喉が渇いた時の飲み物は、余分な成分を含まない「お水」が適しています

暑い時や運動した時など、喉が渇いた時にどんな飲み物を飲んだらいいのかわからない、水分補給にはお水を選ぶべきなのか知りたいなど、水分補給に適した飲み物について迷ってはいる方もいるでしょう。お水、ジュース、コーヒー、お茶、スポーツドリンクなど、飲み物にもいろいろな種類があります。
人によって好みはそれぞれ異なるため、普段からジュースやお茶など決まった飲み物を飲んでいる方もいるかもしれません。基本的にはどの飲み物でも水分補給はできますが、喉が渇いた時の飲み物としておすすめの、メリットの多い飲み物にはどんなものがあるのか、紹介します。
目次
水分は身体の約60~70%を占めています
人間の身体は、60~70%が水分でできていると言われています。細胞まで栄養素や酸素を運搬したり、体温調節を行ったりなど健康を維持するために重要な働きをしているのが、水分です。
もし体内の水分量が3%でも減少すると身体が水分不足になり、脱水症で体調も悪化してしまいます。
水分不足は体調不良につながる
体内の水分が不足すると、ほとんど水分で構成されている血液がドロドロになり循環が悪くなるとされています。血流が悪いと身体のあちこちに栄養分や酸素が届かなくなったり、老廃物が排出されにくくなったりするため、いろいろな体調不良につながります。
水分不足にならないように、しっかりとお水などで水分補給を行いましょう。
水分不足であらわれる症状
体内の水分が不足すると、脱水症によるさまざまな症状が表れます。軽度の脱水症の場合には、喉が渇く、大量の汗をかく、めまい、吐き気、食欲不振などの症状がみられます。
喉の渇きを感じる時はすでに脱水症状になっている状態なので、早めに水分補給をすることが必要です。さらに体内の水分が減少すると、けいれんや皮膚感覚消失、腎機能不全などの症状が表れます。
コーヒーやお茶のカフェインには、利尿作用があります

水分補給のために、お水ではなくコーヒーやお茶、ジュースなどを選んでいる方もいるでしょう。コーヒーやお茶、ジュースなどは好みの味を選んで飲めるのですが、カフェインや糖質などさまざまな成分を含んでいるため、水分補給のために日常的に摂取するのには適していません。
コーヒーやお茶に含まれるカフェイン
コーヒーやお茶、紅茶は、カフェインが多く含まれている飲み物なので水分補給には適していません。カフェインには利尿作用があるため、せっかく補給した体内の水分を尿として排出してしまう場合があります。
カフェインを含んだ飲み物は空腹時に飲むと胃を痛める場合もあり、飲むタイミングや飲む量にも注意が必要です。カフェインと同じようにビールなどのアルコール類にも利尿作用があります。
水分を補給したはずがかえって水分が排出され、脱水状態になる場合もあるので注意しましょう。
ジュースや炭酸飲料に含まれる糖分
ジュースや炭酸飲料には、製品によって違いがありますがかなりの糖分が含まれています。糖分が多く含まれているジュースを水分補給に使うと、糖分の過剰摂取により急激に血糖値が上がり、急性の糖尿病にかかる場合もあります。
運動時の水分補給に良いとされるスポーツドリンクにも多くの糖分が含まれているので、飲み過ぎには注意しましょう。スポーツドリンクには、運動時に失われた塩分や疲労回復に良いクエン酸などが含まれているものもあります。
このことから、激しい運動を行った後の急速な水分補給には適していますが、普段の水分補給には避けた方が良いとされています。また、牛乳もタンパク質を摂りすぎると体の負担になることがあるため、水分補給として摂るのには適していません。
普段からこまめに行いたい水分補給には、余計な成分が入っていないお水がおすすめです。
1日に摂取すべき水分量の目安は、食事以外で1.5リットル
成人の場合、1日に排出する水分量は約2.5リットルあると言われています。運動をしていない時でも、気づかないうちにかいている汗や呼吸、尿などで水分が失われているため、不足している水分を食事や飲み物で補給しなければなりません。
水分の消費量と摂取量のバランスが悪いと、さまざまな問題が生じます。水分が不足してしまうと脱水症や熱中症などになる場合があり、反対に水分を過剰に摂取すると水中毒になる恐れがあります。
食事で摂取できる水分量は約800~1000ml
水分は、1日の食事からも摂取できます。食品や料理によって摂取できる水分量には違いがありますが、日本の場合には食事で補給できる水分量は約800~1000mlと言われています。
食事からの水分摂取量も考慮に入れて、飲み物から摂取する量を調整するといいでしょう。
1日の飲料で摂取する水分量は約1.5リットルを目安に
1日に必要な水分摂取量2.5リットルから、食事で摂取できる水分量約1リットルを引いた約1.5リットルが、飲み物で摂取する水分量の目安です。1日の摂取目安量分のお水を飲んで、水分不足にならないように気をつけてください。
喉が渇いたと感じる時や尿の色が濃くなっている時は、体内の水分が足りない状態なので、脱水状態が進む前にお水を飲んで水分補給を行いましょう。
水分補給の目安は、コップ一杯を1日6~8回に分けるのがコツ
水分補給のためにお水を飲む場合、お水を飲むのに適したタイミングがあるとされています。身体への吸収率を高めるには、水分が吸収されやすい時にお水を飲む方法があります。
身体が一度に吸収できる水分量はコップ1杯分(150~250ml)程度です。特に、余分な成分を含まず身体に吸収されやすい純水が水分補給におすすめの飲み物となっています。
一度に大量にお水を飲むのではなく、1日のうち何回かに分けてお水を飲むことで効率よく水分補給が行えます。
起床時
人は寝ている間に汗をかいているため、朝起きた時には体内の水分が少なくなっている状態です。不足している水分を補給するためにも、朝起きたらすぐに水分補給を行いましょう。
就寝前
睡眠中の水分不足を防ぐために、就寝前にもお水を飲んでおくのがおすすめです。
運動前後・入浴時
スポーツなど運動を行う時や入浴時には、たくさんの汗をかきます。このように一度に大量に汗をかく場合には、水分だけでなく塩分やミネラル分も身体から失われてしまいます。
運動をする前や運動中、運動後、入浴時などには、不足する水分と一緒にミネラル分も摂取することが必要です。ミネラル分も含んでいるスポーツドリンクを飲むと、脱水状態の予防になります。
飲酒時
アルコールには利尿作用があるため、飲酒後に身体の水分が失われやすくなります。アルコールを飲む前に水分補給を行い、飲酒中にもお水をこまめに飲むと水分不足を防いでアルコール分解の速度を高められるでしょう。
飲酒後には、脱水状態を予防するため寝る前にもコップ一杯のお水を飲むのがおすすめです。
(まとめ)喉が渇いた時の飲み物は「お水」が正解?
喉が渇いた時の飲み物は、余分な成分を含まない「お水」が適しています
お水やコーヒー、ジュース、スポーツドリンクなど飲み物にはいろいろな種類がありますが、水分補給にはお水を飲むがおすすめです。飲み物からの水分補給は、1日に約1.5リットル必要とされています。
コーヒーやジュースといった嗜好品にはカフェインや糖質などの成分が含まれているため、毎日の水分補給に飲み続ける飲み物には適していません。余分な成分を含まず身体に必要な水分だけを吸収できるお水で正しく水分補給を行うと、代謝が向上して美容と健康に役立てられるでしょう。