トイレが近くなったり栄養が偏ったりしまう可能性がありますが、摂取量に注意すれば問題ありません

白湯が体に良いと聞いて試してみたいと思っている人もいるでしょう。しかし慎重な人は、「デメリットを確認してから飲むのか決めたい」と思っているかもしれません。
実は、白湯を飲み過ぎるとデメリットがあります。白湯は美容や健康に良い飲み物ですが、作り方を間違ったり、飲み過ぎたりすると逆効果になることもあるのです。
この記事では白湯の基礎知識から、デメリット・メリット、正しい作り方、注意点まで解説しています。効果的な白湯の飲み方を知ってから始めたい人は、ぜひ続きを読み進めてみてください。
目次
白湯とは、一度沸騰させたお湯を冷ましたもの
白湯は「さゆ」と読む飲み物です。その意味や起源を確認してみましょう。
白湯とは?
白湯とは、お水を沸騰させて飲みやすい温度まで冷ました飲み物のことです。赤ちゃんに飲ませるお水を沸騰させて飲みやすい温度に冷ましたものは、「湯冷まし」と呼ばれています。
お水を沸騰させる理由は、お水に含まれる残留塩素やトリハロメタンなどの不純物を取り除くためです。白湯にはお水以外の成分がほとんど含まれておらず、口当たりが柔らかくなり、体に優しいのが特徴です。
白湯の起源は約5000年前
白湯の起源は、約5000年もの歴史があるインド・スリランカの伝統医学アーユルヴェーダだと言われています。また、日本においても古くから薬を飲むときや、誰でも飲めるお湯として、白湯が用いられてきました。
アーユルヴェーダとは、自然界にある「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の、3つの要素のバランスにより私たちの体質が決まるという、医学的な考え方のことです。白湯は3つの要素が満たされると考えられており、体内に溜まった毒素を排出する健康効果のある飲み物として活用されています。
白湯とお湯との違い
白湯はお水を一定時間沸騰させてから、飲みやすい温度まで冷ました飲み物です。一方で、お湯はお水を40度以上に温めたもので、沸騰させる必要はありません。
お水を沸騰させていないお湯の場合は、不純物が残っている可能性があります。塩素やトリハロメタンを取り除く目的があるときは、お水を沸騰させた白湯を選びましょう。
白湯のデメリットは、飲み過ぎによる消化不良や頻尿
白湯は不純物が含まれていないため、体に優しい水分補給として最適です。しかし、どのような飲み物でも同じですが、白湯も飲み過ぎるとデメリットがあるので注意しましょう。
消化不良の原因になる
食前や食事中に大量の白湯を飲むと、胃液が薄められた状態になります。胃液は食べたものを消化する働きがあるので、胃液が薄まると消化不良になる恐れがあり注意が必要です。
食事と一緒に白湯を飲むときは、胃液が必要以上に薄まらないよう、コップ1杯程度に留めると良いでしょう。また、胃液が薄まることで消化不良が起きると、便秘や下痢の原因にもなりやすいため、食事中は白湯の飲み過ぎに注意してください。
食事からの栄養摂取量が少なくなる
食前や食事中に大量の白湯を飲み胃液が薄まると、食べたものの消化吸収が悪くなり、適切な栄養が摂取できないことがあります。食事からの栄養摂取が少なくなると、肌荒れや免疫力低下などの不調が間接的に起きやすくなります。
トイレが近くなる
水分は一度に摂取しても、体に吸収される量は決まっています。吸収しきれなかった水分は尿として排出されるので、白湯の飲み過ぎでトイレが近くなります。
一度に飲む白湯の量は、コップ1杯程度です。喉が渇いてから一度に大量の白湯を飲んでも体に吸収される量には限りがあるので、1日にコップ1杯の白湯を数回に分けて飲むようにします。
