RO水とは「RO膜(逆浸透膜)」というフィルターでろ過した安全なお水です

RO水とはどのようなお水のことでしょうか。この記事では、RO水とはなにかの基礎知識をご紹介するほか、RO水ができる仕組み・天然水とどう違うか・RO水のメリットとデメリットまで詳しく解説します。

RO水とは何か

RO水とはどのようなお水で、一般的にどこで使われているお水かなど、基本的な知識をご説明します。

RO水はろ過されたお水

RO水とは、逆浸透現象(Reverse Osmosis)を利用し、原水をろ過して作ったお水です。特殊なフィルターにお水を通し、お水に含まれるミネラルなどの不純物を取り除いて作ります。

特殊なフィルターとは逆浸透膜のことで、ごく小さい孔があいています。その孔から水分子だけが通ると不純物のほぼ含まれていない、RO水の完成です。

逆浸透膜は1960年代にアメリカで開発され、水不足対策として海水を浄水し飲料水に変えるための技術でした。海水を飲める状態にするには、初めに海水を淡水へ変えることが必要で、電気透析法や蒸発法でもできました。

しかし環境面とコスト面のどちらもデメリットが多いため、逆浸透膜を使ったろ過が普及したのです。以降技術が成熟し、身近なところでも逆半透膜を使ったろ過が行われています。

純水 (ピュアウォーター)とも呼ばれる

純水は、不純物をほとんど取り除かれたお水のことをいいます。純水の不純物の処理方法に明確な定義はありませんが、逆浸透(RO)もその処理の一つです。

純水にするための方法として逆浸透(RO)があるため、RO水も純水に含まれます。ただし、不純物を99%まで除去された、純度の高いお水を純水と呼ばれます。

精製水との違い

水道水から不純物を取り除いたお水を精製水と呼ぶため、不純物をほぼ含まない点では純水と同じです。精製水は主に4種類の生成方法があり、蒸留水やイオン交換水、Elix水、そしてRO水も含まれます。

ちなみに、日本薬局方が定める溶解剤や医療機器の洗浄用として精製水は、イオン交換法を使って精製し逆半透膜などを通し、除菌ろ過したものです。加熱滅菌していないことも特徴です。

RO水がどこでどのように使われているか

RO水がどこでどのように使われているか、その一部を施設ごとにご紹介します。

医療現場

手術や外来、病棟などから回収したさまざま器材の洗浄や仕上げすすぎに純水を使います。薬剤部では薬剤の調整水と危惧の洗浄水として用い、RO水はイオン交換や蒸留などを行って滅菌精製水として使用します。

病院では透析に最も多くお水を使い、1回の透析で約120リットル必要です。

淡水化施設

海水を導入して逆浸透膜を通すなどし、RO水を作る施設です。できあがったRO水をそのまま使う施設ではありませんが、無尽蔵にある海水からお水を確保できる、ダムよりコンパクトな施設として注目されています。

半導体工場

半導体工場で使うお水は、限りなく不純物を取り除いたRO水です。洗浄工程の3割を占めており、ミネラル分や塩素など不純物が含まれていると、半導体の回線をショートさせる原因になります。

理化学研究所

不純物が多いと実験結果に影響するため、不純物のほぼないRO水を使っています。

宇宙ステーション

宇宙ステーションでは外部からお水の供給が受けられません。そのため国際宇宙ステーションには、宇宙飛行士の尿を飲料水に変える逆浸透膜システムを設置してRO水を得ています。

1981年のスペースシャトル・コロンビア号に搭載されたことにより、逆浸透膜システムの知名度が急速に高まりました。また深海で活動する潜水艦にも、逆浸透膜システムを搭載してお水の確保を行っています。

クルーズ船

海上を長期間運航するクルーズ船は、お水の確保が難しい環境です。そのためクルーズ船に必要なお水は、逆半透膜を使って海水をろ過しRO水を作って確保しています。

RO水ができる仕組み

RO水はどのようにしてできるのでしょうか?ここからはRO水ができる仕組みを、利用する現象の説明と使う膜の構造に分けてご紹介します。

逆浸透現象によってRO水を作る

逆浸透現象とは、浸透とは逆の現象です。水溶液と純水の間を半透膜で仕切ったとき、半透膜にある小さな孔は水分子だけを通すため、不純物は通さず水溶液の中に残ります。

時間が経つにつれて不純物は溶液に残ったまま移動せず、溶媒の水分子だけが移動するため水溶液が薄まっていく現象を、浸透といいます。一方逆浸透は、純水の水分子が不純物の混ざった水溶液のほうへ行かず、水溶液中の水分子が純水のほうへ移動する現象です。

