玄米茶でも水分補給はできますが、お水も一緒に飲むのがオススメです

玄米茶はお茶なので、水分補給になるのか疑問を感じている人もいるかもしれません。よくお茶は水分補給にならないと言いますが、本当なのでしょうか。
この記事では、玄米茶の基本的な概要から、飲む時の注意点をまとめています。毎日飲めば健康効果が期待できる飲み物ですが、水分補給を心がけるため注意点を確認しましょう。
目次
玄米茶とは「炒ったお米と茶葉を混ぜたお茶」
「玄米茶」という言葉を聞いたことがあっても、どんなお茶なのか具体的に知らない方もいるでしょう。どんな原料のお茶で、どんな味がするのか詳しく紹介します。
玄米茶の原料
玄米茶は、お米と同量の番茶や煎茶を混ぜたお茶のことです。名前が「玄米茶」のため、玄米が加えられていると思ってしまいますが、配合しているのは白米です。
玄米茶の製造方法
玄米茶は、お米をお水に浸して蒸し炒ったものを茶葉と混ぜています。混ぜる割合はお米1に対し茶葉が1ですが、玄米茶によってはお米や茶葉が多いなど割合はさまざまです。
茶葉にお米を加えれば玄米茶になるため、玉露などの高級茶葉を混ぜたものもあります。玄米茶は庶民の飲み物のため、安価な番茶を使うことが多いようですが、玄米茶の香ばしい香りや味を好む人が増えており、混ぜるお茶の種類やお米の量を自由に調節したものが出回っています。
玄米茶の味
玄米茶はお米を加えているため、通常のお茶よりも茶葉が少なくなり、カフェインの量が減ります。また、炒ったお米は香ばしい味わいとなり、子供やお年寄りなど幅広い方に玄米茶は人気です。
玄米茶で水分補給をする時の「注意点」
一般のお茶と比べて、玄米茶はカフェインの量が少なくなりますが、水分補給として玄米茶は適しているのでしょうか。玄米茶を水分補給に使う時は、カフェインに注意が必要です。
水分補給にカフェインを含むものは推奨できない
水分補給は汗で失った70~80%を摂取する必要がありますが、カフェインが含まれている飲み物には利尿作用があるため、水分補給の飲み物としては適していません。カフェインがある飲み物でも1日1~3杯程度飲むのは問題ありませんが、別に水分補給をしないと体は脱水になる恐れがあります。
ただし、カフェインによる利尿作用には個人差があります。カフェインを含む飲み物を摂取しても尿量が増えないのであれば、大きな影響がない場合はあるようです。
玄米茶以外のカフェインにも注意が必要
カフェインが含まれている飲み物には、お茶類・コーヒー・ココア・コーラなどがあります。玄米茶や番茶はカフェインが少なく、煎茶やほうじ茶が次に多くなり、カフェインが特に多いのは玉露やレギュラーコーヒーで、麦茶にカフェインは含まれていません。
水分補給としてお茶類を飲みたいなら、玄米茶を選ぶとカフェインの量が少なくなるため、尿量が増えて脱水になる心配が少なくなります。また、緑茶やコーヒーは水出しするとカフェインの摂取量を減らせるため試してみてください。
もし、カフェインが多いものを1日に過剰摂取するなら、カフェインによる作用に注意しましょう。カフェインは利尿作用があるだけでなく、中枢神経が刺激され覚醒作用により興奮しやすくなり、ひどくなれば下痢や吐き気が起きることもあります。
スポーツ時に玄米茶はおすすめしない
大量に汗をかくスポーツ時には、玄米茶での水分補給は避けましょう。汗と一緒に電解質も失っており、水分補給で電解質を補わないと、筋肉や神経細胞に影響が出る可能性があるからです。
電解質は、お水に塩分が溶けたもので、ナトリウムやマグネシウムが含まれています。ミネラルは体の機能を維持するために必要なため、大量に汗をかいた時は玄米茶ではなく、経口補水液やスポーツドリンクを飲むようにしてください。
玄米茶は「生活習慣病の予防が期待できる」

