「RO水」はRO膜でろ過された、「精製水」の種類の1つです

RO水と精製水はどんなお水なのか知りたい、RO水と精製水にはどんな特徴があるのかわからないなど、2種類のお水について疑問をお持ちではないでしょうか。RO水や精製水は、どちらも通常のお水より純度の高いお水のことを示しています。

純度の高いお水にもRO水や精製水以外に蒸留水、イオン交換水など、種類はさまざまです。蒸留やろ過などといったお水を作るときの処理方法や、飲み水、製品の製造用など、用途もいろいろ異なります。

RO水や精製水はどのようなお水か、それぞれのお水の種類や特徴、適した用途などを詳しく紹介します。

「精製水」は精製方法により4種類に分けられます

精製水とは、水道水や地下水などの原水を蒸留、イオン交換、特殊なろ過処理などを行って不純物を取り除いた純度の高いお水です。その精製方法によって異なる複数のお水に分類できます。

精製水には、主に蒸留水やイオン交換水、RO水、Elix(RO+EDI連続イオン交換)水の4種類があり、RO水も精製水の1つです。蒸留水などのお水はそれぞれ特徴も異なるため、その違いを比べていきましょう。

1.蒸留水

蒸留水とは、水道水を煮沸させて生じた蒸気を冷却して集めた液体のことです。蒸留では、水道水に含まれている雑菌やウイルスだけでなく、塩素やトリハロメタンなどの有害物質も除去されます。

蒸留水は多くの不純物を取り除いているので、刺激物が少なく安全ですが、無味無臭のため飲料水としては味を好まない方もいるかもしれません。飲料水の他にコンタクトレンズの洗浄水、薬剤の希釈用水などによく利用されています。

2.イオン交換水

イオン交換水は、イオン交換樹脂で作られたろ過材で水道水をろ過して精製したお水です。イオン交換樹脂は、水道水中のカルシウムやナトリウム、塩化物などのイオンを吸着して代わりにH+やOH-のイオン成分を排出する働きがあるため、イオン交換で純度の高いお水を精製できます。

水道水に含まれているイオン成分を取り除いてお水を精製する方法は、家庭用の浄水機によくある精製方法です。

3.RO水

RO(Reverse Osmosis)は逆浸透現象という意味です。RO膜を用いたROろ過処理を行うと、安全な飲料水に変えることができます。

RO膜は、0.0001ミクロンの超微細な孔が空いている特殊なフィルターです。水分子だけを通すため、お水の中に不純物をほとんど残しません。特殊なろ過処理だけで、純度の高いRO水を精製することができます。

4.Elix(RO+EDI連続イオン交換)水

Elix(RO+EDI連続イオン交換)水は、ROフィルターでろ過処理を行い、連続イオン交換(Electric DeIonization:EDI)で余分なイオンを除去されたお水です。ROろ過処理と連続イオン交換の両方を行うので、より高い純度のお水が精製されます。

高純度のお水は、主に研究機関などで器具の洗浄や薬品を薄める場合などに使用されることが多いです。

ウォーターサーバーの「RO水」は、RO膜でろ過されたお水です

RO水は具体的にどのようなお水のことをいうのか、詳しく解説します。

RO水とは

RO水とは、RO膜(逆浸透膜)を使って、お水に含まれているさまざまな不純物を逆浸透させて除去したお水のことです。0.0001ミクロンの超微細孔を持つRO膜で、他の方法では除去できない物質まで除去されたお水なので、「純水(ピュアウォーター)」とも呼ばれています。

ろ過時にミネラル成分も除去されているので、お水の硬度はゼロに近く、天然水のようにミネラルが含まれてはいません。ろ過後の水分子以外を含まないRO水は、くせがなくあっさりとした味をしています。

ROろ過処理の特徴

ROフィルターを使ったろ過処理は、他の処理方法では除去が難しい発がん性物質や環境ホルモン、放射性物質などの有害な物質まで除去できる特殊なろ過方法です。このろ過方法はアメリカで、飲用水としての基準を満たさない海水を飲めるようにするために開発されました。

有害な成分の他にも、お水に含まれているミネラルがほとんど除去されるという特徴があります。水分子以外の成分が残らず一定の品質を保てるROろ過処理は、どんな水質からも不純物を残さないお水が作れる方法として注目を集めています。

⇒RO水の味に関する記事はこちら

RO水がウォーターサーバーに選ばれる理由とは?

