ウォーターサーバーの温水は約80~90度のため、カップラーメンを作るには沸騰させてから使いましょう
ウォーターサーバーは、温水タンクと冷水タンクそれぞれのタンクから、いつでも温水や冷水を出せる仕組みになっています。
では、その温水でカップラーメンはできるのかについてですが、カップラーメンを作るときには沸騰したお湯、つまり熱湯を使用することが推奨されています。
ウォーターサーバーは約80~90度の温水のため、サーバーによっては麺を戻せますが、85度以下では、麺がうまく戻らないため注意が必要です。
美味しくカップラーメンを食べたいときには、一度ウォーターサーバーの温水を沸騰させるのが良いでしょう。
普段よりも時短になるので、ウォーターサーバーをうまく活用し、ミルク作りや料理などにも幅広く活用してください。
目次
一般的なウォーターサーバーの設定温度とは
ウォーターサーバーの設定温度は、すぐ飲めるように冷水や温水それぞれの適した温度になっています。メーカーによってもそれぞれサーバーの温度や特徴には違いがあります。
ウォーターサーバーの設定温度
ウォーターサーバーの冷水は5~10℃前後、温水は80~90℃前後に設定されています。冷水は冷たくて飲みやすい温度、温水はお茶に適した温かい温度です。
ウォーターサーバーはメーカーによって機種が異なるので、対応している温度が違う場合もあるでしょう。再加熱機能や保温温度を変える温度調節機能がついているタイプもあります。
また温水機能には、危険がないようにチャイルドロック機能を搭載しているタイプが多いです。このようなウォーターサーバーの特徴も、選ぶときのポイントになります。
ウォーターサーバーで100℃以上のお湯を作るのは難しい
100℃以上のお湯を作ろうとすると、ウォーターサーバー内のお水を沸騰させ続けなければなりません。そうなると電気代も高くついてしまいます。
また、沸騰している熱湯はかなり熱いので給水時にやけどするリスクも高いでしょう。電気代節約とやけど防止の観点からも、内部の温水は80℃~90℃位を維持する仕組みになっています。
再加熱機能があれば100℃近くになる場合も
ウォーターサーバーには、温水を再度沸騰させる再加熱機能が備わったタイプもあります。再加熱機能を使えば、80℃で維持している温水を加熱して沸騰させ、100℃近くにまで温度を上げることが可能です。
常に100℃を維持することはできませんが、必要なときだけ100℃近い熱湯を使用できるため便利です。電気代も少しかかりますが、熱湯を使う機会が多いなら再加熱機能つきのウォーターサーバーを選ぶと良いでしょう。
⇒ウォーターサーバーからお湯が出る仕組みを解説した記事はこちら
カップラーメンを作るのに推奨されている温度
カップラーメンの大手でもある日清のホームページによると、カップラーメンを作る際は、熱湯と記載されています。熱湯とは、沸騰した直後のお湯のことです。
さらに電気ポットの保温の温度である60度~85度では、麺がうまく湯戻りできないと説明されています。
つまりカップラーメンを美味しく作るためには、85度よりも熱い温度が必要となるでしょう。
ウォーターサーバーの中には、カップラーメンに最適の85度よりも高い温度設定のものもあります。
そのようなサーバーであれば麺をほぐすことが可能で、猫舌の方や子供などにはすぐ食べられる温度のため、ちょうど良いかもしれません。
美味しく食べるためには、ウォーターサーバーのお湯を沸騰させましょう
ウォーターサーバーの温水は沸騰したお湯ではありません。沸騰したお湯を使うカップラーメンには、ウォーターサーバーは向いていないと言えるでしょう。
カップラーメンの調理には熱湯が適しています
カップラーメンの調理には、100℃程度の沸騰したお湯が適しています。
ウォーターサーバーの温水は約80~90℃なので、カップラーメンに適した温度よりも低く、麺が硬いままになりやすいです。
適温よりも低い温度では本来のカップラーメンの味が出せなかったり、食べるときにぬるくて美味しくなかったりするかもしれません。
電気ポットや電気ケトルではお湯を沸騰させられます
カップラーメンを調理するときには沸騰したお湯を使うため、電気ポットや電気ケトルで沸騰させたお湯が適しています。
リヒート機能のあるウォーターサーバーではお湯を再加熱してカップラーメンに使えますが、再加熱には電気代がかかります。
普段からよくお水を沸かす場合には、電気ケトルを使った方が電気代はお得になるでしょう。
ウォーターサーバーは美味しいお水をいつでも飲めるように、電気代の気にならない省エネモードやエコモードがあるタイプがオススメです。
全体的にみると幅広く利用できるウォーターサーバーが、電気代が安く多くのメリットがあると言えます。
ウォーターサーバーの温水は、ミルク作りやコーヒーなどの飲み物に向いています
