湯を飲ませる」というイメージがあるかもしれませんが、入浴後だからといって必ず白湯を飲ませる必要はありません。離乳食開始前で普段どおり授乳できている赤ちゃんは、母乳や育児用ミルクによる水分補給を基本に考えます。

離乳食が始まっている場合は、赤ちゃんの様子や授乳のタイミングに応じて、水や白湯を取り入れることもできます。ただし、入浴後に決まった量の白湯を飲ませる必要はなく、嫌がる場合に無理に飲ませる必要もありません。

⇒関連記事:赤ちゃん・新生児のお風呂上がりの水分補給はどうする?飲み物や与え方を解説

発熱・下痢・嘔吐があるときは白湯だけで対応しない

発熱や下痢、嘔吐があると、水分や電解質が失われることがあります。離乳食開始前の赤ちゃんは、飲める場合は母乳や育児用ミルクによる授乳を続けます。

下痢や嘔吐による脱水時には、症状や程度に応じて経口補水液が用いられることもあります。赤ちゃんに使用する場合は自己判断で薄めたり白湯に置き換えたりせず、製品の表示や医師の指示に従いましょう。

また、脱水症状のサインとして、おしっこが明らかに少ない、口や唇が乾いている、母乳やミルクを十分に飲めない、ぐったりしているなどの変化がみられることがあります。嘔吐を繰り返して水分を摂れない場合や、脱水が疑われる場合は医療機関へ相談しましょう。

意識状態がおかしい、けいれんしているなど明らかな異変がある場合は、速やかな受診が必要です。

赤ちゃんに白湯を用意するときのポイント

白湯を飲ませる場合は、作り方や保存方法にも注意が必要です。家庭で準備する際のポイントを確認しましょう。

家庭で白湯を作る場合は飲める温度まで冷ます

家庭で水を沸かして白湯を作る場合は、沸騰させた後、赤ちゃんが飲める温度まで冷まします。冷ます際は清潔な容器を使用し、やけどを防ぐためにも、赤ちゃんに与える前に温度を確認しましょう。

なお、育児用ミルクを調乳する場合は白湯の作り方とは異なります。粉ミルクは、サカザキ菌やサルモネラ菌などによる感染リスクを減らすため、70℃以上のお湯で調乳することが推奨されています。ミルクを作る場合は、製品の表示に従って正しく調乳しましょう。

作った白湯は衛生面に注意して扱う

一度口をつけた飲み物には唾液などが入り込む可能性があります。飲み残した白湯を長時間置いて再び飲ませるのは避け、必要な分を用意しましょう。

作った白湯を保存する場合は、清潔な容器を使用し、保存方法や衛生管理に注意しましょう。特に気温の高い時期は、飲ませる前に状態を確認することも大切です。

白湯や湯冷ましの準備にはウォーターサーバーも活用できる

当社が0〜2歳のお子さまの保護者62名を対象に実施したアンケートでは、赤ちゃんの飲み物準備で負担に感じることとして、33.9%が「温度調整」を挙げています。

0〜2歳児の保護者62名に聞いた、赤ちゃんの飲み物準備で負担に感じたことのアンケート結果。夜間調乳が46.8%で最多。

赤ちゃんの飲み物を用意する際も、お湯を沸かして飲める温度まで冷ます工程が必要になることがあります。白湯や湯冷ましを用意する機会が多い家庭では、こうした準備の手間を減らす方法の一つとして、ウォーターサーバーを取り入れる方法もあります。

ハワイアンウォーターは、ハワイの天然地下水をRO膜(逆浸透膜)でろ過し、不純物やミネラル分を取り除いた純水です。硬度1mg/L未満の軟水で、赤ちゃんの白湯をはじめ、ミルク作りや離乳食にも活用できます。

必要なときに水やお湯を利用できるため、白湯を作る際のお湯を準備しやすく、赤ちゃんの成長後も家族の飲み水や料理など幅広い用途に利用できます。

赤ちゃんの白湯に関するQ&A

赤ちゃんの白湯については、水の種類や量なども迷いやすいところです。よくある疑問をQ&A形式で紹介します。

Q1. 赤ちゃんの白湯にミネラルウォーターを使ってもいい?

市販のミネラルウォーターは、商品によって硬度や含まれるミネラルの量が異なります。赤ちゃんの白湯に使用する場合は、商品の表示を確認し、硬度やミネラル量を確認して選びましょう。

また、開封後の水は保存方法にも注意が必要です。商品の表示に従って保管し、開封後は早めに使い切るようにしましょう。

Q2. 赤ちゃんの白湯はどのくらいの量を飲ませればいい?

白湯の量を月齢だけで一律に決める必要はありません。離乳食開始後に取り入れる場合は、授乳や食事に影響しないよう、赤ちゃんの様子を見ながら少量ずつ与えましょう。

白湯を嫌がる場合も、決まった量を飲ませることにこだわる必要はありません。授乳や離乳食の状況に合わせて調整します。

Q3. 白湯と湯冷ましに違いはある?

「白湯」と「湯冷まし」は、いずれも一度沸かしたお湯を冷ましたものを指して使われることがあります。育児では「湯冷まし」と呼ばれることもありますが、厳密に使い分けられていない場合もあります。

育児用ミルクを作る場合は呼び方にかかわらず、製品に記載された調乳方法に従い、適切な温度と濃度で調乳しましょう。

(まとめ)赤ちゃんに白湯はだめ?月齢別の正しい水分補給法を解説

離乳食開始前の赤ちゃんは、母乳やミルクから水分と栄養を補給することが基本です

赤ちゃんに白湯を飲ませること自体が「だめ」というわけではありません。ただし、新生児や生後1か月頃を含む離乳食開始前は、母乳や育児用ミルクから水分と栄養を補給することが基本であり、白湯を積極的に与える必要はありません。

離乳食が始まる生後5〜6か月頃からは、授乳や食事の状況に合わせて、水や白湯を少量ずつ取り入れることもできます。暑い日やお風呂上がりも月齢に応じた水分補給を基本とし、発熱や下痢、嘔吐がある場合は白湯だけで対応しないことが大切です。

白湯を用意する際は作り方や衛生管理にも注意し、赤ちゃんの月齢や発達、体調に合わせて無理なく取り入れましょう。