産後1年目を5つの時期に分け、無理のない産後ダイエットを行いましょう

産後ダイエットはいつから始めればよいのでしょうか。出産を終えて赤ちゃんのお世話をしながら、喜びと幸せを感じる一方で、妊娠前の体型に戻したいと考えるママは多いでしょう。

「産後太り」という言葉があるように、出産後は体重が増加し、体型が崩れてしまうのは自然なことです。しかし、そのまま放置しておくと、体型が戻らないだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、出産直後のデリケートな体に合った、無理のない産後ダイエットスケジュールを紹介します。産後1年目を5つの時期に分けて無理なく健康的に理想の体型を目指しましょう。

産後0〜1ヶ月(回復期・準備期間)

出産してすぐの「産褥期(さんじょくき)」は、妊娠と出産によるダメージを回復する時期です。産後ダイエットのスケジュールのうち、産褥期に行うとよい内容は以下の3つです。

体を休めながら基本的な生活リズムを整える

妊娠・出産を経て、赤ちゃんの育児に必要な体の働きを維持するためにも、出産直後は体力やキズの回復とホルモンバランスを最優先します。産後すぐから約1ヶ月の産褥期は、すぐに横になれる環境で過ごし、無理な運動は避けてください。

始まったばかりの赤ちゃんとの生活に慣れつつ、体を休めることに集中します。必要に応じて家族の助けを借り、地方自治体などのサービスも上手に活用して心身の無理を避けましょう。

軽いストレッチや骨盤ケアを取り入れる

妊娠中はホルモンの働きにより骨盤の靭帯が緩み、出産を終えてもすぐには戻りません。出産により骨盤そのものが歪むのではなく、赤ちゃんを娩出しやすくするために靭帯が緩みます。

出産直後から使える骨盤ベルトやガードルを使い、元に戻る力を助ける方法もありますが、必要に応じて用いるかたちで問題ありません。出産後に骨盤がぐらぐらして歩きにくい、または腰痛がひどいなどの場合は装着をおすすめします。

産褥期の軽いストレッチは、寝たままの状態でできる内容を行いましょう。骨盤の傾きを整えるストレッチなどを、体に負担のかからない強度で取り組みます。

栄養管理

出産のダメージを回復し妊娠前の状態に戻すためにも、極端な食事制限はせず栄養バランスの取れたメニューを心がけるようにします。特に母乳育児をしている場合は、積極的に鉄分・カルシウム・タンパク質を摂ります。

母乳はママの血液から作るため、水分補給も妊娠前より積極的に行いましょう。余分な成分を含まないお水をこまめに飲むことがおすすめです。

産後2〜3ヶ月(基礎作り)

病院でママと赤ちゃんの1ヶ月健診を終え、健康状態に問題がなく妊娠前の生活に戻る許可を医師から受けたあとで、産後ダイエットを検討しましょう。産後ダイエットの基礎作りの時期に行うメニューを解説します。

無理なく動き始め、体の土台を作る

1ヶ月健診で健康に問題がなく医師から運動の許可があったとしても、産後2ヶ月目はまだ出産のダメージの回復を優先します。赤ちゃんのお世話と休養を心がけながら、無理のない範囲で体の土台を作りましょう。

妊娠出産までに激しい運動を行っていたママも、急に再開せずお腹を意識した腹式呼吸や肩の上げ下げ運動など、簡単な内容から始めます。運動習慣がなかったママも軽めのストレッチなどを行うと、産後ダイエットだけでなく、慣れない赤ちゃんのお世話による肩こりなどの予防に役立ちます。

ウォーキング

天気のよい日や過ごしやすい時間帯に赤ちゃんと外出し、無理のないペースでウォーキングをします。赤ちゃんをベビーカーへ乗せて、平らな道を1日15~30分程度歩きましょう。

散歩で外出すると気分転換にもなり、慣れない赤ちゃんのお世話によるストレス発散に役立ちます。また、外気に触れることは赤ちゃんにたくさんの刺激が与えられ、成長につながるというメリットがあります。

骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋は出産で傷つき、産褥期を経て回復している最中です。産後ダイエットを成功させるためにも、少しずつ骨盤底筋を鍛えましょう。

骨盤底筋とは骨盤周りにある筋肉をさし、トレーニングすると体型を戻すだけでなく、代謝アップや産後に心配される尿漏れ防止にもつながります。特に、3,500gを超える赤ちゃんを出産したママや、妊娠中や出産直後に尿漏れを経験したママは、習慣化して取り組むとよいです。

骨盤底筋トレーニングは、腰周りやお腹周りの筋肉のストレッチがメインです。産後の体のバランスを整えることをメインに考えて行います。

バランスの取れた食事

産後2~3ヶ月も、ダイエット目的で食事を制限せず、1日3食栄養バランスのよいメニューを摂りましょう。血糖値の急な上昇を防ぐため、炭水化物や甘い物ばかりの食事は避けます。

しかし糖質も欠かせない栄養素なので、過度な糖質制限をせず適量を摂取するようにしてください。副菜の野菜を毎食たっぷりメニューに入れ、肉・魚・卵・大豆製品を使いタンパク質も意識して摂れる食事を心がけると、太りにくい体作りに役立ちます。

⇒産後ダイエットの食事について詳しくはこちら

産後4〜6ヶ月(本格的な運動開始)

健康に問題がないことを確認し、産後ダイエットの運動を本格的に始める時期です。妊娠前に運動習慣のなかったママは、無理せず簡単なことから始めましょう。

体を引き締めるための本格的な運動をスタート
産褥期を過ぎ出産のダメージから回復が進んだ頃で、6ヶ月にはほぼ体力が戻りホルモンバランスも安定してきます。本格的な産後ダイエットの運動をスタートして代謝アップし、脂肪燃焼を促進させましょう。

代謝が高まるとエネルギーを消費しやすい体ができ、脂肪燃焼にもつながります。

有酸素運動

手軽に始められる有酸素運動はウォーキングで、歩幅を広げることを意識すると多くの筋肉を使うため、脂肪燃焼に役立ちます。ウォーキングよりも強度の高い有酸素運動のジョギングやダンスを行ってもかまいません。

ちなみに有酸素運動は、スタートして20分後から脂肪燃焼が始まるといわれています。そのためウォーキングなどは、30分以上続けて行いましょう。

軽い筋トレ

赤ちゃんを抱っこしながらのスクワットや、好きな音楽を聴きながらプランクなど、体幹を意識した軽いトレーニングから始めるようにしてください。腹筋や足腰に自然と力が入るので、猫背を防止し正しい姿勢を意識できます。

整った姿勢は見た目の美しさだけでなく、肩こりや腰痛予防にもつながります。

食事の見直し

食事内容を見直し、カロリーの摂り過ぎになっていないかチェックしてみてください。筋肉量を維持しつつ増やすために、タンパク質を積極的に摂るメニューを心がけます。

授乳をするとお腹が空きますが、糖質や脂質の摂り過ぎは産後ダイエットの妨げになるので、過剰なカロリー摂取に注意してください。補食としてゆで卵やチーズなどがおすすめです。

産後7〜9ヶ月(引き締め期)

産後ダイエットのスケジュールのうち引き締め期にあたるこの時期は、これまでよりも運動強度を上げましょう。おすすめの運動と目的を説明します。

運動強度を少しずつ上げて、効果を最大化

産後7ヶ月を迎えるまでに、妊娠前の体重に戻すことをめざしましょう。産後7~9ヶ月はさらに運動強度を上げてメリハリのある体作りを目標にします。

妊娠出産を経ての産後ダイエットは、妊娠前と環境が変わるため、ダイエットに挑戦しやすい時期でもあります。実際に20kgのダイエットに成功したママもいるので、体重を落とすことだけに限定せず、引き締まった体作りをめざして取り組んでみてください。

レジスタンス運動

レジスタンス運動とは筋トレの一種で、鍛えたい筋肉に抵抗(=レジスタンス)をかける動作を何度も行う運動です。スクワットや腕立て伏せなどの自重トレーニングと、ダンベルなど道具を使ったウェイトトレーニングがあります。

