ミネラルの含有量が多いほど硬水となり、不純物をほぼ取り除いたRO水は超軟水と言えます

目次
お水の硬度により「硬水」と「軟水」に分けられます
お水はその硬度により、「硬水」と「軟水」の2種類に分かれます。
硬度とは
お水は大きく軟水と硬水に分類できます。硬度はお水に含まれているミネラル成分の量で表されているので、ミネラル成分が多く含まれているほど硬度が高いお水とい言えます。
WHO(世界保健機関)が定める基準では、お水1Lあたりに含まれるカルシウムやマグネシウムの量が120mg未満の場合は軟水、120mg以上の場合が硬水です。
硬水と軟水の違い
ミネラル成分によってお水の味も異なり、マグネシウムやカルシウムの含有量が多く硬度が高い硬水は、重くしっかりした口当たりで苦味が感じられます。反対に、カルシウム、マグネシウムがあまり含まれていない軟水は、まろやかな口当たりと軽くさっぱりした味わいです。
ヨーロッパではミネラル分が多く含まれている硬水が一般的ですが、日本で採水されるミネラルウォーターや水道水はほとんどが軟水のため、日本人は軟水に慣れていると言えます。
ミネラルウォーターの種類
ミネラルウォーターには、農林水産省の「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」に定められている4つの種類があります。
ミネラルウォーターの種類は4つです。
- ナチュラルミネラルウォーター
- ナチュラルウォーター
- ミネラルウォーター
- ボトルドウォーター
ナチュラルミネラルウォーターやミネラルウォーターは、最低限の殺菌処理を行うため、採水時の天然ミネラル成分は除去されません。
RO水は特殊なろ過方法により不純物やミネラルを含まないお水で、硬度はかなり低く、ボトルドウォーターに含まれています。
RO水とは、ミネラルなどの不純物取り除いたお水です
それでは、RO水はどのように製造方法されているのでしょうか。
RO水とは
RO水は「純水(ピュア・ウォーター)」とも呼ばれる、RO膜(逆浸透膜)という特殊なフィルターを使った精製方法で作られたお水のことです。天然水には、配合されているミネラル成分の特徴を活かすために最低限の処理が行われているのですが、RO水はRO膜によるろ過処理によって、不純物がほとんど除去されています。
不純物と一緒にカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分もきれいに除去されるため、硬度がほぼゼロで、味もほとんどありません。味のないすっきりしたお水を好む方には、RO水が向いています。
RO膜
RO膜は0.0001マイクロメートル程の超微細なフィルターです。海水を飲料水に変えることもできるフィルターなので、超微細な孔は水分子以外のものをほとんど通過させません。
環境ホルモンや放射性物質まで除去できるフィルターとしても注目されています。RO膜でのろ過は、雑菌やウイルス、ミネラルなどをほとんど全て除去するため、天然水や水道水など、お水の種類に関係なくピュアウォーターを作り出すことができます。
RO水には、ろ過後にミネラル添加をしているものもあります
RO水の中には、人工的にミネラルを添加したRO水もあります。天然水との違いはどこにあるのでしょうか。
RO水の種類
RO水には、RO膜処理によって不純物を取り除いた状態のピュアウォーターと、ろ過後に人工的にミネラル分を加えたミネラル添加のRO水があります。ピュアウォーターは不純物を含まないため衛生的で身体に優しいお水ですが、味がなくさっぱりしすぎていると感じる方もいるかもしれません。
まろやかな味わいのあるお水を飲みたいという方には、ミネラル分が添加されているミネラル添加のRO水が適しています。
天然水とは
天然水は特定の水源から採水されたお水のことで、天然のミネラルを含んでいるという特徴があります。採水地によりミネラル成分の配合が異なり、お水の味も地域によってそれぞれ異なるなど同じものはありません。
天然水には、地中で溶け込んだ天然のミネラルを活かすために、ろ過、沈殿、加熱殺菌以外の物理的・科学的な処理を行わず、最低限の処理が施されています。
RO水と天然水の違い
RO水は、不純物をゼロに近いくらいまで除去した安全性の高いお水です。ミネラルを添加したい方にはミネラル添加のRO水もあるため、ミネラルの有無で天然水と比較しても大きな違いはないでしょう。
天然水は、ミネラル成分を残すために最低限の処理しか行なっていませんが、基準値を超える汚染物質は含まれていません。どちらかが優れているというわけではないので、お水の用途に合わせて選ぶことが大切です。
赤ちゃんや小さい子どもにはピュアウォーターがおすすめ

赤ちゃんや小さい子どもの水分補給には、軟水がおすすめとされています。軟水をおすすめする理由は、その成分と安全性にあります。
ミネラルの含有量
赤ちゃんのミルク作りなどに活躍するウォーターサーバーのお水には、天然水やピュアウォーターなどの種類があります。天然水の中でも、ミネラル分を多く含む硬水は赤ちゃんや小さな子どもには向いていません。
胃腸などの消化器官が未発達な赤ちゃんや小さな子どもは、ミネラルが多く含まれている硬水によって身体に負担がかかる場合があります。ミネラルの含有量が少ない軟水なら、赤ちゃんや小さな子どもにも比較的問題なく与えられます。
赤ちゃんのミルク作りや離乳食、小さな子どもの水分補給などに天然水を使う場合には、ミネラルの含有量をチェックして、含有量が少ないお水を選ぶことが大切です。ピュアウォーターはミネラル分を含まない超軟水なので、安心して利用できます。
安全性
天然水は必要最低限の処理方法が取り入れられているお水です。安全基準には問題がありませんが、不純物が全くない状態ではありません。
お腹の弱い赤ちゃんのミルク作りなどに使うので不純物が入らないお水にしたい、という場合にはピュアウォーターがおすすめです。ピュアウォーターは不純物をほとんど除去しているお水なので、衛生的で赤ちゃんの身体に優しい安全なお水と言えます。
いつでも温水と冷水が使えるウォーターサーバーを利用すると、忙しい育児、家事の手間も省けるでしょう。
⇒RO水を赤ちゃんに与えても問題ないのか解説した記事はこちら
(まとめ)RO水の硬度はどれくらい?
ミネラルの含有量が多いほど硬水となり、不純物をほぼ取り除いたRO水は超軟水と言えます
お水は硬度により軟水と硬水に分類できます。硬度とはお水に含まれているカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の量のことで、硬度が高いお水は硬水、低いお水は軟水に分けられます。
ピュアウォーターとも呼ばれているRO水は、RO膜という微細なフィルターでろ過処理をしたお水なので、不純物やミネラル成分をほとんど含んでいません。RO水には、あとから人工的にミネラルを追加したミネラル添加のお水もあります。
お水に含まれているミネラル分は水の味にも影響するため、ミネラルを多く含む天然水を好む方もいるかもしれません。
お水は好みに合うものを選ぶことが大切ですが、ミネラルを多く含む硬水などのお水は、赤ちゃんや小さい子どもには負担をかける場合があるので注意が必要です。