赤ちゃん・乳児のお風呂上がりには、お水などの水分摂取が必ずしも必要ではありません
赤ちゃんや乳児の身体は、代謝が良いため多くの水分を必要としています。多くの汗が出たときには、水分をきちんと摂取する方が良いと言われています。
そのためお風呂上がりには、水分を与える方が望ましいです。ただムリして与えずに、赤ちゃんが望んだ量を与えれば良いと言われています。
喉が渇いていれば、赤ちゃんは泣いて水分を欲します。しかし乾きがなくなれば、あまり飲まないようになります。
赤ちゃんが必要な量を飲ませるようにしてください。お風呂上がりには、水分摂取以外にも保湿などのケアをきちんと行いましょう。
目次
赤ちゃんが欲する「水分」と「量」を与えましょう
赤ちゃんの身体は非常に代謝が良く、何もしていなくても多くの水分がなくなっています。そのため体重あたりの水分量は、大人よりも必要になると言われています。
活発に動いた後など多くの汗が出たときには、きちんと水分を摂取することが大切になってきます。お風呂も多くの汗を出します。
赤ちゃんが欲する量
つまりお風呂上がりにも水分を摂取する必要はあります。しかし摂取する量は、赤ちゃんが欲する量で良いと言われています。
赤ちゃん自身が喉が渇いていれば水分を欲するため、お水もたっぷり飲みます。しかし喉が渇いていなければ、あまり飲みません。
ムリに飲ませようとすると、吐くなどの症状をきたす恐れがあるため注意しましょう。ただ赤ちゃんによっては、お水などを嫌がる場合もあります。
赤ちゃんが欲する水分
その場合は母乳を飲ませるようにしましょう。母乳を勢いよく飲むのであれば、喉が渇いている証拠です。
赤ちゃんの状況に応じて、何を飲ませるか決めるようにしてください。
・母乳
・ミルク
・白湯
・麦茶
・果汁
・イオン飲料
果汁やイオン飲料には糖分が含まれているため、飲ませすぎには注意するようにしてください。またお風呂前に飲ませすぎるのは控えましょう。
母乳などを飲んだ直後にお風呂に入ることで、吐く場合があります。授乳直後は控え、時間をおいてから入浴を行うようにしましょう。
赤ちゃんの水分補給はいつから?
赤ちゃんの水分補給はいつから始める必要があるのか、水分補給の必要性について確認していきましょう。
新生児~生後2ヶ月頃
一般的に、赤ちゃんは生まれたばかりから2ヶ月位まで母乳やミルク以外で水分を与える必要がないと言われています。
母乳は8割以上が水分でできているので、この時期は母乳やミルクで充分必要な栄養と水分が摂れるとされています。
なかには水分補給することにより、かえって母乳やミルクの摂取量が減る場合もあるかもしれません。
母乳の質が大切な時期なので、赤ちゃんよりもママがしっかりと水分を摂っておきましょう。
生後2ヶ月~生後6ヶ月頃
基本的には、離乳開始までは母乳やミルクだけで水分補給ができる時期と言われています。まだママの水分補給が大切な時期です。
ただ、気温が高い日などはお風呂上がりに汗をかきやすいため、母乳が不足している場合などに白湯や麦茶を与えても問題はありません。
生後6ヶ月~
徐々に離乳食を始める時期です。この辺りから、お風呂上がりの水分補給に母乳やミルク以外の飲み物を与えはじめます。
うまく飲めない場合には、スプーンで少しずつ飲ませてあげるなど工夫してあげましょう。
水分補給の量は?