また、夜寝る前に白湯を飲み過ぎてもトイレが近くなり、夜中にトイレに起きて睡眠不足になる可能性があるため注意してください。
白湯に期待できる効果は、便秘改善やダイエット効果
飲み物に白湯を取り入れると、さまざまなメリットが得られます。健康効果や美容効果を期待して、日常生活に白湯を取り入れてみましょう。
便秘解消効果
温かい白湯を飲むことで胃腸が温まり、腸のぜん動運動を促すため、便秘解消効果が期待できます。また、水分摂取量が増えることで、便を柔らかくすることも可能です。
普段から便秘が気になる人は、お水と合わせて白湯でも水分補給をしましょう。特に、便が硬くなって出にくいタイプや、腸の動きが悪い人の飲み物として白湯はおすすめです。
体を温める効果
温かい白湯を飲むことで、物理的に体を温める効果が期待できます。白湯で体を温める方法は、冷え性解消や免疫力アップにおすすめです。
冷え性になるのは交感神経が優位になり末梢の血流障害が起きているためです。そのような状態の人は、白湯で体を温め、副交感神経を働かせて血流を良くし、冷え性を解消してみてください。
また、体温が下がると免疫力が働きにくくなります。平熱が36.5度以上で免疫力が働きやすくなるので、白湯で体を温める方法は、花粉症やアレルギーが気になる人にもおすすめです。
リラックス効果
白湯のような温かい飲み物は、副交感神経を刺激するため、リラックス効果が期待できます。ホッと一息つきたいときや、寝る前に白湯を飲んで寝つきを良くする方法として活用できます。
脂肪燃焼によるダイエット効果
白湯は適度に温かい飲み物のため、飲むと内臓が温まります。内臓が温まると腸内環境が良くなり、結果的に脂肪燃焼が向上しやすくなるので、ダイエットにおすすめです。
また、白湯を飲むことで血流が良くなり尿量が増えるため、老廃物の排出にも役立ちます。特にむくみが気になる人が白湯を飲むと、代謝改善によるデトックス効果を実感しやすいでしょう。
ただし、白湯を飲むだけだと痩せる効果は限定的です。適度な運動やバランスの良い食事と組み合わせて、白湯で脂肪燃焼やむくみ解消をプラスさせると効果的です。
美肌効果
美肌になるには、胃腸の働きを良くしなければなりません。白湯で胃腸を温めると、消化吸収が良くなり、栄養吸収を効率的に行えます。
また、白湯で体を温めて血流が良くなると、顔色や唇の血色も良くなるでしょう。肌がくすんだ印象があるときも血流が悪くなっているため、白湯の活用はおすすめです。
白湯の正しい作り方と1日の摂取量
白湯は正しい作り方をすることで、美容や健康効果が得られます。また、毎日白湯を取り入れやすくするため、アレンジも楽しんでみてください。
白湯の作り方
水道水を使って白湯を作るときは、10~15分ほどお水を沸騰させて、塩素やトリハロメタンなどの不純物を飛ばす必要があります。十分に沸騰したら、50~70度の好みの温度に冷ましてから、白湯として飲みましょう。
不純物が含まれていない浄水器のお水、ウォーターサーバーのお水、市販のペットボトル水の場合は、沸騰させて不純物を飛ばす必要がないので、電子レンジで加熱できます。500Wの電子レンジで2分ほど加熱したら、適温まで冷まして飲んでください。
また、1日にたくさんの白湯を飲むときは、不純物が含まれていないお水を電気ポットで加熱すると手間がありません。
1日に飲む量の目安
1日に飲む白湯の適量は、700~800ml程度です。200mlのコップを使うときは、1日に4杯の白湯が目安となります。
白湯は不純物が含まれていないお湯のため体には優しいのですが、必要な栄養が流れ過ぎないように、飲み過ぎは避けてください。1日に4杯の白湯は、朝起きたての1杯、日中に2杯、夜にリラックス効果を求めて1杯飲む方法がおすすめです。
