喉がイガイガして、痛みを感じるという経験をした方も多いでしょう。喉が痛いと飲食をする、唾を飲み込むのも苦痛になってしまいます。
そもそもこの喉の痛みはどうして起こるのでしょうか。まずはその原因を探り、喉が痛い時は何とかして痛みを和らげたいものです。
喉に優しく作用し、痛みに良いとされる飲み物もいくつかあります。逆に痛みを助長するので避けたい飲み物もあるので注意が必要です。
それぞれ紹介していくので、喉が痛い時の参考にしてください。他にも、喉が痛い時の対処法にも言及していきます。
目次
喉が痛くなる原因は「ウイルス・細菌感染」や「喉の乾燥」
喉が痛くなる原因は、感染症や喉の乾燥、刺激などいくつか挙げられます。具体的にどういった原因なのか詳しく見ていきましょう。
感染症にかかる
喉の痛みは、感染症が原因かもしれません。鼻や口からウイルスや細菌が入り込むと、喉の奥の扁桃にある免疫細胞が活発化します。
そして炎症により喉の扁桃が赤く腫れて、痛みを感じるようになります。悪化すると唾液を飲み込むだけでも異物感を生じるようになるでしょう。
他にも鼻水や発熱といった、風邪の症状が出ることが多いです。また、ウイルス感染による喉の痛みは、細菌感染よりも圧倒的に多いとされています。
喉の乾燥
喉は、咽頭と喉頭の2つから構成されています。嚥下の機能を持つ咽頭と、呼吸や発声の機能を持つ喉頭です。
咽頭や喉頭は外部からの刺激や異物から喉を守るために、水分を帯びた粘膜でカバーされています。しかし、喉が乾燥すると粘膜にウイルスなどが付いて炎症を起こし、違和感を覚えて痛むことがあります。
乾燥による喉の痛みはすぐに治まる場合もあります。しかし、悪化すると扁桃や咽頭が赤く腫れあがり、扁桃炎や咽頭炎を発症してしまうかもしれません。
喉への刺激
辛い食べ物や熱い飲み物が喉を通ると、粘膜が傷ついて炎症が起こり、痛みが生じることがあります。アルコールやたばこなどの過剰摂取も同様です。
また、カラオケやスポーツ観戦などで大声を出し過ぎると喉頭が傷ついて、喉の痛みを感じることもあります。
喉が痛い時に「オススメの飲み物」
喉が痛い時に飲むと良い飲み物がいくつかあります。具体的に何を飲めば良いか知っておきましょう。
大根おろし入り生姜湯
生姜にはジンゲロンという殺菌、抗炎症作用、鎮痛作用のある辛み成分が含まれています。体温が上昇し、ウイルスや殺菌を撃退してくれるので喉の痛みを和らげ、咳を鎮めてくれるでしょう。
すりおろした生姜をお湯に入れて、はちみつで甘みをプラスすると飲みやすいです。また、大根にもアリルイソチオシアネートという殺菌作用のある辛み成分が含まれます。
すりおろして生姜湯にプラスすると、より喉の痛みに効果的です。
緑茶や紅茶
緑茶にはカテキンという殺菌作用、抗ウイルス作用のある成分が含まれています。ウイルスや細菌の繁殖を抑え、喉の痛みを和らげてくれるものです。
また、紅茶にも、テアフラビンという殺菌作用のある成分が含まれています。中でもインフルエンザウイルスには高い殺菌効果を発揮すると言われています。
紅茶の中でもアッサムティーには、特にテアフラビンが多く含まれるのでおすすめです。
はちみつ入りホットレモネード
レモネードに使われるレモンには、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCには免疫力を高める作用があるので、ウイルスや細菌を抑制し喉の痛みを緩和させるのに効果的です。
また、レモネードにはちみつを加えると飲みやすくなります。はちみつは喉の粘膜をカバーし、殺菌作用もあるため、喉のイガイガを解消してくれるでしょう。
はちみつの中でもマヌカハニーは、高い殺菌効果を持つので特におすすめです。
にんじん入りの野菜ジュース
にんじんには、βカロテンという体内でビタミンAに変わる栄養素が豊富に含まれています。ビタミンAは、喉の粘膜を強化する作用が期待できるため、喉が痛い時に摂取したい栄養素です。
にんじんを手軽に摂取するには、にんじんが多く含まれている野菜ジュースがおすすめです。
喉が痛い時に「避けるべき飲み物」
喉が痛い時は喉にあまり刺激を与えない方が良いため、控えたい飲み物もあります。どのような飲み物を避けるべきか見ていきましょう。
