高齢者の水分補給は、起床時から就寝前までこまめに行うことが大切です

多くの人は高齢者の水分補給の重要性を認識しているでしょう。しかし、どのタイミングで水分補給をしたらいいかは悩んでしまうことがあります。

高齢者の水分補給は、起床から就寝前までこまめなタイミングが重要です。この記事では、おすすめの水分補給のタイミング、適切な飲み物の選び方、高齢者に水分を取ってもらうコツを解説しています。

さらに、水分補給を怠るとどうなるかも解説していますので、高齢者にとって水分補給がなぜ重要なのか、この記事で理解を深めてみてください。

高齢者の水分補給のタイミングはコップ1杯をこまめに

高齢者の場合は、一度にたくさんの水分補給が苦手な場合があります。また、体に溜め込んでおける水分量も少ない傾向があるため、以下のタイミングでこまめな水分補給がポイントです。

1日に6回~8回程度に分けて水分補給

水分は一度にたくさん摂取しても体に蓄えられる量が決まっており、それ以上は尿として排出されてしまいます。そのため、高齢者の水分補給は、1日に6回~8回に分けて、こまめに水分補給しましょう。

1日に6回の水分補給と聞くと回数が多いように感じられますが、何かのタイミングと組み合わせることで、水分補給が続けやすくなります。睡眠中は汗や呼気から水分が失われているため、特に起床時や就寝前は意識して水分補給をするようにしてください。

例えば、1日8回水分補給する場合は、起床時・朝食時・10時・昼食時・間食時・夕食時・入浴前・就寝前のタイミングがおすすめです。また、運動をして汗をかいたときや、気温が高く発汗量が多いときは、1日8回以上になっても構わなく、失われた水分量に合わせて回数を調節してください。

就寝前の水分補給はトイレが近くなるため注意

就寝前の水分補給は、寝ているときに失われる水分の補給に役立ちます。しかし、就寝直前に水分補給をすると、夜中にトイレに起きてしまい、睡眠の質が悪くなることがあります。

就寝前は、寝る少し前までに水分補給をしておき、寝る前にはトイレに行く習慣もつけましょう。

高齢者が水分不足になると起きるリスク

高齢者の体内の水分量は50%と言われており、若い頃より体に水分を溜め込む量が少なくなります。そのため、問題が起きてからではなく予防が大切で、その前に水分補給をして水分摂取量を高める必要があります。

脱水症状が起きると、体温調節機能が働かなくなり、体に熱がこもって熱中症リスクが高まるため、注意が必要です。また、水分バランスが崩れることで筋力低下や、血液の濃度が高くなって脳梗塞リスクも高まる恐れがあります。

1日の水分摂取量は飲み物から約1.2リットルが目安

高齢者が1日に摂取したい必要水分量は、飲料水から約1.2Lです。なぜこれだけの水分補給が必要なのか、その理由を詳しく紹介します。

高齢者が1日に必要となる水分量

1日に必要な水分量は、失われた水分と同等の水分量バランスを保つ必要があるため、約2.5Lが目安です。呼吸や汗から約900ml、さらに尿や便から約1.6L失われており、合計で2.5Lの水分を補う必要があります。

高齢者の場合は、体重に対して約50%が水分だと言われています。一方で、乳児は約70%、成人は約60%の水分量がありますが、高齢者は水分量が少ないため、脱水に注意が必要です。

食事から補える水分量

1日に必要な水分量の約2.5Lの中には、食事から補える水分も含まれています。野菜や果物をはじめ、水分が多いスープやみそ汁でも水分補給が可能です。

高齢者の場合は、水分を多く取りたがらない場合があるため、食事から補う水分量を多くしてみましょう。白米を雑炊やおかゆに変える方法や、おやつにゼリーやプリンなど水分が多い物を取り入れると、食事からの水分量が多くなります。

ただし、食事のみでは1日に必要となる水分量を完全に補えないため、飲料水からも1日1.2Lの水分摂取が必要です。1.2Lは、200mlのコップ6杯程度で、6回に分けて水分補給をすると良いでし。

高齢者は水分不足になりやすい

高齢者は、他の年齢と比べて体内の水分割合が少ないことや、喉の渇きを感じにくい理由から、意識して水分補給しないと水分不足になる可能性があります。また、利尿作用がある薬を服用している場合も注意が必要です。

水分補給時は飲む姿勢やカフェインに注意

高齢者の水分補給は、飲み物の種類や飲む姿勢に注意が必要です。脱水予防として適切に水分補給ができる飲み物を活用しながら、体への負担も考慮しましょう。

カフェインが含まれている飲み物は避ける

コーヒーやお茶など、カフェインが含まれている飲み物は、飲み過ぎに注意が必要です。カフェインには利尿作用があり、トイレが近くなってしまいます。

また、カフェインは中枢神経を刺激するため、飲み過ぎてしまうと動悸や不眠症の原因になります。適量であれば眠気冷ましや疲労回復効果が期待できるので、本人が好きな場合は朝の1杯など少量に留めて、就寝前には避けると良いでしょう。

