免疫機能の低下が花粉症の症状を悪化させるため、水分補給で体内のバランスを整えることが大切です

花粉症の対策に、水分補給がいいという話を聞いたことがある方もいるでしょう。水分補給と花粉症はまったく関係がないように感じられるため、本当に効果があるのか疑問を感じているかもしれません。

この記事では、水分バランスと花粉症の関係性から、どんな水分補給方法がいいか具体的な飲み方を紹介しています。免疫力アップや体内の水分の巡りを改善させるため、正しい水分補給の知識を身につけてみてください。

花粉症とは「異物を排除しようとするアレルギー反応」

花粉症とは何なのか、原因やメカニズムを見てみましょう。根本的な原因を理解すると、花粉症に水分補給が必要なのかわかるようになります。

花粉症は異物を排出する働き

花粉症はアレルギー反応のひとつです。ハウスダストアレルギー・猫アレルギーもアレルギー症状のひとつで、どれも体内に入ってきた異物を排出するため症状が起きています。

体は異物が入ってくると、体にいいものか悪いものかを判断します。異物が悪いものだと判断すると、異物を排出するためIgE抗体やヒスタミンの影響で、鼻・喉・目など粘膜が刺激を受けてアレルギー反応が起こります。

実は、このIgE抗体やヒスタミンによる影響は、誰でも起こるわけではありません。免疫力が高い人は異物が侵入してきてもうまく排出できるため、過剰な反応をする必要がなく、アレルギー反応は起こらないことがあります。

ところが免疫力が弱い人は異物を排出する力が弱く、過剰な反応で異物を排出しなければなりません。IgE抗体は数年~数十年かけてゆっくり体内で作られるのですが、近年は花粉の飛散量が増えており、発症までの期間が短くなる傾向があります。

花粉症になる時期

多くの花粉症の原因は、スギ花粉によるものです。日本の森林の2割はスギの木で、植林で増やした経緯もあるため、花粉症の人の約7割はスギ花粉が影響しています。

スギ花粉の飛散は1月~5月までですが、花粉症の原因はほかにもイネ科の植物・ヒノキ・シラカバ・キクなども影響しています。ヒノキは2月~5月まで、シラカバは4月~6月まで、イネ科の植物は3月~10月まで、キクは8月~10月までが花粉の飛散時期です。

さらに秋にもブタクサやヨモギなどの花粉が飛散しており、1年を通してさまざまな花粉の影響を受けることが考えられます。

花粉症は「水分バランスの乱れ」と関係があります

花粉症になるのは花粉というアレルゲンが直接的な原因ですが、人によって症状の出方が違うのは体質の違いがあるからです。東洋医学では「水毒(すいどく)」体質のある人は、花粉症の影響を受けやすいと考えられています。

水毒とは?

東洋医学における水毒は、体内に余分な水分が溜まっている状態のことです。水分が溜まっていると聞くと体内は十分な水分で満たされているイメージですが、そうではなく水分の巡りが悪くなっている状態です。

血液のように体内の水分もリンパ液などを通して全身を巡っています。体内の水分の巡りがよければ、水分補給1に対して尿などから1排出され水分と一緒に老廃物を排出しますが、何らかの原因で体内の水分と排出量のバランスが悪くなった状態が水毒です。

体内の水分の巡りが悪くなる主な原因は、食生活の乱れやストレスです。胃腸に負担をかける食べ物や食べ過ぎ、過剰な塩分摂取、ダイエットによる食生活の乱れが水毒を引き起こしています。

水毒になっているからといって、お水を大量に飲んでも意味がありません。巡りが悪い状態で水分補給を多くすると、下半身のむくみ、耳にある三半規管のリンパ液の問題からめまいや耳鳴り、関節液の問題で関節炎が起こりやすくなります。

花粉症と水毒の関係性

体が水毒の状態になっていると、余分な水分を鼻水や涙などで体外に出そうとするため、鼻づまり・くしゃみなど花粉症の症状が起こります。水毒が影響する花粉症の症状は、人によっては頭痛や嘔吐が起こることもあるでしょう。

現状では花粉症の根治は難しいようですが、適切な食生活やストレスの解消で水毒を軽減させ、適切な量の水分補給を心がけて体内の水分不足を解消させることは可能です。

「白湯」を飲んで花粉症対策をしよう

東洋医学では花粉症は水毒が原因とされており、体内の水分の巡りが悪い状態のため、適切な水分補給が重要だと言えます。ただ水分を補給すればいいわけではないため、花粉症で水分バランスが乱れている人向けに「白湯」の特徴と飲み方を紹介します。