ウォーターサーバーの温水は、赤ちゃんのミルク作りやコーヒーなどの飲み物に活用するのがオススメです。
子育ては、寝る暇もない程大変と言われています。とくにお腹がすいて赤ちゃんが泣き出すと、慌ててミルクを作るようになります。
少しでもミルク作りを楽にすることで、赤ちゃんが大泣きするストレスを軽減し、母親の負担を減らすことが可能です。
ミルク作り
ウォーターサーバーであれば、調乳に最適と言われています。厚生労働省によると粉ミルクを溶かすためには、70度以上のお湯が良いとされています。
それは粉ミルクには、エンテロバクター・サカザキ菌などが含まれている恐れがあるからです。
エンテロバクターやサカザキ菌などは、赤ちゃんに髄膜炎や敗血症など重度の感染症を引き起こす可能性があります。
ウォーターサーバーの温水であれば、それらの菌を死滅させる70度以上の温度に設定されていますので安心です。
ウォーターサーバーでのミルクの作り方
1.消毒された清潔なほ乳瓶に粉ミルクを入れます
2.必要となるお湯の3分の2程度の温水をほ乳瓶に注ぎます
3.粉ミルクを完全に溶かします
4.完全に溶かしたあとに、冷水を注ぎます
5.人肌程度に調整し、赤ちゃんに与えるようにしましょう
この方法であれば、1分程度で作ることも可能です。
コーヒー作り
コーヒー豆の味は、お湯の温度の違いで大きく変わると言われています。
コーヒー豆の香りを引き出す理想的なお湯の温度は85℃前後で、お湯の温度がそれよりも高いと苦味が出やすく、低いとコーヒーの酸味が出やすい特徴があります。
約85℃は一般的なウォーターサーバーの設定温度と同じなため、ウォーターサーバーを使うと風味のバランスがいい美味しいコーヒーが作れるでしょう。
またインスタントコーヒー作りにも85℃前後のお湯が適しているので、ウォーターサーバーの温水が便利に利用できます。
美味しいお茶作り
ウォーターサーバーのお湯は80℃~90℃位に保てます。苦味と旨味、まろやかさを兼ね備えた美味しいお茶を茶葉からいれるのに適した温度と同じです。
そのため、ウォーターサーバーのお湯を使えば、簡単に美味しいお茶をいれられます。ただし、茶葉の種類によって適温が違ってくるので、注意が必要です。
例えば、渋みを抑えて旨味を引き出したい煎茶は約70℃、香ばしさを出したいほうじ茶は約100℃が適した温度とされています。
そのため、茶葉の種類に合わせてウォーターサーバーの温水の温度を下げたり冷水を少し加えたり、再加熱したりと温度調整を行うようにしましょう。
粉末スープや味噌汁も作れる
インスタントの味噌汁やコーンスープなどの粉末スープを飲むには、熱いお湯が必要となります。そのようなときウォーターサーバーがあれば、お湯を沸かさなくてもさっと作れるため非常に便利です。
また、インスタントコーヒーや粉末のレモンティーなどの飲み物やカップラーメン作りも、熱湯があればすぐに作れます。ただし、ウォーターサーバーのお湯は、80℃~90℃位までしか温度が上がらない場合が多いです。
常に沸騰した状態ではないため、お湯をそのまま使うと粉末が溶け切らずにコップの底に残ってしまったり、カップラーメンの麺が固かったりする場合もあります。使う前に再加熱して一度沸騰させ、温度を上げるのを忘れないようにしましょう。
お酒のお湯割りもできる
焼酎をお湯割りで飲みたいとき、わざわざお水を沸かすのは面倒ですが、ウォーターサーバーのお湯があれば、さっと作れます。
ただし、お湯割りの適温はお茶をいれるときよりもやや低めの40~50℃位だとされています。ウォーターサーバーのお湯は80℃~90℃設定になっているため、お湯割りでそのまま使うにはやや熱すぎるでしょう。
その場合は、ウォーターサーバーの冷水を少し加えて温度を調節しましょう。
ウォーターサーバーを選ぶときは、温度設定だけでなくお水の種類も重要です
ウォーターサーバーには、さまざまなお水の種類があります。そのため、お水をしっかり選ぶことが大切です。
軟水
日本人が最も飲み慣れているお水です。ほとんどの地域の水道水が軟水となります。
特別なクセもないため、料理の味も変えることはほとんどありません。そのためカップラーメンを作る上で最適なお水と言えるでしょう。
また赤ちゃんに与えるのにも良いと言われています。赤ちゃんの場合、身体が大人とは異なります。
そのため身体に負担が少ないお水の方がいいと考えられています。赤ちゃんに与える場合には、軟水を選ぶようにしましょう。
硬水
ヨーロッパで広く飲まれているお水です。ややクセが強いため、飲み慣れない間は、飲みにくいと感じる人が多くいるため注意しましょう。
ミネラル成分が多く含まれているため、便通改善効果が期待できます。ただし人によって、下痢の症状を引き起こす恐れがあります。
RO水
RO膜と呼ばれる特殊な膜でろ過したお水のことです。この膜でろ過することによって、ミネラル分や細菌、放射線物質などを取り除いたお水になります。
