水出し緑茶を作って冷蔵庫で冷やし、暑い夏などに飲むとすっきりと爽やかな気分になります。簡単に作れるので、毎日のように作って飲むという方も多いかもしれません。

ただ、水出しにすると緑茶に含有する成分量が変わるなど、デメリットもいくつか生じてしまいます。どのようなデメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

また、水出し緑茶を飲むことで考えられるリスクや、水出し緑茶のメリットについても説明していくので目を通してみてください。

水出し緑茶のデメリットは「カテキンの量」や「抽出時間の長さ」

水出し緑茶は手軽に作れてすぐに飲めるので便利です。しかしカテキン量が減るなどのデメリットもあります。具体的にどのようなデメリットがあるか見ていきましょう。

カテキンの量が少なくなる

緑茶には抗酸化作用や血糖値抑制作用のある渋み成分、カテキンが含まれています。さらに、覚醒作用のある苦み成分、カフェインも含有しています。

水出し緑茶にすると、抽出されるカテキンやカフェインの量が減少してしまうという点がデメリットです。水出し緑茶にすることで、本来であれば摂取できたであろう有効成分を十分に体に取り込むことができなくなります。

抽出までに時間を要する

水出し緑茶は、お水に茶葉入れてお茶を抽出していきます。緑茶は60℃を超えると抽出量が多くなる点が特徴です。

そのため、水出しだと温度が低いのでお茶はゆっくり抽出されます。つまり、お湯出しよりもお茶を抽出するのに時間がかかるということです。

コップ1杯など少量であれば、数分から1時間位で抽出される場合もあるでしょう。しかし、2ℓのボトルなどでたくさんの水出し緑茶を作るとなると、5時間以上かかることもあります。

水道水のにおいが気になる

水出し緑茶を作る時、水道水を使うという方も多いかもしれません。水道水を使うとカルキ臭が気になってしまうのも、デメリットの一つです。

お水は放置すると雑菌やカビなどが繁殖し、そのまま飲料水として飲むと食中毒になるリスクがあります。そのため水道水は塩素を投入して殺菌することから、カルキ臭を感じる場合があります。

水道水のカルキ臭は冷蔵庫に入れておくとにおいが消えるので、時間に余裕をもって水出し緑茶を作って冷やしておくと良いでしょう。

危険だと言われる理由は「水道水」や「水道管の劣化」

水出し緑茶は水道水を使って作ると危険だとされています。どのようなリスクがあるか詳しく探っていきましょう。

水道管の劣化によるサビの発生

各家庭に水道水を供給するために設置されている水道管は、一般的に鉄でできています。そのため、劣化するとサビが発生するのではないかと不安に思うかもしれません。

水道管の寿命は約40年とされており、劣化前に交換が行われます。ただ、全ての水道管が寿命前に交換されているかというと必ずしもそうではありません。

サビが発生した水道管を通っている水道水を飲むのは、健康に問題があると思われがちです。しかし仮にサビが発生したとしても、水道水に溶け込むということはほぼありません。

また水道水は殺菌されているので、サビが混じったとしも健康に害を及ぼす可能性はかなり低いとされています。

水道水の塩素残留の可能性

水道水は雑菌やカビの繁殖を抑えるために、塩素(カルキ)を投入して殺菌しています。塩素は水に含まれる微生物や細菌を殺菌させる薬品です。

塩素はお水に投入するとトリハロメタンという発がん性物質ができることがありますが、水道水として各家庭に供給される前に既に浄水器で除去されているので心配はいりません。

また、塩素は体の健康に影響を及ぼす活性酵素を発生させます。しかし、水道水に含まれる塩素はごく微量なのでまず問題ないと言えるでしょう。

雑菌繁殖のリスク

水道水は塩素で殺菌してあるといっても、お茶を作る際に茶葉を投入すると雑菌が繁殖するのではないかと不安になるかもしれません。確かに、茶葉に含まれるたんぱく質が腐敗を招く可能性はあるでしょう。

緑茶には殺菌効果のあるカテキンが含まれていますが、水出しすることカテキンの抽出量が減ります。そのため、殺菌効果が薄れて雑菌が増えやすくなることも考えられます。

水出し緑茶を作った場合は、お水に茶葉を入れたら冷蔵庫で保管し、早めに飲み切ることが大事です。

水出し緑茶のメリットは「ビタミンCの量」や「甘み」

水出し緑茶にデメリットはありますが、お湯出しにはないメリットもあります。今後作ったり飲んだりする上で、どのようなメリットがあるのか知っておきましょう。

熱に弱いビタミンCが壊れにくい

美肌効果や風邪予防が期待できるビタミンCは緑茶にも含まれています。ただ、ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いという性質があります。