白湯の特徴と花粉症の関係性

白湯とは、50度ぐらいに温めたお湯のことです。花粉症の人に冷水をすすめない理由は、冷たいお水で体が冷えやすくなり、体が冷えると胃腸の働きや免疫力が低下しやすいからです。

温かい白湯であれば体を冷やす心配がなく、体が温まって血流が改善され、体内の水分の巡りがよくなるでしょう。体温が1度上がるだけでも免疫力アップに効果的です。

冷水だと体への吸収が早くなりますが、白湯だとゆっくりと体に水分を取り込むことが可能です。水分の巡りがよくなれば、老廃物や余分な水分の排出にも役立ちます。

白湯は単純に温めたお湯なので、薬のような副作用の心配がありません。眠気が強くなることもなく、車を運転される方や日中の花粉対策として白湯がおすすめです。

白湯の作り方

やかんに水道水を入れて、ふたをせずに火にかけます。沸騰したら15分火にかけたままにして、15分経ったら火を止めて50度まで冷ましましょう。

15分間沸騰を続けることで、水道水に含まれる残留塩素が飛びやすくなります。時間がないときは、すぐにお湯が出るウォーターサーバーの温水と冷水を混ぜて、50度に調節するのもいいでしょう。

また、ウォーターサーバーは不純物が含まれない純水や、ミネラルが含まれる天然水を選ぶことができます。どちらも塩素が含まれておらず、15分間沸騰させる必要がありません。

白湯の飲み方

花粉症の人が水分補給をするなら、1日1.5~2リットルの白湯を飲みましょう。白湯は一度にたくさんの量を飲むのではなく、1回150~200ミリリットルを目安に数回に分けて少しずつ飲むようにします。

飲む回数を分けるのは、一度に吸収できる水分量は200ミリリットル程度だからで、飲んだ白湯がそのまま体に溜まるのではなく、尿・便・呼気・皮膚呼吸などから水分が排出されるからです。白湯を一度に大量に飲むとトイレが近くなりますが、こまめに水分補給をすることで体内の水分不足を解消しやすくなります。

白湯を飲むおすすめのタイミングは、起床後と就寝前です。朝は体温が下がっているためで、寝る前は温かい白湯で副交感神経の働きを高めて寝つきをよくする意味があります。

花粉症対策には「免疫力アップ」がポイント

花粉症は免疫力低下により、異物を排出する力が弱っている状態です。毎日の生活で花粉症対策をするなら、さまざまな食べ物で免疫機能をアップする対策を試してみましょう。

乳酸菌や食物繊維

腸内環境の細菌バランスは、免疫力に関係していることがわかってきました。異物と戦う抗体などが腸には60%以上もあり、腸内環境をよくする乳酸菌・食物繊維・発酵食品を摂取すると、花粉のアレルゲンに対する過剰な免疫反応を抑えるため役立つでしょう。

たとえば腸内細菌のバランスを整える方法としては、ヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌と、それらの餌になるオリゴ糖を一緒に摂取する方法があります。野菜に含まれる食物繊維も善玉菌の働きを活性するため、水溶性食物繊維の摂取もおすすめです。

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収をよくする栄養成分ですが、免疫力アップの効果もあるため花粉症対策におすすめです。キノコ類・青魚・サーモンにはビタミンDが多く含まれているため食習慣に取り入れるようにし、さらに太陽を浴びて体内でビタミンDを作り出すといいでしょう。

ポリフェノール

ポリフェノールは抗酸化物質のことで、IgE抗体の産生を抑え、炎症を抑えるために役立つ成分です。れんこん・チョコレートにポリフェノールが含まれています。

(まとめ)花粉症対策に水分補給が関係ある?

免疫機能の低下が花粉症の症状を悪化させるため、水分補給で体内のバランスを整えることが大切です

体質改善で花粉症の症状を改善したいときは、水毒の症状を和らげる対策がおすすめです。バランスのいい食生活、規則正しい生活でストレスの解消、白湯で水分補給をする方法を取り入れてみるといいでしょう。

どの方法も即効性は期待できませんが、毎日の習慣にすることで免疫力がアップし、花粉症の原因となっている水分の巡りを改善しやすくなります。白湯を飲む方法は今日からすぐに実践できる方法のため、ぜひ取り入れてみてください。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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