塩分を摂り過ぎた時には、お水をたくさん飲んで塩分の排出を促しましょう

しばらく外食ばかりしていた、ポテトチップスやカップラーメン、漬物などの塩分が多いものを食べ過ぎてしまったなど、塩分を摂り過ぎてしまった、と思うこともあるでしょう。普段は塩分に気をつけている方でも、友人と一緒に食事やおやつを食べた時などには、つい塩分を大量に摂ってしまう時があるかもしれません。
食事などから塩分を摂り過ぎてしまった時には、お水を飲むことがおすすめと言われています。塩分を摂り過ぎた場合、高血圧などの病気にかかる恐れがあるとされていますが、なぜお水を飲むといいのでしょうか。
塩分を摂り過ぎた時の注意点や、摂り過ぎた後にお水を飲むメリットなど健康に良いお水の飲み方についてご紹介します。
目次
塩分を排出するには、水分を摂取し排尿を促すことがポイントです
日本食には漬物や味噌汁などの塩分を多く含む食品が多いため、塩分の摂りすぎには注意が必要です。基本的には塩分の摂取量に気をつけていたとしても、時塩分の摂りすぎになってしまうケースもあるかもしれません。
塩分を摂り過ぎた時には、水分を積極的に摂取して代謝を活発にし、塩分の排出を促すことがおすすめです。
お水
塩分を摂り過ぎた時には、お水を多めに飲んで塩分の排出を促しましょう。味の濃い食べ物を食べた後には、喉の渇きを感じる人が多いとされています。
これは、体内の塩分量が増えた時に水分量を増やして体内の塩分濃度を戻そうとする働きのためで、むくみの原因になるとも言われています。そのため塩分を摂り過ぎてしまった時には、代謝をアップして余分な塩分や老廃物を尿として排出するために、余計な成分の入っていないお水を積極的に飲みましょう。
コーヒーやお茶
コーヒーやお茶には利尿作用があるため、飲むと塩分が尿と一緒に排出されやすくなります。コーヒーやお茶を飲む場合、水分不足にならないようお水も一緒に摂取すると良いです。
塩分の摂りすぎは「高血圧」の原因になると言われています
ハンバーガーやポテト、ラーメンなどの濃い味付けの料理や、漬物、味噌汁のような日本食といった食事には塩分が多く含まれています。そのため、いつの間にか気づかないうちに塩分を摂り過ぎているかもしれません。
日常的に塩分を摂り過ぎてしまうことがないように注意が必要です。
高血圧
塩分を摂り過ぎると血液中などの塩分濃度が高くなるため、塩分濃度を下げる体内の水分量を多めに保とうとするとされています。ただし血液中の水分量が増加した状態では、血圧が上がり血管に負担がかかると言われています。
このことから、 日常的に塩分を過剰摂取していると、体内の水分量も増加してむくみや高血圧になりやすくなるのです。血液中の不要な塩分をろ過して尿を作る腎臓や、血液を身体中に送る心臓にも負担がかかり、心臓病などにかかる恐れもあります。
食事による減塩
たまに塩分を摂り過ぎてしまった時には、お水を多めに飲んで対処できますが、毎日塩分を過剰摂取していると生活習慣病にかかりやすくなります。厚生労働省による日本人の1日の塩分摂取量は男性が7.5g、女性が9.1gです。
普段から基準の塩分摂取量を超えないように、食事で減塩を心掛けましょう。
カリウムは余分な塩分の排出に効果が期待できます

余分な体内の塩分を排出するには、カリウムの摂取も適しています。塩分を摂り過ぎた時に摂取するべきカリウムの働きや、カリウムを多く含む食品について説明していきます。
カリウムの特徴
カリウムは、体内の塩分を体の外に排出して体内の塩分量を一定に保つ働きがある栄養素なので、塩分を摂り過ぎた時にはカリウムを多く含む食品を摂取すると良いとされています。体内で増加した塩分量を減らし、血圧を下げる効果があるのが、カリウムです。
普段から高血圧が気になっている時には、食品に含まれている塩分を減らす減塩の食事や、カリウムを多く含む食材を選ぶと改善につながります。厚生労働省によると、カリウムの1日の摂取量は18歳以上の男性が2500mg、女性が2000mgとされているので、普段の食事で食品から摂取できるよう気をつけましょう。
また、食物繊維を含む食品にも塩分を排出する働きがあるので、カリウムを含む食品と一緒に食物繊維を多く含む食品を摂取するのがおすすめです。カリウムには、尿の排出を抑える働きもあります。
腎臓の弱っている方の場合、カリウムを摂取すると血液中のカリウム濃度が上がる「高カリウム血症」になる恐れがあるので、摂取量には注意が必要です。血糖値が高い糖尿病などインスリンの働きが不足している場合にも、高カリウム血症のリスクがあるため気をつけなければいけません。
カリウムを多く含む食品
カリウムを多く含む食材には、野菜、果物、肉類、海藻類などがあります。キュウリやかぼちゃ、トマト、キウイ、バナナなどに多く含まれているので、むくみや塩分の摂りすぎが気になる時には、カリウムを多く含む食品を普段から摂取するのがおすすめです。
カリウムは水に溶けやすいので、野菜や果物などは生のまま食べることで効率よく余分な塩分を排出できます。
⇒カリウムを含む利尿作用のある飲み物については、こちらの記事「【保存版】利尿作用のある飲み物・ない飲み物とは?」もお読みください。
運動をプラスして、汗と一緒に塩分を排出しよう
体内の余分な塩分を排出するためには、生活に運動を取り入れることも大切です。汗をかくと、体内の水分も一緒に排出されます。
普段の生活でも少量の汗をかきますが、運動をしたり時間をかけて入浴をしたりなど、たくさんの汗をかく方が体外に排出される塩分が多いとされ、一時的に上昇している体内の塩分濃度を下げやすいメリットがあります。
有酸素運動
特にウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は血管の弛緩や拡張につながり、血管を柔らかく保ったり血流を改善させたりすると言われています。有酸素運動では、わざわざ激しい運動をする必要はありません。
運動を行う習慣
軽く汗をかく程度の運動でも塩分の排出が可能で、高血圧や肥満の予防につながります。運動を習慣づけるなど、生活習慣の改善で気になる塩分の摂りすぎにも対応できるのです。
(まとめ)塩分を摂り過ぎた時の飲み物は「お水」が一番?
塩分を摂り過ぎた時には、お水をたくさん飲んで塩分の排出を促しましょう
外食をした時や濃い味付けの料理を食べた後など、塩分を摂り過ぎた時には、体内の塩分量が増加して塩分濃度が高くなるとされています。塩分を過剰摂取した後には、体内の塩分濃度を下げるために水分補給をする必要があります。
塩分を排出するためにお水を積極的に飲み、利尿作用のあるコーヒーやお茶も摂取するといいでしょう。水分補給によって代謝が高まり、塩分や老廃物が排出されやすくなります。
ただし、ファストフードや塩を多く使う日本料理など、塩分の多い食事をする機会が多い方は注意が必要です。塩分の過剰摂取が続くと、常に体内の水分量が増加して高血圧やむくみが生じるリスクが生じるかもしれません。
普段から塩分を摂り過ぎている状態にはさまざまなリスクがあります。普段から食事に含まれる塩分量に注意して運動習慣を身につけることなどが、健康の維持に役立ちます。
<参考文献>
- 神奈川県「塩分過剰が血圧を上げる理由」
- オムロン「高血圧」
- 厚生労働省「カリウム」
- 健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」