1日に必要な水分摂取量は約2.5リットルで、飲料水からは約1.2リットルが目安です


新聞やニュースで、高齢者の脱水や熱中症のリスクが報じられることがあります。そのような話題を目にすると、どのくらいの水分補給が必要なのか気になるでしょう。

高齢者の水分補給量でも、1日2.5Lが目安です。「そんなにたくさんの水分補給ができない」と感じた人でも、この記事で紹介する水分補給のポイントを活用すれば、その悩みを解消しやすくなるでしょう。

さらに、高齢者の水分補給の注意点や、脱水症状のサイン、おすすめの水分補給法の解説もありますので、ぜひこの機会に水分補給の知識を深めていただければと思います。

高齢者が脱水症になりやすい理由

高齢者は、水分摂取量が少ない、または水分を失う量が多い理由で脱水になりやすいと言えます。これらの原因は多岐にわたるので、高齢者は脱水症に注意が必要です。

脱水症とは?

脱水症とは、体重の2%以上の水分が失われた状態のことです。例えば、体重が50kgの人であれば、1Lの水分が失われると脱水症になります。

脱水になると体の機能を正常に働かせることができなくなるため、強い喉の渇きを感じて、水分を摂取したい欲求が起こります。この段階で水分を摂取していれば、脱水症になりません。

しかし、高齢者の場合は水分摂取が少なくなる複数の理由があり、脱水症になりやすいので注意が必要です。脱水症になると、軽度では体のだるさやめまい程度の症状ですが、中度では血液の水分が少なくなり血圧低下・頻脈・意識障害などが起こりやすくなり、重度では臓器不全を起こして命に関わることもあります。

体内に水分を溜め込む量が少ない

高齢になると、筋肉や皮下組織で溜め込める水分の量が減少します。赤ちゃんは70~80%の水分量がありますが、成人になると約60%になり、高齢者は約50%まで減少します。

体内に溜めておける水分量が少ない高齢者は、水分不足になりやすいため、こまめに水分補給しなければなりません。1日に必要な水分量は体重1kgあたり40mlが目安量です。

水分摂取量が少ない

高齢者は喉が渇く感覚が鈍くなり、水分摂取量が少なくなります。夜間にトイレに起きる回数を減らすためや失禁を心配して水分摂取を控えるケース、また食事量が少なく食事からの水分摂取量が少ない場合もあります。

発汗量が多い生活をしている

適切な水分補給ができていても、発汗量が多いときは、普段以上の水分補給が必要です。高齢者は体が冷えるという理由や、もったいないという感覚があると、夏場にエアコンをつけず、発汗量が多くなって脱水症になる場合があります。

また、運動時はもちろんのこと、外出で体を動かすときも発汗量が増えているため、こまめに水分補給をしなければなりません。ところが高齢者の場合は、喉が渇く感覚が鈍くなるため、外出先で水分補給を忘れてしまうことがあります。

利尿作用の影響で尿量が増える

加齢に伴い持病を抱えている場合は、病気や服用している薬の影響で、脱水症になりやすいため注意が必要です。糖尿病になると尿量が増えることが知られており、糖尿病性ケトアシドーシスでも脱水になります。

また、降圧剤など利尿作用のある薬を飲んでいる場合も、尿量が増えて脱水症になりやすいと言えるでしょう。他にも、下痢や嘔吐があるときも、意識して水分摂取をしなければ脱水になりやすいので、注意が必要です。

高齢者が1日に必要な水分摂取量の目安は約2.5リットル

1日に必要な水分量は、排出した分を補うことが重要です。人は1日に約2.5Lの水分が失われており、その分を食事や水分摂取で補給する必要があります。

飲料水からは1日に1.2Lの水分摂取が目安

人は何もしなくても、汗や呼吸で1日に約900mlの水分が失われています。さらに尿や便から約1,600mlの水分が失われているため、1日約2.5Lの水分摂取が必要です。

食事から摂取する水分量は約1Lで、味噌汁などの汁物や、果物や野菜、デザートからも水分が摂取できます。体で代謝される水分は約300mlあるため、残りの1.2Lは飲み物から摂取する必要があります。

1.2Lの飲料水は、200mlのコップなら6杯です。ただし、発汗量や尿量によっても1日に必要となる水分量は異なるため、6杯以上になっても問題ありません。

高齢者にオススメの飲み物

高齢者の場合は、「お腹が冷えるから」という理由や、「トイレが近くなる」という理由から、水分量が少なくなってしまうことがあります。脱水にならないようにするために、いろいろな飲み物を工夫してみましょう。

