基本はお水ですが、タイミングによって他の飲み物をプラスするのがオススメです
体を動かす筋トレ中は汗をかき喉も渇くので、水分補給が必要となります。しかしどのような飲み物を飲んだら良いか、よく分からないという方もいるでしょう。
お水がいいのか、スポーツドリンクがいいのかそれとも別の飲み物が良いのか迷うところです。そこでここでは、筋トレ中に最適な飲み物について説明していきます。
また、トレーニング前後に適した飲み物や飲むタイミングや摂取量や温度などについても言及していくので、筋トレ中の方もこれから筋トレをしたいという方も目を通してみてください。
目次
筋トレ中の飲み物の基本は「お水」
筋トレ中は水分補給が必要です。飲み物としては、お水が良いとされています。
お水が良いとされている理由や飲む量の目安について見ていきましょう。
1日で体内から失われる水分量
人が生きていくためには水分が必要不可欠です。体内の水分は血液になり、全身に運ばれていきます。
毎日汗や排泄物にとしてさらに呼吸や皮膚の表面からも少しずつ水分が失われているため、運動をしなくても1日約2.3リットルもの水分が体内からなくなっているとされています。体重の約60%は水分が占めているので、失われていく水分を補給しなければなりません。
筋トレ中の水分補給の基本は「お水」
スポーツジムなどで筋トレをする時は汗で体内の水分が大量に失われるので、水分補給が重要になってきます。筋トレ中の飲み物は、お水が良いとされています。
甘いジュースや炭酸飲料などは糖分が多く含まれており、逆にトレーニング中に喉が渇きやすくなるからです。また、緑茶やコーヒーなどは利尿作用のあるカフェインが含まれています。
水分補給したつもりでも、トレーニング中に汗や尿として摂取した以上の水分が排出されているため、脱水になるリスクが高まるとされています。その点、お水なら余分なものが含まれておらず摂取すればすぐに体内に吸収されるので、水分補給として効率的です。
お水の必要な補給量
筋トレ中に摂取したほうが良い水分量は体重や運動量によって差がありますが、約1.5リットルだとされています。毎日、汗や排泄物として約1.3リットルは自然に水分が体外に出ているとされています。
トレーニングではかなり汗をかくので、大量の水分が失われることを想定し多めにお水を摂取するように心がけましょう。
「トレーニング前」にオススメの飲み物
トレーニング前には、筋肉の疲労回復を促したり栄養を補給したりするために飲んでおきたい飲み物があります。トレーニングをする前に飲むと良いおすすめの飲み物を紹介します。
疲労を軽減に効果的なコーヒー
コーヒーに含まれているのは、興奮作用のあるカフェインです。カフェインには、筋トレによる筋肉疲労を軽減させ、集中力を高めるなどトレーニングのパフォーマンスを最大限発揮させる効果が期待できます。
また、脂肪燃焼を促すクロロゲン酸や糖の代謝を促すポリフェノールなども含まれています。そのため、コーヒーは脂肪を減らして筋肉を増強させるためのトレーニングやダイエットに適した飲み物だと言えるでしょう。
ただし、カフェインには利尿作用があり飲み過ぎると体が水分不足になるため、飲む量には注意が必要です。
脂肪燃焼が促される緑茶
緑茶にも、コーヒーと同じようにカフェインが含まれています。運動効果を高めるため、トレーニング前に飲んでおきたい飲み物です。
また、緑茶には脂質代謝を促すカテキンが含まれています。カテキンを継続して摂取すれば、エネルギーの消費が増えて体脂肪が減る効果が期待できます。
筋肉増強に効果的なプロテイン
プロテインは、筋トレをする方がよく摂取する飲み物として有名です。筋トレを行うと筋肉に負荷がかかるため筋組織が破壊されてしまいますが、休んだり栄養を摂ったりすることでまた修復します。
それを繰り返すことによって、筋組織が肥大化していきます。筋肉を傷め、それが治る際に筋肉が増強していく仕組みです。
傷ついた筋肉が修復される際には、グルタミンというアミノ酸が必要となります。プロテインにはグルタミンが豊富に含まれています。
筋トレの1時間位前までにはプロテインを摂取しておけば、筋トレ時に体内にグルタミンが残されている状態を作れるのでおすすめです。
「トレーニング中」にオススメの飲み物
トレーニング前におすすめの飲み物を紹介しましたが、トレーニング中に飲むと良い飲み物もありますので、ここで紹介していきます。
塩分やミネラルを補給できるスポーツドリンク
トレーニング中は大量に汗をかくので、汗に含まれる水分や塩分、ミネラル分などが失われてしまいます。スポーツドリンクには塩分やミネラル分なども含まれるので、トレーニング中に水分と共に効率よく補給するにはおすすめの飲み物です。
しかし、スポーツドリンクには糖分が多く含まれるものもあります。飲み過ぎると糖質の過剰摂取となり、体重増加を招くので注意しましょう。
