長期間の不在や引っ越し、解約時には水抜きが必要です

ウォーターサーバーの使用中に、時折水抜きが必要になることがあります。しかし具体的にどのような状況で必要となり、どのように行うべきかわかりにくいかもしれません。

ウォーターサーバーを長期間使用していても、水抜きの必要性はそれほど頻繁ではありませんが、時折水抜きが必要になる状況に遭遇することもあります。そのような際に、この記事の内容を参考にして、水抜きの作業をスムーズに行いましょう。

この記事では、ウォーターサーバーの水抜きが必要となる具体的な状況や水抜きの方法、コツ、そして注意点について詳しく解説します。ウォーターサーバーを日常的に使用している方はぜひ参考にしてください。

水抜きが必要なのは、長期間の不在や引っ越し

ウォーターサーバーの水抜きが必要なのは、主に以下3つのシーンです。水漏れ防止・重量の軽減・雑菌の繁殖を防ぐ3つの理由から、ウォーターサーバーの水抜きが推奨されます。

ウォーターサーバーを解約するとき

ウォーターサーバーの多くは本体をレンタルしているため、解約時にはお水を抜く必要があります。サーバー内部にお水が残っていると、移動する際に水漏れの可能性があるので、事前に水抜きしておかなければなりません。

もし、水が漏れてしまうと、ウォータサーバーの不具合や故障の原因になる場合があります。解約時に不要な費用を発生させないためにも、事前の水抜きは大切です。

また、基本的に自分で水抜きをする必要がありますが、メーカーによっては、配送スタッフが訪問する際に水抜きを行ってくれることがあります。スタッフ対応が可能であれば、水抜きのやり方がわからないときや、水抜きが面倒なときなどにそのまま任せても構いません。

どちらの場合でも、返却直前になって慌てることのないよう、事前に水抜き対応方法について確認しておきましょう。

引っ越しするとき

移動の際には、サーバー本体を多少傾けなければならず、移動中のトラック内の振動でも水が漏れてしまう恐れがあります。

そのため、引っ越しするときも引っ越し先の部屋や家具を汚さないよう、事前に水抜きを行いましょう。

また、お水が残ったままだと重量が増しますが、事前に水抜きをして軽くしておくことで引っ越しがスムーズになります。配送スタッフに余計な手間をかけさせないためにも、事前に水抜きをしておきましょう。

長期間使用しないとき

1か月程度の長期不在のときは、ウォーターサーバーの水抜きが必要です。また、短期間の不在であっても、室温が高くなる季節はお水の衛生を保つため水抜きを行いましょう。

ウォーターサーバーは、使用中にサーバー内にお水が溜まる仕組みで、お水が溜まっても使用頻度が高ければすぐに排出され、清潔な状態が保たれます。

しかし、長期間使用しない場合、溜まったお水が停滞して雑菌が繁殖することがあるため水抜きが必要です。

ウォーターサーバーの水を抜く3つの手順

ウォーターサーバーの水抜き方法を、以下の3ステップで解説します。水抜き方法自体は簡単ですが、時間がかかるため余裕を持って行いましょう。

1.電源オフから3時間放置する

水抜き作業前にウォーターサーバーの温水スイッチを切り、3時間ほど放置します。温水スイッチを切っても、すぐに温度が下がるわけではないので注意しましょう。

時間を置かずに慌てて作業をしてしまうと、火傷してしまう可能性があります。

サーバーの温度が完全に冷めたら、電源をオフにします。

長期間留守にするときやウォーターサーバーを解約するときは、コンセントも抜いておきましょう。コンセントを抜くとウォーターサーバーの待機電力がかからず節電になります。

また。この作業により、不在中にコンセントに溜まったホコリから火災が起きるリスクも減らせます。

2.ボトル内のお水をすべて出しきる

次に、水ボトル内のお水をすべて出し切ります。電源を切ってから一定時間放置し冷ました状態のため、温水に触れても火傷する心配はありません。

ウォーターサーバーの冷水と温水の両方を完全にお水が出なくなるまで排出し、空になったボトルを取り外します。また、ボトル内のお水が空でも、サーバー内にお水が溜まっている場合があるため、必ず冷水コックと温水コックからお水が出なくなるまで出しきりましょう。