持病があり薬を服用している高齢者の場合は、薬とカフェインとの相性を確かめるため、医師に相談すると安心です。

水分のとり過ぎに注意が必要

高齢者は喉の渇きを感じにくく脱水になりやすいとは言っても、水分のとり過ぎも体に良くありません。水分を多くとり過ぎると、水中毒になる可能性があるため、1日2~2.5Lの水分補給が目安です。

また、水分のとり過ぎで注意が必要なのは、腎臓や心臓疾患を抱えている場合です。腎臓機能が低下すると水分排泄が上手くいかなくなり、水分の過剰摂取でむくみ・呼吸困難・血圧上昇などの症状が現れることがあるため、事前に医師に水分摂取量を聞いてください。

心臓病で利尿剤を服用しているときも、医師への相談がおすすめです。水分量の制限がある薬もあるので、医師に正確な水分摂取量を聞いておくと良いです。

飲む姿勢に注意する

高齢者が1人で水分補給ができないときは、飲む姿勢に注意が必要です。横になったまま水分補給をすると、水分が気管に入りむせてしまう可能性があります。

気管に水分が入り込むと、誤嚥性肺炎や最悪の場合は窒息することもあるので注意してください。寝たきりの高齢者に水分補給をさせるときは、頭を上げる対策でむせにくくしましょう。

飲みたがらない高齢者に水分補給をしてもらう方法

高齢者は、さまざまな理由で水分補給をしたがらないことがあります。日常生活では、介護する人が以下の水分補給方法を利用しながら、上手く水分補給をしてもらいましょう。

まずは水分補給をしたくない理由を聞く

まずは、なぜ水分補給をしたくないのか、その理由を知ることが重要です。理由を理解せずに、無理やり飲ませようとしても逆効果のため、まずは理由を突き止めましょう。

高齢者が水分補給をしたがらない理由は、「喉が渇いていない」「お腹が冷えるから」「トイレが近くなる」「お腹がいっぱいだから」などです。また、認知症の高齢者では、「毒を飲まされている」と勘違いしている場合もあります。

喉が渇いていない場合は、好きな飲み物を提案してみてください。フルーツジュースのような甘い飲み物は、好んで飲んでくれる可能性があります。

お腹が冷えるため飲みたがらない場合は、温かい飲み物やスープなどを利用する方法がおすすめです。トイレが近くなる場合は利尿作用のない飲み物を選んで、お腹がいっぱいで水分補給ができない高齢者は食事から水分を補う方法があります。

ティータイムで楽しく水分補給をする

無理やり水分補給をさせてしまうと、高齢者は水分を嫌な物だと認識するかもしれません。しかし、ティータイムで楽しみながら水分補給ができる環境を作ってあげれば、水分補給をしてくれる可能性があります。

おやつの時間帯を利用して、紅茶やお茶などから水分摂取してもらいましょう。ゼリーやプリンなど、水分が多いおやつからも水分補給ができます。

食事やおやつから水分補給をする

どうしても飲料水から水分補給ができないときは、水分が多い食事やおやつを利用する方法があります。例えば、薄味のみそ汁やスープを飲ませる方法や、おかゆや雑炊にするなどの方法です。

また、食事で果物や生野菜を出す方法でも水分補給ができます。食べ物ばかりに頼るのは良くありませんが、食事やおやつで水分補給をすると、栄養補給もできるのでおすすめです。

オススメの飲み物は野菜ジュースや水分補給ゼリー

高齢者が水分を摂取してくれないときは、好みの水分を利用してみましょう。以下に紹介する飲み物は、高齢者の水分補給におすすめです。

野菜ジュース・フルーツジュース

甘みや酸味を感じられる野菜ジュースやフルーツジュースは、高齢者が好んで飲む可能性があります。ビタミンやミネラルも摂取できるため、栄養補給にもおすすめです。

ただし、野菜ジュースやフルーツジュースの中には、糖分が多い物があります。飲み過ぎに注意しながら、1日に1~2杯程度飲ませる分には問題ありません。

牛乳

牛乳は甘みがあるため、水分補給が苦手な高齢者が飲んでくれる可能性があります。タンパク質やカルシウムが含まれており、食事量が減っている高齢者の栄養補給にもおすすめです。

ただし、牛乳には脂肪分が多く含まれています。飲み過ぎると体重増加につながる可能性があるため、1日に飲む量に注意してください。

水分補給用ゼリー

市販の高齢者向け水分補給ゼリーや、手作りのゼリーを取り入れることで、水分補給ができます。手作りする方法では、ジュースや麦茶などを使って好みに味を調節できるため便利です。