RO水で用いられるお水は、メーカーによって異なります。メーカーによっては、水道水をRO膜でろ過したものやハワイ地域の原水を使用したものなどがあります。
またミネラル分をあとから加えているものもあるため、しっかり見極めて選ぶようにしてください。
天然水
天然水とは、特定の水源地から汲み上げられたお水のことです。採水後にろ過や沈殿、加熱殺菌などの処理を行って不純物を除去してからウォーターサーバーのボトルに詰めているため、衛生的には問題ありません。
長い年月をかけてじっくり地下水がろ過されているため、元々きれいな水であるとも言えるでしょう。また、天然水は、ミネラルウォーターとナチュラルミネラルウォーターに分けられています。
ナチュラルミネラルウォーターは、とくに水質が優れており、自然のミネラル成分を多く含む水源地が選ばれています。つまり、天然水を飲んでいれば自然のミネラルが摂取できます。
なお、天然水の方が水源地からの輸送費がかかる分、水代は高くなる場合が多いです。
ウォーターサーバーでカップラーメンを作る際の注意点
ウォーターサーバーは、カップラーメンを作る際にも便利です。しかし、いくつかの注意点があるので、どういったことに気を付ければ良いか確認しておきましょう。
やけどに気を付ける
ウォーターサーバーのお湯は、通常80℃~90℃になっています。温水コックから出てくるとかなり熱いと感じる温度なので、やけどする可能性があります。
急にコックをひねるとお湯がはねかえって、手や顔にかかる場合もあるため注意が必要です。そのため、小さい子供がいる家庭では、子供が誤ってお湯を出してやけどしないように、チャイルドロック機能が備わった機種を選ぶことをオススメします。
お湯を入れすぎないように注意
カップラーメンの容器の内側には、お湯を入れる目安となるラインがついています。その線を目指して温水コックからお湯を注いでいくことになりますが、中にはカップラーメンのラインが見えにくいウォーターサーバーもあります。
ラインが見えずにお湯を入れすぎてしまうと、カップラーメンの味が薄くなって美味しさが半減してしまうでしょう。
さらに、容器一杯にお湯が入ってしまうと容器を持つ際に熱くて持ちにくくなります。容器のお湯ラインに気を付けながら慎重にお湯を入れましょう。
給水口と容器を近づけるとこぼれにくい
カップラーメンの容器にお湯を注ぐ際に、お湯がこぼれるとやけどのリスクがあります。その上、床がお湯で濡れてしまいます。
お湯をこぼさないようにするには、温水の給水口と容器をできる限り近づけて入れるようにしましょう。給水口と容器が離れていると、お湯が飛び散ることになりかねません。
ただし、顔をあまり近づけすぎるとお湯が飛び散ったときに顔にかかる可能性もあるので気を付けましょう。
省エネ機能はオフにしておく
ウォーターサーバーには、使用しない時間帯に消費電力を押さえてくれる省エネ機能が搭載されている機種もあります。前述しましたが、ウォーターサーバーの温水の温度は80℃~90℃位です。
しかし、省エネ中になっていると、温水の温度が60℃~70℃位に下がり、節電状態になっています。そのため、このままカップラーメンの容器にお湯を注ぐと、ぬるいお湯が入ってしまい粉末スープが溶けなかったり、麺が固いままで仕上がってしまったりするかもしれません。
カップラーメンを作るときは、省エネ機能をオフにすることを忘れないようにしましょう。
こまめにお手入れをする
カップラーメンを作る際ウォーターサーバーのお湯を使うと、ラーメンのスープや具が給水口付近や本体に飛び散り、汚れが付着することもあるでしょう。そのままにしておくと、不衛生である上に故障の原因となる可能性もあります。
そうならないようにするには、濡れたふきんで本体や給水口を拭いたり、受け皿を洗ったりとこまめなお手入れが必要です。ただし、本体の内部はセルフメンテナンスできません。
内部の定期メンテナンスの時期が来たら、ウォーターサーバー会社に連絡して任せましょう。
(まとめ)ウォーターサーバーの温水でカップラーメンは作れるの?
ウォーターサーバーの温水は約80~90度のため、カップラーメンを作るには沸騰させてから使いましょう
ウォーターサーバーは一般的に80~90℃程度の温水が出るよう設定されています。カップラーメンの調理には沸騰した100℃位のお湯が適しているので、ウォーターサーバーの利用は向いていません。ウォーターサーバーはいつでも美味しいお水が飲めたり、美味しいコーヒーを入れたりできる温度に設定されています。メーカーにより設定温度が異なるため、各サーバーの特徴から選ぶこともできるでしょう。
ウォーターサーバーはお水の種類も豊富に揃っています。クセの少ない飲みやすい種類やデリケートな赤ちゃんに適したお水など、さまざまなポイントから適したウォーターサーバーを選ぶのがオススメです。