緑茶に含まれる成分によって「抗酸化作用」や「免疫力の向上」などの効果が期待できます

緑茶は日本で最も人気のあるお茶の一つで、私たちの生活には馴染み深いものです。緑茶にはさまざまな健康効果や効能があるため、中国や韓国、アジア諸国で広く飲まれています。
緑茶には含まれるカテキンの殺菌作用や免疫を高める効果、カフェインのリフレッシュ効果など、ビタミンも含まれており、それぞれに効果・効能が期待できます。ここでは、緑茶の効果・効能について、詳しく解説します。
目次
緑茶とは「茶葉の酸化を抑えたお茶のこと」
緑茶がきれいな緑色をしているのは、茶の葉を収穫した後、直ちに加熱処理して茶葉の酸化を抑えているからです。酸化とは、茶葉内部にある酵素が空気中の酸素と反応することによって、茶葉の色や香り、味わいが変化する現象です。緑茶は、加熱処理によって酸化を止めるため、茶葉がきれいな緑色を保てるのです。
緑茶の加熱処理には、蒸し処理と炒り処理があり、日本の緑茶では、蒸し処理が一般的です。反対に、中国の中国緑茶では炒り処理が主流です。蒸し処理は、茶葉を蒸してから冷却し、加熱処理を行います。炒り処理は、茶葉を熱した鉄板で揉みながら加熱処理を行います。
その後、茶葉は揉み込んで形を整え、乾燥させます。この加熱処理の工程を経ることで、茶葉が板状になったり棒状になったり、形状によって緑茶の種類や産地がわかります。
緑茶の効果・効能は「抗酸化作用」や「生活習慣病の予防」
緑茶には、味わいだけでなく、さまざまな効果・効能が期待できます。ただし、緑茶の過剰摂取は、カフェインの摂り過ぎや鉄分の吸収を妨げる作用があるため、注意が必要です。また、緑茶に含まれるタンニンによって、胃腸の粘膜が刺激されることがあるため、胃腸が弱い人は、飲みすぎないようにしてください。
抗酸化作用・免疫力の向上
緑茶には、カテキンやポリフェノール、ビタミンCなどといった、免疫力を向上させるとされる成分が含まれています。
また緑茶には、カテキンやポリフェノール、ビタミンCなどといった、免疫力を向上させるとされる成分が含まれています。これらの成分は、抗酸化作用を持ち、体内の有害な活性酸素を取り除くことで、免疫力を向上させる効果や老化や病気の原因になる可能性がある細胞のダメージを防ぎます。
さらにポリフェノールには、抗炎症作用があるとされており、免疫力を高める効果にもつながるとされています。
生活習慣病の予防
緑茶に含まれるカテキンには、インスリンの分泌を促す作用があり、血糖値の上昇を抑える効果があるとされています。そのため、高血糖による免疫力の低下を防ぐことができ、糖尿病の予防・改善にも役立つとされています。
また、カテキンやカフェインが脂肪の燃焼を促進する作用があるため、ダイエット効果が期待できます。
リラックス効果
緑茶に含まれるテアニンには、神経伝達物質の一つである「GABA」の分泌を促進し、ストレスや不安を緩和する効果があるといわれています。神経を落ち着かせる効果があるため、ストレス解消やリラックス効果が期待できます。
口臭の改善・美肌効果
緑茶に含まれるカテキンには、口臭を抑える効果があるとされています。また、カテキンやビタミンCには、肌のターンオーバーを促進し、美肌へ導く効果が期待できます。さらに緑茶に含まれるビタミンCよって、コラーゲンの生成を促進することで、肌の弾力性を高める効果も期待できます。
緑茶を飲むタイミングは「目的に合わせて変える」のがオススメ

緑茶を飲むタイミングは、ダイエットが目的なのか、血糖値の上昇を防ぎたいのかによっても異なります。目的に合わせて飲むタイミングを変えていきましょう。ただし、緑茶に含まれるカフェインによって、眠気が覚める効果があるため、就寝前には飲まないようにするようにしてください。