また、メーカーによっては、止水コックが付いている場合があります。止水コックがあるときは、ボトル内のすべてのお水を出し切らなくても、タンクの取り外しが可能です。

3.背面のキャップを外して水を排出する

ウォーターサーバーによっては、サーバー背面に排水キャップが付いています。背面にある排水キャップを外し、サーバー内に溜まったお水を排出してください。

すべてのお水が排出されたら、ウォーターサーバーの水抜き完了です。

ウォーターサーバーの水抜きをする際の注意点

ウォーターサーバーの水抜きをする際、注意したい点が4つあります。水抜き作業中の注意点や、サーバー本体の故障や部品の紛失を防ぐ対策がおすすめです。

火傷に注意する

ウォーターサーバーの温水はすぐ使えるよう高温の状態で保存されており、サーバー内部に熱水が循環しています。電源を切りコンセントを抜いてからすぐに水抜き作業すると火傷の恐れがあるため、コンセントを抜いて3時間くらい経過後、熱が冷めたのを確認してください。

冷めるまで3時間が目安ですが、機能が豊富な機種は冷めるまで3時間以上かかることもあります。

万が一熱湯がかかったらすぐに冷やして、ひどければ病院に行きましょう。

35度以上傾けない

ウォーターサーバーは、水抜きの際に35度以上傾けないでください。サーバー内に冷却のための精密機械が設置されており、35度以上傾けるとお水が濡れた際に不具合が発生してしまいます。

最悪の場合では、35度以上傾けた場合の故障は初期不良や不具合とはみなされず、自己負担での修理の対象となる可能性があります。

サーバー本体の取り扱いには十分注意しましょう。

付属品は失くさないようにする

引っ越しによる移動や長期不在でウォーターサーバーの水抜きをする際には、付属品を失くさないように気をつけましょう。水抜きの際には、給水口辺りや背面部分のパーツを取り外すことがあります。

ウォーターサーバーは基本的にレンタルとなっているので、返却の際は付属品もそろっていることが条件です。付属品が不足すると手続きの手間がかかることや、手数料がかかる場合があるため注意しましょう。

周囲の水濡れに注意する

水抜きを行う際、サーバー背面にある排水キャップを外します。その際、勢いよくお水が出てきて、床が水で濡れてしまうことがあります。

水濡れを防ぐには、バケツのような大き目の容器を用意しておきましょう。水で汚れてしまった場合は、放置せず、すぐに拭けるようにしておいてください。

濡れたまま放置してしまうと雑菌やカビが生えてしまう可能性があるので、サッと拭ける雑巾も用意しておくと便利です。

水抜きで余った水の利用方法

ウォーターサーバーの水抜きは、セットしてある水がすべてなくなったタイミングで行うのがベストです。しかし、使いきる前に水抜きをしなければいけない場合もあります。

ウォーターサーバーの水抜きで出したお水や、余った水ボトルの活用方法を紹介します。

飲みきる

ウォーターサーバーの水抜きでお水が出て捨てるのがもったいないと感じるときは、早めに飲み切ってしまいましょう。冷たいお水であれば、そのまま飲めます。

お水の量が多く飲みきれないときは清潔なボット容器に移し替え、冷蔵庫で冷やしておきます。また、水ボトルにコックが付いたものは、ボトル単体でも使用可能です。

ただし、開封後のボトルやサーバー本体に残ったお水は早めの消費が推奨されるため、なるべく早く飲みきるようにしましょう。

料理に使用する

余ったお水を料理に使う方法は、飲むのに比べてお水の消費量が多くなりやすいので、早くお水を消費できるメリットがあります。

たとえば、野菜を洗う、お米を研ぐ、スープに使うなどさまざまなシーンで活用できます。

ただし、お水を長く保存していた場合、沸騰させても決して安全とはいえないため、少しでもおかしいと感じたら使用を中止しましょう。

備蓄水として保管する

未開封のボトルは雑菌が入りこまないため、そのまま賞味期限内で長期保存ができます。ボトルにコックが付いたものなら、非常時にそのまま飲料水として使用可能です。

賞味期限が切れたお水は飲み水としては適していませんが、食器を洗うお水や、体を拭くためのお水として活用できます。直接体に使うのに抵抗がある場合では、トイレを流すお水として使うことも可能です。

未開封のボトルの賞味期限は、メーカーによって異なります。備蓄水として保管するときは、あらかじめ賞味期限を確認しておきましょう。

⇒ウォーターサーバーの備蓄水に関する記事はこちら

引っ越しが決まったら、まずはメーカーに連絡

今後の対応方法や配送方法、解約が必要か確かめるため、まずはメーカーに連絡しましょう。メーカーに連絡したあとの手続き方法や手順を、以下で詳しく解説します。

メーカーへの連絡は早めにする

引っ越しが決まったら、最初にメーカーへ引っ越しすることを伝えましょう。次回の水ボトルの配達を変更するため、早めにメーカーへ新しい住所を伝えるようにしましょう。

連絡が遅れると、住所変更手続きが間に合わず、次回配達分にキャンセル料がかかる場合があります。そのため、遅くても引っ越しの1週間前までには、メーカーへ新しい住所と引っ越しする日付を伝えましょう。

