ウォーターサーバーを与えるなら軟水を選び、冷水を与えないように注意しましょう

犬を飼っている家庭では、「人が飲んでいるウォーターサーバーの水を犬にも与えて良いのか」「ペット専用の水を用意したほうが安心なのか」と悩む方も多いでしょう。特に、健康管理に気を配っている飼い主ほど、水の種類や成分、安全性について慎重になりがちです。
結論から言えば、ウォーターサーバーの水は条件を守れば犬に与えても問題ありません。ただし、水の種類やミネラル量、水温、管理方法によっては、犬の体に負担をかけてしまう可能性もあります。
そこで本記事では、犬にウォーターサーバーの水を与えても良いのかという疑問を起点に、犬に適した水の考え方、注意点、ウォーターサーバーの水の種類、さらに犬のいる家庭に向いているウォーターサーバーの選び方まで、順を追ってわかりやすく解説していきます。
目次
犬にウォーターサーバーの水は与えても大丈夫?
まずは、犬にウォーターサーバーの水を与えること自体が問題ないのか、基本的な考え方から整理しておきましょう。
基本的には問題ないが、条件付きで考える必要がある
犬にウォーターサーバーの水を与えること自体は、基本的に問題ありません。ウォーターサーバーの水は、人の飲用を前提として品質管理されており、犬が飲んだからといって直ちに健康被害が生じるものではないとされています。
ただし、すべてのウォーターサーバーの水が、犬にとって同じように適しているわけではありません。特に注意したいのが、水の成分や与え方です。ミネラルを多く含む水や、冷たすぎる水を日常的に与えると、犬の胃腸や内臓に負担をかける可能性があります。
そのため、「犬に与えても大丈夫かどうか」は、水の種類や管理方法を含めて考える必要があります。
犬に与えるなら押さえておきたい3つの基本条件
犬にウォーターサーバーの水を与える場合は、いくつかの条件を意識することで、より安心して利用できます。
まず一つ目は、軟水であることです。ミネラルを多く含む硬水は、犬の体に負担をかけるおそれがあります。二つ目は、常温で与えることです。冷水は犬の胃腸を刺激し、体調を崩す原因になることがあります。
三つ目は、清潔な状態を保つことです。ウォーターサーバーの水は塩素を含まないため、衛生管理が欠かせません。これらの条件を満たしていれば、ウォーターサーバーの水は犬の水分補給に十分活用できます。
犬に与える水で注意すべきポイント
犬に安全に水を与えるためには、日常の与え方や管理方法にも目を向ける必要があります。ここでは、特に注意したいポイントを確認していきましょう。
冷水は犬の体に負担をかけやすい
冷水はのど越しが良いため、暑い時期には犬も喜んで飲むことがあります。しかし、冷たい水を与えることで胃腸が冷え、下痢や消化不良を引き起こす可能性もあります。
特に、子犬や老犬、胃腸が弱い犬の場合は影響を受けやすいため注意が必要です。犬に与える水は、常温、もしくは季節に応じて少しぬるめに調整することで、体への負担を抑えることができます。
お水の長時間放置は雑菌繁殖の原因になる
ウォーターサーバーの水は、水道水と異なり、殺菌作用のある塩素を含んでいません。そのため、容器に入れたまま長時間放置すると、雑菌が繁殖しやすくなります。
また、犬が口をつけた水には唾液が付着するため、時間の経過とともに不衛生な状態になりやすい点にも注意が必要です。飲み残した水はもったいなく感じるかもしれませんが、犬の健康を優先し、こまめに新しい水に替えてあげましょう。
犬にはなぜ「軟水」が適しているのか
犬にウォーターサーバーの水を与える際によく耳にするのが「軟水が良い」という考え方です。ここでは、その理由を成分面から整理します。
軟水と硬水の違いとは
お水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分を多く含む「硬水」と、含有量が少ない「軟水」があります。一般的には、1リットルあたりのミネラル含有量が120mg未満のものが軟水とされ、それ以上のものが硬水に分類されます。
人間にとっては、ミネラルが豊富な硬水が好まれる場面もありますが、犬や猫などのペットの場合は事情が異なります。体が小さく、内臓への負担を受けやすいため、水に含まれる成分の影響を受けやすいのです。
犬に硬水を日常的に与えるリスク