産後ダイエットで無理なく行うには、自重トレーニングからがおすすめです。あわせてヨガやピラティスを始めてもよいでしょう。

代謝アップ

摂取カロリーを消費するために、代謝アップをめざせる体作りをします。消費カロリーの大きい筋肉の量が増えると代謝が上がるため、筋肉増強のトレーニングがおすすめです。

また基礎代謝を高めてリバウンドしにくい体を作るには、ストレスも適度に必要です。しかし、ストレスが大きくなると成長ホルモンを阻害するといわれるコルチゾールが分泌されます。

コルチゾールの分泌を抑えるためにも、苦しい運動は避けて気持ちよく体を動かしましょう。

産後10〜12ヶ月(維持&ボディメイク)

妊娠前の体重に戻りメリハリある体を維持しつつ、理想のボディラインをめざす時期です。体力の必要な子育てを続けるためにも、運動や食事管理などを続けましょう。

健康的な体型を維持し、さらに理想のボディラインへ

産後ダイエットを1年続けると、妊娠中や出産後すぐと比べて大きく体型が変化したはずです。健康的な体型をキープしつつ、リバウンドを防ぐためにも引き続き運動や栄養管理を行います。

産後1年経過後も授乳や子育てが続くため、極端な食事制限や無理な運動は控えて、健康的な体を維持するための内容を心がけましょう。

運動習慣を定着させる

産後ダイエットを取り組む中で身につけた運動習慣は、今後も引き続き行って定着させます。週3~5回運動する機会を設けて、長く継続しましょう。

運動内容は産後ダイエットで行った、スクワット・プランク・ヒップリフトなどの筋トレと、ウォーキング・ジョギング・スイミングなどの有酸素運動の組み合わせです。柔軟性を高めたい場合は、ストレッチやヨガを取り入れることもおすすめです。

体幹を鍛えることを引き続き心がけ、トレーニング中の正しい姿勢をチェックします。体幹トレーニングを続けると、姿勢改善や腰痛予防につながり、子育てしながらの家事や仕事の負担軽減に役立ちます。

食生活の維持と改善

授乳中のママはもちろん、ミルク育児のママも栄養バランスのよい食事を楽しみましょう。産後ダイエットには、鶏むね肉や魚、豆類を積極的に使った、高たんぱくかつ低脂質のメニューがおすすめです。

食物繊維やビタミン・ミネラルをしっかり摂るために、毎食十分な野菜を使うようにします。主食を玄米にすると食物繊維の摂取量が増え、便秘予防にも役立ちます。

赤ちゃんのお世話などで慌ただしく過ごすと、水分補給を忘れてしまうママもいるようです。産後ダイエットを成功させるためにも、毎日1.5~2リットルを目安に水分を摂りましょう。

メンタルケアとストレス管理

慣れない育児はストレスがたまりやすいため、軽減する工夫をダイエットと並行します。例えば趣味を楽しむ時間を確保することや、リラックスする習慣作りです。

睡眠不足や睡眠の質の低下はストレスを増大しやすいので、質のよい睡眠時間を十分取りましょう。睡眠はホルモンバランスを整えることにも役立ち、メンタルの安定にもつながります。

また普段から完璧をめざしすぎず、自分のペースで焦らず取り組めばよいととらえて過ごすようにしてください。

(まとめ)産後ダイエットのスケジュール作成ガイド|1年で無理なく理想の体型へ

産後1年目を5つの時期に分け、無理のない産後ダイエットを行いましょう

産後ダイエットは出産してすぐから1年後までを見据えて、スケジュールに従って取り組みましょう。出産後1ヶ月の産褥期は、体の回復をメインにします。

実際に産後ダイエットとして運動などを取り組む時期は、一般的には産後2ヶ月目以降ですが、医師の許可を得てからにします。健康面の問題がない状態で、赤ちゃんのお世話にも慣れながら無理せず取り組むようにしてください。

順調に産後ダイエットに取り組むと、産後1年経つ頃には妊娠前より美しいボディラインを手に入れ、子育ての体力もついていることも期待できます。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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