体重10kgまでの赤ちゃんの水分補給量の目安は、1日1kgあたり100mlと言われています。
これは母乳やミルクの水分量も含めた量のため、それ以外の水分量は1日200~300ml程度と考えるといいでしょう。
1度に与える水分量は20~30ml程度にし、体重や飲む様子などから量を調整します。ただし、赤ちゃんが大量の水を飲むと、血液が薄くなる水中毒になる恐れがあります。
水分摂取の目安量よりも大量の水を飲ませることがないよう、注意してください。
赤ちゃんの消化器官に負担がないように優しいお水を選びましょう

ミネラルウォーターのミネラルも負担に
赤ちゃんの消化器官は、まだ発達していません。そのため与えるお水は、何でも大丈夫という訳ではありません。
消化器官に負担がないように優しいお水を選ぶ必要があります。赤ちゃんには、軟水が良いと言われています。
軟水はミネラルなどの成分をほとんど含んでいません。そのため赤ちゃんの消化器官に負担をかけずに、飲ませることができます。
ペットボトル飲料の雑菌にも注意
市販のペットボトルの場合、ミネラルウォーターなどの製品も多いです。ミネラルウォーターは、赤ちゃんにはあまり向かないと考えられています。
赤ちゃんの体調を守るためにも、きちんとラベルを確認するようにしてください。
また開封してから時間が経過すれば、菌などが増える恐れがあります。できれば開封後は、早めに飲むようにしましょう。
超軟水のウォーターサーバーがオススメ
軟水は、ペットボトル以外にもウォーターサーバーでも飲むことができます。ウォーターサーバーであれば、慌てて早く飲む必要はありません。
またお水以外の成分はほとんど含まれていない超軟水も選ぶことができます。超軟水であれば、赤ちゃんに安心して与えることができます。
ウォーターサーバーはいつでもお湯や冷水を使うことができるので、赤ちゃんのミルク作りや湯冷まし作りの時短にもなり、ママやパパを助ける強い味方です。
⇒赤ちゃんの水分補給・ミルク作りに最適なRO水に関する記事はこちら
お風呂上がりのスキンケアも忘れずに行いましょう
お風呂上がりには、水分以外にも保湿ケアが重要になると言われています。まだバリア機能が発達していません。
そのためお風呂上がりの赤ちゃんの肌は、乾燥しやすい状態です。しっかり保湿を行うことで、あらゆる肌トラブルを予防することができます。
赤ちゃんに優しいタイプの保湿剤などを使用し、きちんとケアするようにしましょう。また赤ちゃんを拭く際は、優しく包み込むようにしてください。
ゴシゴシこするようにすることで乾燥を招く恐れがあります。乾燥肌を防ぐためには、お風呂上がり以外にも日々の水分は重要です。
身体の水分が足りないと、乾燥肌になりやすいと言われています。乾燥肌を予防するためにも、毎日しっかり水分を飲ませるようにしましょう。
赤ちゃんの着替えなどを事前に準備しておきましょう
お風呂上がりには赤ちゃんが湯冷めしないよう、スムーズに保湿のスキンケアまですませてあげることが大切です。着替えやバスタオルはお風呂に入る前に準備しておきましょう。
柔らかいマットなどの上に赤ちゃん用の着替えの前を開けた状態で広げ、おむつもセットしておくと楽に着せられます。
お風呂から上がってからすぐに赤ちゃんをバスタオルで拭いて、ベビー用の乳液やローションを全身に塗ります。
赤ちゃんのデリケートな肌が湿疹やかさつきなどのトラブルに合わないように、毎日スキンケアをしてあげてください。
(まとめ)赤ちゃん・新生児のお風呂上がりは水分を飲ませた方がいい?
赤ちゃんや乳児のお風呂上がりには、お水などの水分摂取が必ずしも必要ではありません
赤ちゃんは、離乳食を始めるまでは母乳やミルクで水分を摂取できているとされています。まずはママが充分に水分補給をして母乳の質を高めることが大切です。
気温が高い日のお風呂上がりなどでは赤ちゃんが汗をかきやすいため、麦茶や白湯で水分補給をしてあげてもいいかもしれません。
水分摂取時には、まだ消化器官の未発達な赤ちゃんでも飲める赤ちゃん用の麦茶や白湯などを選びましょう。赤ちゃんのお風呂上がりには、肌の乾燥を防ぐ保湿ケアも大切です。
<参考文献>
- 和光堂「赤ちゃんの水分補給」
- 大塚製薬「水分と赤ちゃんのおはなし」
- 一般社団法人母子栄養協会「赤ちゃんの水分補給 飲まない時どうする? 量はどのくらい?」
- 中村記念愛成病院「赤ちゃんのスキンケア」
- にこにこクリニック「赤ちゃん・子供のスキンケアと保湿剤の塗り方」