犬に硬水を与えたからといって、すぐに体調不良が起こるわけではありません。しかし、ミネラルを多く含む水を日常的に飲み続けることで、体内にカルシウムやマグネシウムが過剰に取り込まれ、尿路結石のリスクが高まる可能性があります。
特に、もともと結石ができやすい体質の犬や、シニア犬の場合は注意が必要です。日々の水分補給は量が多くなるため、「少量なら問題ない」水であっても、毎日続くと負担になるという点を意識しておくことが大切です。
日常の水分補給には軟水が向いている理由
こうした背景から、犬の飲み水としては、ミネラル含有量の少ない軟水が適しているとされています。軟水であれば、内臓への負担を抑えつつ、必要な水分をしっかり補給できます。
ウォーターサーバーで提供される水の中でも、軟水やRO水は成分が安定しており、日常的な飲み水として取り入れやすい選択肢です。犬の健康管理を考えるうえでは、特別な水を与えるというよりも、毎日安心して飲める水を継続的に用意することが重要と言えるでしょう。
犬に与える水の種類と特徴

犬にウォーターサーバーの水を与えるうえでは、「どの種類の水なのか」を理解しておくことが大切です。ここでは、家庭で使われる代表的な水の種類と、それぞれの特徴を整理します。
水道水を犬に与える場合の考え方
水道水には、雑菌の繁殖を抑えるために塩素(カルキ)が含まれています。日本の水道水は飲用として安全性が確保されており、犬に与えても健康上大きな問題が生じることはありません。
ただし、塩素特有のにおいを嫌がり、水を飲まなくなる犬もいます。そのため、犬の飲水量が減ってしまう場合には注意が必要です。カルキ抜きをすればにおいは軽減されますが、毎回手間がかかる点を負担に感じる飼い主も少なくありません。
天然水(ミネラルウォーター)の特徴と注意点
天然水は、特定の水源から採水された地下水をろ過・殺菌したもので、自然由来のミネラルを含んでいる場合が多いのが特徴です。軟水の天然水であれば、犬に与えても問題ありません。
一方で、天然水の中にはミネラル含有量が多い硬水も存在します。見た目や味では違いが分かりにくいため、犬に与える場合は硬度表示を確認し、軟水であることを確かめることが重要です。
RO水が犬に向いているとされる理由
RO水は、RO膜と呼ばれる非常に細かいフィルターでろ過された水で、不純物やミネラル成分がほぼ除去されています。そのため、水質が安定しており、成分による影響を受けにくい点が特徴です。
ミネラルを含まないRO水は、犬の内臓への負担が少なく、日常的な水分補給に向いているとされています。ウォーターサーバーの水として採用されていることも多く、犬と人が同じ水を使いやすい点もメリットと言えるでしょう。
犬への適性で見る水の種類比較
| 水の種類 | 犬への適性 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 水道水 | △ | 飲用は可能だが、カルキ臭を嫌がる犬もいる |
| 天然水(軟水) | ○ | ミネラル量が少なければ問題ない |
| 天然水(硬水) | △ | 日常的な飲用には不向き |
| RO水 | ◎ | ミネラルを含まず成分が安定している |
犬の飲み水としては、軟水またはRO水を選ぶことで、成分面の不安を減らしやすくなります。
犬にウォーターサーバーの水を与える際の注意点(設置・衛生)
ウォーターサーバーの水そのものが安全でも、本体の設置環境や衛生管理が不十分だと、思わぬトラブルにつながることがあります。ここでは、犬のいる家庭で特に注意したいポイントを整理します。
犬が触れない場所に設置することが重要
犬は好奇心が強く、ウォーターサーバー本体やコードに興味を示すことがあります。床置き型の場合、前足で触れたり、飛びついたりすることで本体が転倒し、犬がケガをするおそれもあります。
また、温水機能が付いているウォーターサーバーでは、万が一お湯がこぼれた場合、やけどにつながる可能性も否定できません。そのため、犬が自由に出入りできる場所への設置は避け、犬が直接触れられない位置や部屋に設置することが望ましいでしょう。
コードや配線まわりにも注意が必要
ウォーターサーバー本体だけでなく、電源コードの取り扱いにも注意が必要です。犬がコードをかじってしまうと、感電や故障の原因になるだけでなく、修理費用が自己負担になるケースもあります。