3つの必須アミノ酸であるBCC
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BCCAというのは、バリンとロイシン、イソロイシンという筋トレ時のエネルギーとなる3つの必須アミノ酸のことです。体の筋肉や骨の元となるタンパク質は、アミノ酸からできています。
そして、トレーニングではまず筋肉中のグリコーゲンという成分が使われ、グリコーゲンが不足するとBCCAが使われて筋肉分解が進みます。トレーニング中にBCCAを水に溶かして飲めば、筋肉の分解を防ぐことが可能です。
また、BCCAはリラックス作用をもたらすセロトニンの蓄積を抑えるとも言われています。セロトニンを抑えやる気を出して集中力を高めるためにも、トレーニング中のBCCA摂取は効果的だと言えるでしょう。
ノンカフェインでミネラル豊富な麦茶
麦茶はカフェインが含まれないお茶なので、カフェインの利尿作用などを気にせず飲むことができます。また、麦茶はミネラル豊富な大麦から作られています。
トレーニング中は汗として水分やミネラルが排出されてしまうので、補給するのに麦茶は最適でしょう。また、大麦には体の熱を逃がす作用があると言われており、トレーニング中にこもった体内の熱を放出させるのにも効果的です。
「トレーニング後」にオススメの飲み物
トレーニングで疲れた筋肉を回復させるために、トレーニング後におすすめの飲み物もあります。
タンパク質を素早く吸収できるプロテイン
タンパク質を含むプロテインは、トレーニング後にもおすすめの飲み物です。トレーニングで壊れた筋肉が再生するには、タンパク質が必要となります。
食事からでもタンパク質は摂取できますが、体内への吸収はさほど速くありません。トレーニング後に筋肉の修復を促し増強させるには、食べ物よりも体内への吸収力に優れたプロテインが適しています。
また、筋トレ後から45分以内は体内への栄養の吸収力が普段より早いと言われています。この45分間でプロテインにより素早くタンパク質を摂取すれば、効率よく多くの筋肉を作ることができるでしょう。
動物性タンパク質が豊富な牛乳
牛乳には動物性タンパク質が豊富に含まれているため、トレーニング後に筋肉量を効率よく増やすには適した飲み物だとされています。また、骨を丈夫にするカルシウムやトレーニングで培った筋力を維持するビタミンDなどの栄養素も含まれています。
ただし牛乳には脂肪分が含まれているので、ダイエット中で体重が気になる方は低脂肪のものを選びましょう。
筋肉の疲労回復に効果的な豆乳
豆乳には、血液中に成長ホルモン濃度を上げる作用のある大豆ペプチドが含まれています。大豆ペプチドは、筋トレ後の筋肉の疲労回復を促し、より多くの筋肉を作るのに効果的です。
さらに、脂肪を燃焼させて体脂肪の蓄積を妨げる作用のある大豆タンパク質も含まれています。ダイエットのためにトレーニングしている方にも、おすすめの飲み物です。
「タイミング」と「効果」によって使い分けよう
トレーニングで水分補給を行う際は、飲むタイミングや温度、飲み物の種類や量など気を付けたいことがあります。水分補給をする際の注意点を押さえておきましょう。
水分補給のベストタイミングや温度
喉が渇いたと感じた時点で既に体は脱水状態に陥っているので、水分補給のタイミングとしては遅いとされています。喉の渇きを感じる前に、意識して少しずつこまめに水分補給を行うことが大事です。
さらに、飲み物は常温もしくはやや冷たい程度のものが適しています。冷えた飲み物は体を冷やし、筋トレのパフォーマンスを下げてしまうことになるからです。
飲むタイミングや運動量などに適した飲み物を選ぼう
トレーニング前後などでおすすめの飲み物があるので、飲むタイミングでそれぞれ適した飲み物を摂るようにしましょう。また、運動量や体調、季節によっては飲む量なども違ってきます。
暑い夏は汗をかきやすいので、冬よりは水分と共にミネラルや塩分の摂取も必要となります。飲み物の選び方にも気を付けてください。
(まとめ)筋トレ中の最適な飲み物は?
筋トレ中の基本的な水分補給はお水が良いとされています。お水は余分なものが含まれず、体内にも吸収されやすいからです。
また、トレーニングのタイミングに応じておすすめの飲み物があります。トレーニング前は疲労を軽減させるコーヒーや脂肪燃焼を促進する緑茶、筋肉を作るプロテインが良いでしょう。
トレーニング中は塩分やミネラルも補給できるスポーツドリンク、筋肉の元となる必須アミノ酸であるBCCA、カフェインフリーでミネラルが多い麦茶がおすすめです。そしてトレーニング後は、傷んだ筋肉を修復するタンパク質豊富なプロテインや牛乳、疲労回復に良い豆乳を飲みましょう。
筋トレ時の水分補給はトレーニングの量や季節、タイミングに合わせた飲み物を選び、喉の渇きを覚える前に少しずつ常温で摂取することが大事です。