炭酸飲料や柑橘系のジュースなど
炭酸は喉の粘膜に強い刺激を与えるので、喉の痛みが悪化する可能性があります。炭酸飲料は冷やして飲むため、喉が冷えてしまい痛みが増すかもしれません。
オレンジやグレープフルーツなどの柑橘系のジュースは喉への刺激物となり、喉がしみて痛みが強くなる場合があります。またジュースの糖分により痰が増えてしまうので、特に咳がひどい時は飲まない方が良いでしょう。
アルコールやコーヒー
アルコールは喉の粘膜に刺激を与えるので、喉の痛みがひどくなる可能性があります。また、アルコールは体内で分解され、尿と一緒に体外へ排出されます。
つまり、利尿作用があるので体が水分不足に陥りやすくなるということです。喉の乾燥も進むため、炎症がひどくなり痛みが強まることもあるかもしれません。
さらに、コーヒーなどのカフェインを含む飲み物も控えたほうが無難です。カフェインにもアルコールと同様に利尿作用があるためです。
ウーロン茶
ウーロン茶は油分を分解する作用があるので、油っぽい料理を食べた後などに飲むと良いと言われています。しかし、喉に炎症や痛みがある時は控えたほうが良いとされています。
なぜなら、喉を潤し炎症を和らげるのに必要な油分まで、除去されてしまう恐れがあるからです。特にカラオケなどで喉を酷使する際には、飲まないようにしましょう。
飲み物以外にも気をつけたい「喉をケアする方法」
喉の痛みが出ないよう、また痛みを悪化させないような対処法があります。特に喉を痛めやすい方は日頃の生活に取り入れてみてください。
喉を保湿する
喉が痛い時は、まず喉の保湿をしましょう。喉が乾燥すると、ウイルスなどが付着しやすく炎症による痛みが起こります。
喉の粘膜を常に潤しておくことで、ウイルスの付着を防ぐことができます。特に外が乾燥しやすい冬は、呼吸するだけでも喉が渇きがちです。
室内では加湿器を使ったり、マスクをつけたりすると喉の痛み予防にもなります。
水分補給やのど飴で喉を潤す
体内の水分が不足すると、喉も乾燥してかさついてきます。体の内側から保湿することも大事なので、こまめな水分補給も忘れないようにしましょう。
また、喉のイガイガした不快感が続くと何をしていてもつらいものです。生姜やはちみつ入りののど飴をなめていると、痛みが緩和されるのでおすすめです。
喉を酷使しすぎず刺激物を控える
カラオケやライブ、スポーツ観戦などで大声を出す機会もあるでしょう。しかし、長時間大声を出し続けるのは喉を痛めるリスクが高まります。
このような場合は、喉をあまり酷使しすぎないように心がけてください。大声を出したら水分補給し、終わったらあまり声を出さないようにして喉を休めるのもポイントです。
また、アルコールやたばこ、香辛料など喉を刺激するようなものは控えめにしましょう。
市販薬を服用する
喉の痛みが風邪による場合、市販薬をうまく活用するのも痛みを和らげるのに効果的です。喉の痛みに特化した内服薬や、喉に直接スプレーして炎症を抑える外用薬の両方をうまく活用することで、喉の痛みがより和らぐことがあります。
ただ、発熱して喉の痛みが強いと食事がとれず、体力が消耗して免疫力が下がり、喉の痛みが悪化することも考えられます。症状がつらい時は、医師の診察を受けるのも一つの手です。
(まとめ)喉が痛い時の飲み物は何がいい?
喉が痛くなる原因としては、ウイルスや細菌が喉に付着して発症する感染症や喉の乾燥、大声を出し続けるなどの喉の酷使などが挙げられます。喉が痛い時は、殺菌作用のある成分を含んだ生姜や大根おろしを入れた生姜湯や、緑茶や紅茶などがおすすめです。
さらに、喉の粘膜を保護する作用のある、はちみつ入りのホットレモネードやにんじん入りの野菜ジュースも、喉の痛みを和らげてくれる飲み物です。また、アルコールやカフェインを含むコーヒーは利尿作用があり、喉を乾燥させるので控えたほうが良いでしょう。
喉に刺激を与える炭酸飲料や柑橘系のジュース、油分を取り除いてしまうウーロン茶も控えることをおすすめします。喉の痛みの対処法としては、喉の保湿や喉の酷使しないことが大事です。
痛みがつらい場合は、市販薬を服用してみましょう。