手を加えない場合は浸透が起きるため、逆浸透現象を起こす圧力をかけることが必要です。このとき、水溶液の濃度が高いほどかける圧力は高くなります。

逆浸透膜の構造

逆浸透膜は、非常に目の細かいフィルターを何枚も重ねた作りです。水分子より大きなものが通らない、0.0001マイクロメートルほどの目なので、細菌・ウイルス・農薬などの有害物質をはじめとした不純物を徹底して取り除きます。

天然水との違い

RO水はお水の一種ですが、天然水とどのように違うのでしょうか?ここでは、天然水とRO水の特徴と安全性をご説明します。

天然水は2種類に分かれる

天然水とは、特定の水源から採った地下水を原水とするお水のことです。沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の科学的な処理を行わないお水を、天然水と呼びます。

天然水の名称は商品名の一部にもなっており、大自然から湧くお水というイメージが広まりつつあります。天然水を詳しくいうと、ナチュラルウォーターとナチュラルミネラルウォーターの2種類です。

農林水産省が発表した「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」にもとづき、ミネラルウォーター4種のうち天然水に分類される、ナチュラルウォーターとナチュラルミネラルウォーターを以下で解説します。

・ナチュラルウォーター

ナチュラルウォーターとは天然水と同じ定義のお水です。厳密には、ナチュラルウォーターの中にナチュラルミネラルウォーターが含まれます。

・ナチュラルミネラルウォーター

ナチュラルウォーターの中でも、水分が地表から浸透して地下を移動する間、または地下にとどまる間に地層の無機塩類が溶けた地下水を原水に使ったものが、ナチュラルミネラルウォーターです。二酸化炭素が溶けて発泡性のあるものも含みます。

天然水の安全性

国内で販売中の天然水は、地下水を採取後にろ過殺菌や加熱殺菌などを行うため、高い安全性を備えています。しかし、ヨーロッパ産の天然水は原水をそのまま詰めるので、殺菌処理が行われていません。

ヨーロッパでは原水の成分に手を加えてはならない決まりがあり、その代わり採水する水源の環境基準が厳しく、水源の汚染を防いでいます。また、日本の山間部では、自然な湧き水を地域の人や観光客へ提供している場合があります。

しかし水道法の適用外、かつ水質検査を行っていない可能性があり安全とは言い切れません。また周辺環境の影響を受けやすく、野生動物による汚染の恐れもあります。

RO水とは

RO水は逆浸透膜フィルターを使って、原水に含まれる微粒子やイオン物質などを取り除いたお水で、海水を淡水化装置を通して作ったお水もRO水です。ほぼ水分子だけになったRO水は、胃腸へ負担をかけず吸収できる、体に浸透しやすい特徴があります。

消化器官の未熟な赤ちゃんも安全に飲みやすいお水が、RO水です。市販のRO水も出回っていますが、中には半浸透処理を行ったあとでミネラルを加えているお水もあります。

確かな純水を手に入れるには、お水の成分をはっきりと表示したウォーターサーバー会社などと契約し、定期的にボトルを購入すると安心です。

RO水の安全性

逆浸透膜によって細菌や有害物質などを除去しているため、安全性のあるお水です。ミネラル分に至るまで取り除くため、高い安全性が必要な医療現場や半導体工場などで使用されています。

⇒RO水の硬度に関する記事はこちら

RO水のメリットとデメリット

RO水のメリットとデメリットを知ると、自分に合ったお水か判断しやすくなります。メリットのほうが多いと感じれば、導入を検討しましょう。

RO水のメリット

RO水を天然水や水道水と比較したときの、メリットを3つご紹介します。

・天然水より安くて経済的

天然水は地下水をくみあげて原水にするため、採水地の近くに工場を設置しボトリングするケースが多く、遠方から配送するためコストがかかります。一方RO水は、国の安全基準をクリアした原水があれば場所を問わず作れるので、配送コストを減らせます。