RO水がウォーターサーバーに選ばれているのは、以下の理由があります。

安全性が高い

ウォーターサーバーにはRO水と天然水がありますが、いまウォーターサーバーで人気が上がってきているのがRO水です。天然水は、名水地など特定の採水地から採水した原水に、ろ過や沈殿、加熱など最低限の殺菌処理だけを行ったお水のことです。

採水地により自然に含まれているミネラルの成分が異なるなどの特徴があり、お水の味や摂取できるミネラルが地域ごとに違うため、天然水の場合には選べる楽しさがあります。ただしミネラルを残すために、基準範囲内ではありますが厳しい殺菌処理は行われていません。

RO水は不純物を99%近くまで除去されたお水なので、雑菌、ウイルスから放射性物質までほとんど不純物が含まれない安全性の高さが魅力です。消化器官がまだ弱い赤ちゃんでもミネラルが少ないRO水は身体に負担がかからないので、安心して飲ませることができます。

RO水なら、不純物が除去されて一定の品質が保証されている安全なお水が飲めるでしょう。また、RO水の中には、ろ過後の純水にミネラルを人工的に添加したタイプもあります。

健康・美容のため不足しているミネラルを摂取したいという場合には、安全性が高くミネラルが添加されているRO水もおすすめです。

値段が安い

RO水は、ROフィルターでろ過して作る純水のため、原水の採水地は限定されません。原水をろ過、加工する場所から近いエリアで採水した場合、原水を運搬するコストが天然水よりもかからず、値段が安く抑えられるという特徴があります。

⇒RO水と天然水の違い関する記事はこちら

RO水は飲用以外にも、さまざまな用途で使うことができます

ピュアウォーターは、ミネラル分を多く含むミネラルウォーターとは異なり、不純物がほとんど含まれていないお水です。純度が高いことから安全性も高く、余計な化学変化が起きにくいなどの理由から、科学実験や薬剤の希釈用水などにも幅広く使われています。

ご家庭でも飲用だけでなく料理、美容、健康などさまざまな用途に活用することができます。

料理・赤ちゃんのミルク作り

天然のミネラル成分を含め不純物が入っていないRO水は、赤ちゃんのミルク作りや離乳食作りにおすすめです。雑味のない純度の高いお水は食材本来の味を引き出すことができるため、料理作りにも適しています。

美味しい炊飯や出汁作り、煮物作りなどに活用しましょう。

美容

RO水には浸透性や洗浄性が高いという点が特徴です。高い浸透性を活かして、美容面では洗顔後の肌への水分補給や、髪の毛の寝ぐせ直しにも活用できます。

また、加湿器やスチーマーのお水にRO水を使用すると、ミネラル成分の結晶が本体につきにくくなるため、スチーマーが長持ちしやすくなるといったメリットもあります。

お掃除

RO水の洗浄性の高さには、掃除のときの汚れを落としやすくする働きもあるため、普段の生活で便利に使うことができます。とくに窓の拭き掃除やグラス磨きなどに使用すると、きれいに仕上がるでしょう。

RO水のウォーターサーバーなら、冷水と温水を自由に出せるので、料理などにお湯を使いたいときにもすぐに利用できます。温水、冷水を合わせて温度調節もできるので、いろいろな活用方法ができるはずです。

⇒RO水を赤ちゃんに飲ませても良いのか解説した記事はこちら

(まとめ)「RO水」と「精製水」の違いとは?

RO水はRO膜でろ過された、精製水の種類の1つです

精製水には蒸留水、イオン交換水、Elix(RO+EDI連続イオン交換)水などがあり、RO水も精製水の一種とされています。RO水は特殊なろ過方法で水分子以外の不純物をほとんど除去したお水です。

雑菌やウイルス、放射性物質、ミネラル成分まで不純物を含まないため安全性が高く、洗浄性、浸透性が高いなどのメリットから飲用以外にも料理、美容、掃除などさまざまな用途に利用できるでしょう。

RO水にはウォーターサーバーもあるため、サーバーからいつでも好きな温度のお水を出して使うこともできます。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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