水出し緑茶は、お水に茶葉を入れて時間をかけて抽出するものです。そのため、お湯出しよりも多くのビタミンCを摂取することができるというメリットがあります。

さらに、緑茶にはビタミンCを安定させる作用のあるカテキンも含まれているので、壊れにくいと言えます。

免疫力の高いカテキンが豊富に含まれる

緑茶には数種類のカテキンが含まれており、その中でも体の免疫機能を活性化させるエピガロカテキンが含有しています。このエピガロカテキンは、低温のお水に溶けやすい性質を持っています。

茶葉を水出しにすることで、エピガロカテキンが多くお水に抽出されます。水出し緑茶を飲むことで、免疫力アップが期待できるでしょう。

渋みや苦みが減る

緑茶の含まれるカテキンには苦み成分が、カフェインには渋み成分があります。お湯出だと短時間でお湯にお茶が抽出されるので、カテキンやカフェインが多く含まれ、濃くなります。

そうなると、どうしても味に渋みや苦みが残りがちです。しかし低温のお水で時間をかけてゆっくり抽出することで、茶葉本来の甘みやうま味が引き出されます。

より味わい深い、飲みやすい緑茶に仕上がるでしょう。

簡単に作れてお湯出しよりは日持ちする

お湯出しの場合、お湯を沸かして沸騰させ茶葉を入れてしばらく火にかけてから、冷まして容器に入れます。それから冷蔵庫に入れるため、出来上がりまでに工程がいくつかあり、時間も手間もかかります。

一方で、水出し緑茶はお水に茶葉を入れるだけなので、短時間ですぐにできるため忙しい方でも無理なく作ることが可能です。

また、お湯出しをすると沸騰により水道水の塩素が抜けてしまうので殺菌効果が薄れ、水出しよりも1~2日ほど日持ちが悪くなると言われています。

水出し緑茶の「作り方と注意点」

水出し緑茶は作り方次第で美味しく、より安全に作ることができます。水出し緑茶の正しい作り方と注意点について紹介するので、ぜひ実践してみてください。

水出し緑茶の作り方

美味しい水出し緑茶の作り方を紹介します。まず、茶葉とボトル、お水とお茶パックを準備します。

お水は水道水をそのまま使うと、カルキ臭や残量塩素が気になるという方もいるかもしれません。お茶の風味も落ちるので、浄水器に通すのがおすすめです。

市販のミネラルウォーターを使うのも効率的です。ろ過装置を使ってお水をろ過し、不純物を取り除いたRO水でも美味しいお茶ができます。

茶葉を使うのが面倒な場合は、ティーバッグでも良いでしょう。お水1リットルに茶葉は10g位ですが、やや濃い目にしたい場合は15gにします。

お茶パックに茶葉を入れ、ポットにお水を注ぎ、そのまま冷蔵庫に入れてじっくり抽出されるのを待つだけです。

3~5時間ほど経過するとお茶が抽出されます。出来上がったら下の方に濃いお茶が溜まっていることもあるので、しっかりかき混ぜたり、ポットを振ったりして濃さを均等にしましょう。

水出し緑茶を作った場合の注意点

水出し緑茶が出来上がったら、茶葉はできるかぎり早く取り出しましょう。茶葉にはたんぱく質が含まれ、抽出されることで腐敗しやすくなるからです。

また、お茶に溶けだした茶葉の栄養素は、雑菌の餌となり繁殖するリスクがあります。水出し緑茶を作ってから、3~4日ほどで飲み切ってしまうことをおすすめします。

(まとめ)水出し緑茶のデメリットは?

緑茶を水出しで作ると、茶葉に含まれる抗酸化作用があるカテキンや、覚醒作用のあるカフェインの含有量が減るというデメリットがあります。さらに、水出しはお湯出しよりもお茶の抽出に時間がかかり、水道水を使うのでカルキ臭が気になるという点もデメリットだとされています。

水道水にはカルキが含まれているので、体への影響が気になるかもしれません。しかし、ごく微量なので安全性は問題ないと言えます。

水道管劣化によるサビに関しても、水道水に溶け込むことはなく、健康への影響はないとされています。また、水出し緑茶は渋みや苦みが少なくまろやかで、お水に茶葉を入れるだけなので簡単に作れるという点もメリットです。

水出し緑茶は、茶葉をお水に入れて冷蔵庫で抽出させるだけと作り方も簡単です。ただし、お茶が腐敗しないように早めに飲み切るようにしましょう。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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