高齢者におすすめの飲み物は、お水以外であれば、糖分や塩分が少ないものです。例えば、100%オレンジジュース、野菜ジュース、麦茶などです。

食事からの栄養摂取量が少ないときは、栄養補給もかねて、牛乳やヨーグルト飲料を飲ませてあげるのも良いでしょう。

高齢者のための水分補給のポイント

高齢者は喉の渇きがわかりにくくなるため、脱水予防のため水分補給はこまめに行いましょう。また、飲み物の種類にこだわる必要はなく、本人が飲みたいものを取り入れることが重要です。

こまめな水分補給のコツ

高齢者は、一度にたくさん水分補給するのが辛いと感じる場合があります。例えば、喉が渇いたのを感じにくい、嚥下障害で飲み込みにくい、食事量が減ってたくさんの水分補給が難しいなどの理由です。

一度に飲めないときは、回数を増やすようにします。いつでも水分補給ができるように、水筒やポットなどに飲み物を入れておき、移動しなくてもすぐに飲める環境をつくって、水分補給を促してみましょう。

嚥下障害がある場合には、お水にとろみをつけるか、ゼリーから水分補給する方法がおすすめです。食事量が減って水分補給がしにくいときは、味噌汁や雑炊など栄養摂取と同時に水分補給ができるメニューを活用してみてください。

高齢者は一度に多くの水分摂取がしにくくなり、1回の量をたくさん飲んでも体に蓄えることはできません。そのため、喉が渇いてから飲むのではなく、喉が渇く前にこまめな水分補給ができる環境をつくってあげるのがポイントです。

水分補給量は失った分を目安に

前述したように、高齢者でも1日に1.2Lの水分補給が求められます。200mlのコップなら6回が目安ですが、特に心疾患や肝臓疾患がある人が一度に大量に摂取すると体に負担がかかるので、1日6~8回を目安に水分補給をすると良いでしょう。

水分補給は、起床時・食事時・入浴の後、就寝前など、決まったタイミングで飲む習慣がつくと、脱水を防ぎやすくなります。特に、入浴後や起床時は想像以上に水分が不足しているため、積極的に水分補給をすすめてください。

大量に汗をかいたときは、水分と同時に電解質も失っています。ナトリウムの摂取のため、水分と塩分を一緒に摂取するか、塩分と糖分が含まれているイオン飲料水を活用する方法もおすすめです。

好きな飲み物を飲ませる

高齢者は、さまざま理由で水分補給を嫌がることがあります。飲みたくない人に無理に飲ませると関係が悪化し逆効果ですので、本人が好む飲み物を提供することが重要です。

例えば、喉が渇いていないので飲みたくないという高齢者は、甘いものなら受け付けてくれるかもしれません。ただし、甘いものばかりだと体に負担がかかるため、お水や麦茶を飲む時間と区別して、メリハリを持たせるようにします。

また、ティータイムの楽しい雰囲気を演出すると、楽しんで水分補給してくれる可能性があります。果物を好む高齢者の場合は、果物や果物を使ったゼリーから水分補給する方法も考えてみてください。

高齢者が水分補給する際の注意点

高齢者に水分補給をさせるときは、いくつか注意すべき点があります。適切な飲み物を選び、飲ませすぎと姿勢に注意してください。

利尿作用のある飲み物は避ける

コーヒーや緑茶など、カフェインによる利尿作用のある飲み物は、高齢者に向いていません。利尿作用のある飲み物は、尿量が増えて体の水分が減りやすいため注意してください。

また、お酒もアルコールを分解するときに大量の水分を必要とするため、水分補給として向いていません。特に、糖尿病の人は尿量が増えやすいため、利尿作用がある飲み物は避けましょう。

加えて、糖分や塩分の含まれた飲み物も、血糖値の上昇や糖尿病のリスクがあるため注意が必要です。

飲ませすぎに注意

高齢者は一度にたくさんの水分補給がしにくくなるため、こまめな水分補給は重要ですが、熱中症が怖いからといって飲ませすぎも体に悪いので注意してください。水分摂取量はその人の体質や、生活の活動量、食事量によっても異なります。

水分補給が多すぎるときは、水中毒になります。水中毒になると血圧が上昇して、むくみや尿量増加になり、重度になると心不全や意識障害を起こすこともあるため注意が必要です。

特に、心臓疾患や腎疾患がある人は水分代謝が落ちているため、医師と相談の上、適切な水分補給を心がけてください。熱中症が心配な場合は、単に水分を増やすのではなく、水分・糖分ともに含み、電解質バランスを整える経口補水液の利用をおすすめします。

飲ませる姿勢にも注意

自力で水分補給ができる人は問題ありませんが、寝たきりの高齢者は水分補給の際の姿勢に注意してください。寝かせたまま飲ませると気管に入り、むせてしまいます。

水分が気管に入ると、誤嚥性肺炎や窒息の恐れがあります。寝たきりの高齢者の場合は、頭を上げて前傾姿勢にしてから飲ませるようにしてください。

高齢者の脱水症のサインとは?