白湯は消化不良を防ぐため、食前食後30分以内に大量に飲むことは避けてください。
白湯のアレンジレシピ
白湯の味が飲みにくいときや、味を変えたいときは、白湯にハチミツ・レモン果汁・生姜・ミント・梅干しなどをプラスしてみましょう。むくみ予防にはハチミツ白湯、体を温めたいときは生姜を、美肌や疲労回復を求めるときはレモン白湯を、さっぱりとしたいときはミントや梅干しがおすすめです。
冷やし過ぎに注意!白湯をのむときの注意点
白湯は健康や美容に良い飲み物ですが、冷やすと効果が落ちてしまいます。また、体に良いからといって飲み過ぎるのも避けたいため、それぞれの注意点を紹介します。
冷やし過ぎに注意
水道水を沸かしてから適温になるまでは、15分程度と長い時間がかかります。早く飲みたいからといって冷たい水道水を加えると、白湯としての効果が薄まってしまうため避けてください。
白湯をすぐに冷ましたいときは、不純物が除去されたウォーターサーバーやペットボトルの冷水を使いましょう。温度が低過ぎても体を温める効果が少なくなってしまうので、最低でも50度の温度は必要です。
飲み過ぎに注意
白湯を飲み過ぎると胃液が薄まってしまったり、体のイオンバランスを崩したりします。寒い日は温かい白湯が美味しく感じられますが、喉が渇いていないのに、体を温めるだけの目的で大量に白湯を飲むのは避けてください。
基礎疾患がある人は医師に相談する
特に、腎臓機能が低下している人や、心不全を医師から指摘されている人は、白湯を飲んで良いのか医師に相談しましょう。他に基礎疾患を抱えている人も、心配なときは医師への相談がおすすめです。
白湯の習慣化にもハワイアンウォーターがオススメ!
毎日の水分補給として白湯を手軽に活用したいときは、ハワイアンウォーターをおすすめする理由があります。お水を沸かす手間を感じたら、ハワイアンウォーターを使うメリットをチェックしてみてください。
RO水のお湯は白湯として使える
ハワイアンウォーターのお水は、不純物を取り除いたRO水です。白湯はお水を沸騰させて不純物を取り除いた飲み物なので、RO水のお湯が飲めるハワイアンウォーターは、コックから出るお湯を白湯としてそのまま利用できます。
ウォーターサーバーのお湯は劣化防止のため100度にはできませんが、90度の高温に保つことは可能です。90度のお湯をカップに注ぎ、適温まで冷ませば白湯が出来上がるので、お湯を沸かす手間が省けます。
好みや季節に合わせて温度調節ができる
ハワイアンウォーターは、コックから90度のお湯と冷水が出ます。通常白湯は50度くらいまで冷ましますが、すぐに白湯を飲みたいときは、ハワイアンウォーターの冷水を注いで適温にすれば良いでしょう。
冷水も出るハワイアンウォーターなら、好みに合わせた白湯の温度調節が楽です。季節によっても好みの温度は変わってきますが、冷水で温度が調節できるハワイアンウォーターは、季節を問わず白湯を楽しむことができます。
(まとめ)白湯を飲むデメリットはある?
トイレが近くなったり栄養が偏ったりしまう可能性がありますが、摂取量に注意すれば問題ありません
この記事では、白湯が気になっている人向けに、白湯の幅広い情報を紹介しました。白湯の基本概要から、期待できる効果、飲むときの注意点、おすすめのアレンジ方法の情報を参考にしながら、日々の生活に白湯を取り入れてみてください。
白湯は健康や美容効果を得るため注目される飲み物ですが、一方で水道水を長い時間沸かす手間があります。この手間をデメリットに感じて、なかなか白湯を取り入れることができないときは、すぐにお湯が出るウォーターサーバーの活用も考えてみると良いでしょう。
白湯に即効性は期待できず、毎日続けてこそ効果が得られる飲み物なので、手間を削減するコツや、飲みやすくするアレンジも参考にしてみてください。