玄米茶はカフェインの量が少ない飲み物で、毎日飲むお茶としてよいでしょう。お茶とお米に含まれる成分には、生活習慣の予防におすすめの効果があります。
お米の成分で生活習慣予防
玄米茶に使われるお米には、GABAとγ(ガンマ)-オリザノールが含まれています。どちらの成分も血圧の上昇を抑制させ、コレステロールや中性脂肪の増加も抑制する働きがあるため、生活習慣病の予防におすすめです。
動脈硬化・糖尿病・高血圧・肥満などの生活習慣が気になる方は、玄米茶に含まれる2つの成分で生活習慣予防をするとよいでしょう。また、GABAは玄米茶の香ばしい香りの元となる成分で、リラックスする香りとしても活用できます。
お茶の成分で抗酸化作用
玄米茶に含まれるお茶には、カテキンやタンニンが含まれています。これらはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があることでも知られている成分です。
抗酸化作用とは、老化や病気の原因となる活性酸素を抑える働きのことです。お茶を毎日飲むと健康対策になるだけでなく、お茶に含まれるビタミンや抗酸化物質でアンチエイジング対策にもなるため、女性にも嬉しい飲み物と言えます。
また、カテキンには殺菌効果があり、食中毒予防や風邪対策にもおすすめの成分です。
「1日1.2リットルの水分量」を目安に水分補給をしよう
毎日の生活でお茶ばかりを飲んでいると、水分補給ができていない場合があります。適切な水分補給ができていないと感じる方は、なぜ水分補給が大切なのか、どのくらいの水分補給をしたらいいか、知識を得ておきましょう。
なぜ水分補給が大切なのか?
成人では体の55~60%が水分となっています。体の中で特にお水が多いのは内臓ですが、体内の脂肪組織は水分量が少なくなるため、脂肪が多い女性は男性に比べて体内の水分量が少なくなりやすく、高齢になっても水分量が減りやすいため注意が必要です。
体内の水分は、血液やリンパを通して栄養を全身に届け、老廃物の排出に役立っています。体温調節にも水分が関係しており、気温が高くなれば汗をかき、水分は一度温まれば温度変化が少ないので、体温を一定に保つためにも重要な成分です。
このように体の働きを正常にするために必要な水分ですが、体内からわずか1%の水分が失われるだけで喉の渇きを感じます。2%の脱水ではめまいや吐き気などが起こり、20%失われると命に危険が及んでしまいます。
そのため、水分をまったく摂取できない状態では、人は2~3日しか生きられない可能性があります。だからこそ、毎日の水分補給が大切です。
1日に必要な水分摂取量について
水分補給は、失われた同量を補わなければなりません。体内の水分は汗・尿・便・皮膚呼吸などから、1日2.5リットル失われています。
食事からは1日1リットルの水分補給量となり、食べ物がエネルギーに変わる時に0.3リットルの水分を摂取していると考えると、残りの1.2リットルの水分補給が必要です。この量はあくまでも目安で、運動量が多いまたは気温の高さで水分不足になりやすい時、食事から摂取する水分量が少ない時は調節するようにしてください。
スポーツ時は汗と一緒に電解質が失われやすいため、ミネラルを含むスポーツ飲料や経口補水飲料を飲みましょう。
参考サイト:健康長寿ネット「水は1日どれくらい飲めば良いか」
(まとめ)玄米茶は水分補給になるの?
玄米茶でも水分補給はできますが、お水も一緒に飲むのがオススメです
玄米茶は香ばしい風味が美味しいお茶のため、好んで飲む方もいるでしょう。一般的なお茶と比べてカフェインの量が少なく、人気があります。
配合されている成分により健康や美容効果も期待できるため、毎日の生活に玄米茶を取り入れてみてはいかがでしょうか。ただし、カフェインの摂取量が多くなりやすい方は、別にお水を飲むなど水分補給を心がけてみてください。