また、水分をゼリー状にすることで、水分を飲み込みにくい高齢者にも対応できます。ただし、コーヒーゼリーにはカフェインが含まれているため食べすぎに注意してください。

ゼリー以外にも、プリンやヨーグルトをおやつに取り入れる方法でも、水分補給になります。

経口補水液

経口補水液は、大量に汗をかいたときの熱中症対策など、脱水症状があるときに利用する飲み物です。ナトリウムやカリウムなどの電解質が多いため、素早く体に水分を取り込めます。

ただし塩分が多いため、高血圧や腎機能が低下している高齢者に与えるときは、事前に医師に相談してください。水分が飲み込みにくい高齢者には、経口補水液でゼリーを作るか、市販のゼリータイプ経口補水液がおすすめです。

高齢者の水分補給が足りないと起こる脱水症とは

高齢者は注意して水分補給をしないと、脱水症状になることがあります。汗をかいたときや、気温が高いときは意識して水分補給をすることが多いのですが、普段でも脱水になることがあるため注意してください。

高齢者が脱水症になりやすい理由

高齢者が脱水症になりやすい理由は、さまざまな要因が関係しています。喉が渇いたのを感じにくいことや、内臓機能が低下して水分量をコントロールできない場合、病気や薬の影響を受けている場合に脱水になりやすくなります。

加齢により喉の渇きを感じにくい場合、意識的に水分補給をしないと脱水になる可能性があるでしょう。また、人によっては水分を多く取るとトイレが近くなることを気にして、水分補給量が少なくなることもあります。

他にも、高齢になり食が細くなって、食事からの水分量が少ないケースもあるかもしれません。高齢になり筋肉量が減ると、体に蓄えておける水分量が減る原因もあります。

さらに注意したいのが、嚥下障害や運動機能が低下しているときです。下痢・嘔吐・発熱・怪我・火傷による脱水にも注意してください。

脱水症になったら起きる症状

脱水症になると、皮膚が乾燥して、唇がカサカサしてきます。通常であれば脇の下は湿っていますが、脱水になると乾いた状態になるため、手で触れて確かめましょう。

軽度の脱水症では、めまい・ふらつきが起こりやすくなり、ボーっとした様子が見られます。脱水になると、血液中の水分量が減少し、血流が悪化するため、手足の先が冷たくなることがあります。

さらに脱水が進むと頭痛や吐き気が起こり、重症化すると意識混濁が現れ、体の痙攣が起こるようになり、命の危険性があるため注意が必要です。

脱水がもたらす危険性

脱水になると熱中症になることはよく知られていますが、危険性はそれだけではありません。水分を蓄える筋肉量が減り、骨折や寝たきりになる恐れがあります。

また、脱水により血液濃度が高まると、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まることがあります。体のわずか5%の水分を失うと熱中症のリスクがあり、10%失うと内臓機能が正常に働かなくなり、15%失うと死亡する可能性もあるため注意が必要です。

高齢者の水分補給にもハワイアンウォーターがオススメ!

高齢者の水分補給を効果的に行いたいときは、いつでも手軽に水分補給できる環境が重要です。ハワイアンウォーターなら高齢者に優しい点が多いため、水分補給におすすめです。

お水を買いに行く手間がない

水分補給が苦手な高齢者には、おいしいお水を利用する方法がおすすめです。しかし、ペットボトル水の購入では、買いに行く手間や重い物を持つことが高齢者に負担となる場合があります。

一方で、ハワイアンウォーターなら、おいしいお水を自宅まで配達してもらえて便利です。自宅へ配達してくれる方法なら、歩行困難な高齢者や、移動制限がある高齢者でもお水を確保できるメリットもあります。

意識して水分補給ができる

高齢者は体に水分を溜め込みにくいため、こまめな水分補給が大切だと説明しました。しかし、意識しないと水分補給の回数が減ってしまうことがあります。

ハワイアンウォーターなら、ウォーターサーバーから冷たいお水が出るため、こまめな水分補給の習慣がつきやすいでしょう。目につく場所にお水があることで、水分摂取の回数が増える可能性があります。

(まとめ)高齢者の水分補給のタイミングはいつ?

高齢者の水分補給は、起床時から就寝前までこまめに行うことが大切です

この記事を通して、高齢者の水分補給の大切さをお伝えしました。高齢者にとって水分補給が大切だと何となく知っていても、どのように水分補給をして良いのか、また何を飲んだら良いのか悩む人の参考になれば幸いです。

適切な水分補給を心がけるために、紹介したタイミングを活用してください。また、習慣づけの一環として、好みの飲み物やウォーターサーバーの利用を検討するのも効果的です。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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