朝食後
朝食後に緑茶を飲むことで、代謝を促進し、脂肪燃焼効果を期待することができます。緑茶に含まれるカフェインが、目覚めを促す効果があるため、スッキリとした気分で1日をスタートできます。
食事中
緑茶に含まれるカテキンは、脂肪の吸収を抑える効果があるため、食事中に緑茶を飲むことで、ダイエット効果が期待できます。さらに、食後の血糖値の上昇を抑えることができます。
ただし、緑茶に含まれるタンニンには、鉄分の吸収を妨げる作用があります。食事と一緒に緑茶を飲む場合は、食事に含まれる鉄分が吸収しやすいよう、ビタミンCを含む野菜や果物と一緒に摂取することが望ましいです。
食後30分~1時間後
食後30分~1時間後に緑茶を飲むことで、食後の消化を促進し、胃腸の働きを整えることができます。
おやつの時間
緑茶はカロリーが低く、ダイエットにも効果があるため、おやつの時間に先に緑茶を飲むことで、空腹感を満たし、ダイエット効果を期待することができます。緑茶に含まれるテアニンには、神経を落ち着かせる効果があるため、おやつの時間に緑茶を飲むことで、ストレス解消やリラックス効果が期待できます。
ただし、緑茶に含まれるカフェインによって、眠気が覚める効果があるため、就寝前には飲まない方が良いでしょう。また、緑茶に含まれるタンニンには、鉄分の吸収を妨げる作用があります。そのため、食事と一緒に緑茶を飲む場合は、食事に含まれる鉄分が吸収しやすいように、ビタミンCを含む野菜や果物と一緒に摂取することがオススメです。
「冷たい緑茶」でも効果・効能は変わりません
緑茶に含まれるカテキンやカフェインなどの成分は、温かい緑茶でも冷たい緑茶でも同様の効果が期待できます。ただし、水出しの緑茶は、温かい緑茶よりもカテキンが少なくなる傾向があり、ビタミンCやカフェインの成分も抽出温度によって含有量が異なります。
また、冷たい緑茶を飲む場合は、胃の温度を下げてしまうため、消化に負担をかける可能性があります。そのため、食後に飲む場合には、消化を助ける温かいお茶を選択するのがオススメです。ただし、暑い季節や運動後など体温が上がっている場合は、冷たい緑茶が体をクールダウンさせてくれるので、冷たい緑茶で爽快感を味わって飲むのも良いでしょう。
1日の摂取量を守って楽しもう
緑茶を飲む量は、個人差や健康状態によって異なりますが、一般的には1日に3〜4杯(600〜800ml程度)が推奨されています。
緑茶に含まれるカテキンやカフェインなどの成分は、適量であれば健康に良い影響を与えますが、過剰摂取すると健康に悪影響を与える可能性があるため、適度な量を守ることが重要です。
また妊娠中や授乳中、特定の疾患を患っている場合には、緑茶の摂取量については医師に相談してみるとよいでしょう。緑茶の飲みすぎによって、カフェインの摂取量が多くなり睡眠障害や不安感などの症状が現れる場合には、摂取量を減らしてみてください。
(まとめ)緑茶にはどんな効果・効能がある?
緑茶に含まれる成分によって「抗酸化作用」や「免疫力の向上」などの効果が期待できます
緑茶には抗酸化作用や脂肪燃焼効果、美肌効果など、さまざま効果・効能が期待できます。ただし、緑茶に含まれる成分は、適量であれば健康に良い影響を与えますが、過剰摂取すると健康に悪影響を与える可能性があるため、適度な量を守ることが重要です。
ダイエット効果や血糖値の上昇を防ぎたいなど、目的に合わせて飲むタイミングを変えてみるのもオススメです。夏場や運動後には冷たい緑茶として飲んでも、期待できる効果・効能は変わりませんが、抽出できる成分の含有量には差があります。