・不純物がほぼなく誰でも飲みやすい

赤ちゃんはミネラル分の多いお水を使うと、成分を消化しきれず具合が悪くなる恐れがあります。その点RO水はミネラル分も取り除くので、赤ちゃんのミルクにも使えます。

・未開封で長期保存できる

不純物を含まないため長期保存しても、お水が傷みにくいです。未開封のRO水は約半年~1年が賞味期限です。

RO水のデメリット

RO水を水道水や天然水と比べた場合のデメリットは3つあります。

・ミネラル分を含まない

処理の過程でミネラル分を取り除くため、RO水からはミネラルを摂取できません。しかしふだんの食事をバランスよくとれば、ミネラル分は問題なく補えます。

お水でミネラルをとるよりも、食事で必要な栄養を補給しましょう。

・水道水よりも賞味期限が短い

RO水は水道水と違って残留塩素を含まないため、賞味期限が短くなります。反面、塩素の臭いが残らず、飲みやすいお水です。

・水道水よりもコストがかかる

RO水を飲むには、ウォーターサーバー契約をしてボトルを注文する、または市販のペットボトルをまとめ買いするなど、コストがかかります。家庭で蛇口をひねれば、水道代だけで飲める水道水より費用はかかります。

赤ちゃんのミルク作りや離乳食に最適

RO水は不純物を限界まで取り除いて作られた、安全性が高いお水です。天然水は、元々含まれていたミネラル成分などを残しながら消毒をして作ったお水ですが、採水地によっては、土壌汚染などで地下水が悪影響を受けている可能性もあります。

赤ちゃんは内臓が未発達

赤ちゃんは消化器官などの内臓が未発達なので、高いミネラル成分も含めてお水の不純物が身体の負担になる場合もあるかもしれません。天然水はミネラル成分をたくさん含んだ硬水と、ミネラル成分の少ない軟水に分けられます。

とくに硬度の高い硬水は、赤ちゃんの身体に負担をかける場合があるので注意が必要です。粉ミルクにも赤ちゃんに必要なミネラル成分がすでに含まれているので、お水からミネラル成分を追加で摂取する必要はありません。

粉ミルクを硬水で作って飲ませているとミネラルを過剰摂取してしまう恐れがあるため、赤ちゃんのミルク作りや飲用にはミネラル成分の少ないお水を選ぶのがおすすめです。ミネラル成分が含まれていないお水は不純物の少ないRO水なので、赤ちゃんにも安心して利用できます。

デリケートな赤ちゃんのミルク作りには、できる限り不純物を取り除いたRO水を使ってあげるといいでしょう。

⇒赤ちゃんにRO水を飲ませても良いのか解説した記事はこちら

ピュアハワイアンはハワイの天然水をろ過したRO水

RO水の商品の中でも、「ピュアハワイアン」はどのようなお水なのでしょうか。

最高品質のお水

ピュアハワイアンは、美しい自然環境に恵まれたハワイで採水された天然水を元に作られています。天然水は25年の長い歳月をかけて溶岩石で自然にろ過され、地下に蓄えられた貴重なお水です。

水源地は、お水の品質を落とさないためにハワイ州政府により立ち入りが禁止されているため、いつでも管理された最高品質のお水を飲むことができます。

品質管理が徹底された安全なお水

不純物をろ過した場合、無味無臭の完全な純水になるとは限りません。RO膜の品質やお水が作られる環境、工程などさまざまな原因からろ過能力が変わるため、RO水でもろ過後に原水の風味が残る場合があります。

ピュアハワイアンは最高の天然水から不純物を徹底的に除去し、厳格な品質検査を行っているため、安全なお水が利用できます。

華やかで使いやすいボトル

ピュアハワイアンのボトルには鮮やかなハワイの花々が描かれたラベルが貼られ、ホヌ(ウミガメ)やプルメリアなどのハワイを思わせるレリーフが施されています。南国風の華やかなボトルは、リビングやキッチンに明るく馴染むデザイン性の高さで人気です。

ボトルサイズは2ガロンと3ガロンの2種類から必要なサイズを選べるので、幅広いご家庭に対応できます。使い切りタイプのワンウェイボトルなので、空になったら保管場所を取らないように家庭ゴミとして処分できます。

空きボトルやダンボールはご希望に応じて回収も行っているので、ライフスタイルに合わせて利用できるでしょう。

⇒RO水とペットボトルのお水の違いについて解説した記事はこちら

(まとめ)RO水とはどんなお水なの?

RO水とは逆浸透膜というフィルターでろ過した安全なお水です

RO水とは逆浸透膜を使って、原水から不純物を取り除いたお水のことです。純水(ピュアウォーター)とも呼ばれ、飲料水としてだけでなく、医療現場や半導体工場など高い安全性を求められる施設で、使われています。

赤ちゃんでも飲みやすい安全性の高いRO水は、天然水より安く、未開封で長期保存できるメリットがあります。毎日気軽に安心して使えるお水として、RO水はおすすめです。

【この記事の執筆】

hawaiiwater

ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

ピュアハワイアン(ハワイアンウォーター)について詳しくはこちら