引っ越し先が対象エリアに入っているか確認する

ウォーターサーバーメーカーによって配送可能エリアは異るため、配達不可エリアに引っ越す場合、解約手続きが必要です。配達対応エリア外なら解約手続きに進み、対応エリアなら次のステップに進みます。

サーバーの移動方法を決める

引っ越し先が配送エリア内だった場合は、サーバーの移動方法を確認しましょう。

移動方法1 メーカーが直接移動させる
移動方法2 メーカーの依頼した業者が移動させる
移動方法3 利用者が移動させる

これら3つの移動方法があり、メーカーによっても対応が異なります。

メーカーが移動するときは、現在使用中のウォーターサーバーをいったん引き上げ、引っ越し先で新しいウォーターサーバーを設置するサービスが利用できる場合があります。業者に依頼する方法は、現在使用中のウォーターサーバーを移動することが一般的です。

自分でやる作業を確認する

ウォーターサーバーの移動方法によって、自分でやる作業が異なります。

自分でウォーターサーバーの移動を依頼するときは、引っ越し業者にサーバー運搬費用の見積もりを取ります。引っ越し費用とは別料金がかかるのか、事前に確認しましょう。

運搬に必要な梱包は、最初にウォーターサーバーを受け取ったときの梱包材を使うのが一般的ですが、なければメーカーに取り寄せましょう。付属品も一緒に梱包するのを忘れないようにしましょう。

また、メーカーによって自分で対応する作業内容が異なるため、ウォーターサーバーの説明書を見て確認しておきましょう。

メーカーが移動する場合 水抜きや梱包作業
メーカーの依頼した業者が移動する場合 水抜きや梱包作業
利用者が移動する場合 引っ越し業者への見積もり、水抜きや梱包作業

サーバーを玄関まで運ぶ

運送業者にウォーターサーバーの移動を依頼するときは、荷物をどこで引き渡すのか確認しましょう。業者によっては家の中にまでスタッフが入れないことがあります。

荷物の引き渡しが玄関対応のときは、スムーズに対応できるようウォーターサーバーを玄関まで運んでおきましょう。サーバー本体は1人では重くて運べないので、2人以上で運ぶことをおすすめします

運べないときは、移動はメーカー対応の業者を選ぶか、家の中にまで入ってくれる業者を選ぶと安心です。

⇒ウォーターサーバーの設置場所に関する記事はこちら

再度使用する際は、セルフメンテナンスを行おう

長期不在で水抜きしたウォーターサーバーの使用を再開する際には、以下のセルフメンテナンスを行うと良いでしょう。

適切な温度が出ているか

ボトルを取り付けて、冷水と温水の温度を確認しましょう。今までと同じ温度が出ていれば、問題なく使えます。

万が一温度が異なるときは、故障の恐れがあるためメーカーに連絡しましょう。たとえば、「温度が上がらない」「冷水が出ない」といったことが挙げられます。

変な音がしていないか

ウォーターサーバーの電源を入れて変な音がするときは、故障の可能性があります。

ウォーターサーバーの電源を入れたときに、以前と比較し音に違いがないか聞き取りましょう。前と違う音がするときは、念のためメーカーに不具合がないか見てもらうと安心です。

変なにおいがしないか

ウォーターサーバーの電源を入れた際に焦げたようなにおいがあるときは、注意が必要です。故障の恐れがあるため使用を中止し、早めにメーカーに連絡しましょう。

また、ウォーターサーバー本体や、お水自体のにおいもチェックすることをおすすめします。ウォーターサーバー本体やお水の異臭は故障が原因ではないかもしれませんが、メーカーに連絡することで、においの原因や一般的な対処法を教えてもらえるでしょう。

⇒ウォーターサーバーのお水のにおいに関する記事はこちら

(まとめ)ウォーターサーバーに水抜きは必要?水抜き方法や注意点は?

長期間の不在や引っ越し、解約時には水抜きが必要です

ウォーターサーバーを長期間使用しないときや解約や引っ越しするときは水抜きが必要です。サーバー内に長期間お水が溜まったままだと衛生的ではないこと、また移動の際に水漏れの恐れがあるため、水抜きのやり方を確認しておきましょう。

一度ウォーターサーバーの水抜きのやり方を覚えてしまえば、次回からスムーズに行えます。メーカーによっては担当者が水抜きや移動の対応をしてくれる場合がありますが、ご自分でも水抜きのやり方を覚えておくと、メーカーが変わった際に便利です。

ぜひこの機会に覚えおきましょう。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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