脱水症のサインを理解して、高齢者の水分不足に早めに気づけるようにしましょう。高齢者の場合は、重症化すると症状が重くなる可能性があるため注意してあげてください。

脱水になりやすい人の特徴

高齢者は喉の渇きや体温の変化に鈍感になります。気温が高い日でも長袖を着ている、または室温が28度を超えている場合は脱水症のリスクが高まるため、注意が必要です。

汗をかくような環境でも、水分補給が少ないときは脱水症になる可能性が高くなります。風通しの悪い部屋や、日当たりが良すぎる部屋で過ごす場合も、周りが注意を払うよう心がけましょう。

脱水症を早期発見できるサイン

脱水症は見た目からでも早期発見することができます。唇が乾燥している、脇の下が湿っていない状態、または皮膚をつまんで持ち上げて放したとき回復に3秒以上かかる場合は、脱水症の可能性があります。

また、痰が絡むようになったり、気温が高い日でも手足が冷えていたりする場合も、脱水症の可能性があるでしょう。トイレの回数が減っている、だるそうにしているときも脱水に注意が必要です。

軽度から重度までの脱水症のサイン

唇の乾燥や、脇の下が湿っていないときは、軽度の脱水症です。通常であれば、脇の下は湿っているので、手で触れて確かめることができます。

また、だるさやボーっとする様子も、脱水症の初期症状です。脱水になると末端の血流が悪くなるので、手足の先が冷たいときも脱水症の可能性があります。

脱水症が中度になると頭痛や吐き気をもよおし、重度になると意識混濁が起こり、酷ければ意識を失い、体が痙攣します。

高齢者の水分補給にもハワイアンウォーターがオススメ!

高齢者の脱水予防のための水分補給には、ハワイアンウォーターがおすすめです。水分補給方法に悩んでいる高齢者の方や、水分摂取に悩む高齢の家族がいる人に、ハワイアンウォーターがおすすめの理由を紹介します。

すぐに水分補給ができる

ハワイアンウォーターは、いつでも簡単に冷たくて美味しいお水が出てきます。手が届く場所にお水があれば、高齢者も喉の渇きを感じる前に、意識的に必要摂取量の水分補給がしやすいでしょう。

高齢者でも操作は容易で、レバーを押すだけでお水が出てくる簡単な機能です。リビングに置けるサーバーや、キッチンや寝室に置ける卓上サーバーもあるため、すぐにお水が飲める環境がつくれます。

自宅まで配達してくれる

重たいペットボトル水を買いに行くことは、高齢者にとって大変な労力です。在庫管理も面倒なため、ついお水の在庫を切らしてしまう可能性があります。

一方でハワイアンウォーターなら、自宅に水ボトルを定期配送してくれます。重たい水ボトルを買いに行く手間がなく、定期的に配送してくれるため、お水を切らす心配をしなくて済むのです。

また高齢者の中には、歩行や移動困難な人もいます。外出が難しい高齢者の場合でも、自宅まで配送してくれるハワイアンウォーターならいつでもお水を確保でき、さらに配送スタッフによる安否確認もできるメリットもあるのです。

火を使わずお湯が使える

高齢になると温かい飲み物が欲しくなるものの、火を使って沸かすと火災や火傷の危険が伴います。一方で、ウォーターサーバーならお湯が出てくるため、火を使わず温かいお茶や料理が楽しめるようになります。

離れた場所に住む高齢の家族がいるときにも、火を使わないウォーターサーバーは安心です。ウォーターサーバーは電気を使ってお湯を加熱する方法で、火は使いません。

(まとめ)高齢者の水分摂取量の目安とは?

1日に必要な水分摂取量は約2.5リットルで、飲料水からは約1.2リットルが目安です

高齢者の水分補給は熱中症が心配される季節だけでなく、年間を通じて脱水のリスクが存在します。高齢者のいる家庭では、1日を通し積極的に水分補給の声がけを行ってください。

高齢者の水分補給は、こまめに行うことと、水分の種類にこだわらず好きな飲み物も活用することが大切です。高齢になり水分補給が難しくなってきたと感じるようであれば、水分補給の方法を工夫してみましょう。

重い荷物を運べなくなってきた、水分補給が面倒に感じるようなら、ハワイアンウォーターのウォーターサーバー導入を検討してみてください。

【この記事の執筆】

hawaiiwater

ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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