コードは壁に沿わせる、カバーで保護するなど、犬の行動範囲から外す工夫をしておくと安心です。とくに子犬や若い犬はいたずらをしやすいため、設置前にしっかり対策しておきましょう。
給水口や受け皿はこまめにお手入れする
ウォーターサーバーには、内部を清潔に保つためのクリーン機能が搭載されている機種もありますが、給水口や受け皿は水が付着しやすく、汚れが溜まりやすい部分です。
犬が給水口や受け皿を舐めたり、毛が付着したりすることもあるため、放置すると雑菌が繁殖しやすくなります。定期的に取り外して洗浄し、清潔な状態を保つことが大切です。
水ボトルの取り扱いと保管方法にも気を配る
ウォーターサーバーの水は、水道水と違い塩素を含まないため、開封後の管理が重要になります。ボトルを直射日光の当たる場所や高温になる場所に置くと、水質が劣化する可能性があります。
また、ボトル交換の際に差し込み口に汚れが付着すると、雑菌が入り込む原因にもなります。交換時は手を清潔にし、差し込み部分も確認しながら作業するようにしましょう。
犬がいる家庭に向いているウォーターサーバーとは
犬を飼っている家庭でウォーターサーバーを検討する場合、ハワイアンウォーターは選択肢の一つとして検討しやすいメーカーです。その理由の一つが、RO水を提供している点にあります。
ハワイアンウォーターのRO水は、RO膜(0.001ミクロン)によって不純物を徹底的に除去した純度の高い水で、ミネラルを含まない軟水です。成分が安定しているため、犬の体への負担を抑えながら、日常的な水分補給に利用できます。
また、水ボトル以外の諸費用が基本無料である点も、長期的に使いやすいポイントです。ウォーターサーバー本体のレンタル料や定期メンテナンス料がかからず、初期設置費用も不要なため、始めから水ボトル代のみで利用できます。
さらに、2年に1度の頻度でサーバー本体を無料交換してもらえるため、衛生面を重視したい家庭にも向いています。RO水は雑菌が繁殖しにくい特性がありますが、それに加えて本体ごと交換される仕組みがあることで、清潔な状態を保ちやすいと言えるでしょう。
よくある質問(Q&A)
ここでは、犬にウォーターサーバーの水を与える際によくある疑問について整理します。
Q1. 犬にウォーターサーバーの水を与えても本当に大丈夫ですか?
基本的には問題ありません。人の飲用として安全性が確保された水であれば、犬が飲んでも健康上のリスクは低いとされています。ただし、ミネラルを多く含む硬水や冷水を日常的に与えることは避け、軟水を常温で与えることが望ましいでしょう。
Q2. 犬に水道水をそのまま与えても問題ありませんか?
日本の水道水は飲用として安全に管理されているため、犬に与えても基本的に問題はありません。ただし、塩素(カルキ)のにおいを嫌がって飲まない犬もいるため、飲水量が減るようであれば注意が必要です。
Q3. 冷たい水を好む犬には冷水を与えても良いですか?
少量であれば問題ありませんが、冷水を常飲させることはおすすめできません。冷たい水は胃腸を刺激し、下痢や消化不良の原因になることがあります。
Q4. ウォーターサーバーの水はどれくらいの頻度で交換すれば良いですか?
ウォーターサーバーの水は塩素を含まないため、容器に入れたまま長時間放置すると雑菌が繁殖しやすくなります。犬が口をつけた水は、飲み残しがあっても一度下げ、こまめに新しい水に替えることが望ましいです。
Q5. 子犬や老犬でも同じ水を与えて問題ありませんか?
基本的には同じ水で問題ありませんが、子犬や老犬は体調の影響を受けやすいため、特に水の種類と温度には注意が必要です。
(まとめ)ウォーターサーバーのお水は犬に与えても良い?注意点は?
ウォーターサーバーを与えるなら軟水を選び、冷水を与えないように注意しましょう
犬にウォーターサーバーの水を与えることは可能ですが、水の種類や与え方には注意が必要です。日常的な水分補給には、ミネラルを多く含む硬水や冷水は避け、軟水やRO水を常温で与えることが、犬の体への負担を抑えるポイントとなります。
また、ウォーターサーバーの水は塩素を含まないため、長時間放置せず、清潔な状態を保つことも重要です。設置場所や本体のお手入れに配慮すれば、ウォーターサーバーは犬と人が安心して共有できる便利な存在になります。
水質が安定したRO水を提供し、衛生管理やコスト面にも配慮されたサービスを選ぶことで、犬の健康管理を無理なく続けられるでしょう。



