身体の水分不足の他に、ストレスや病気が原因で口の乾きを感じている可能性があります

喉が渇いたからお水を飲んだのに、いくら飲んでも喉が渇くと感じることはないでしょうか。また、1日のうちで水分補給の回数が増えた、1回で飲む量が増えたという方もいるかもしれません。

急に喉の渇きがひどくなると、体の水分が不足しているのかな、もしかしたら何か病気のせいではと心配になりがちです。夏の暑い時期や運動後、入浴後などは、喉の渇きを感じることは誰しもあります。

しかし、いつまでも渇きがおさまらないというのは、何か身体に原因が隠れている可能性が考えられます。そこで、喉の渇きを感じる原因や対処法などを紹介していくので、目を通してみてください。

喉が渇く原因はいくつかあります

体内の水分量が減り、体が水分を欲すると喉の渇きを感じます。体内の水分が減ると、まず唾液が出にくくなり、口の中が渇いて次第に喉の渇きを覚えるようになります。

一般的に水分をとれば、体が潤い、喉の渇きは解消されるでしょう。しかし、飲み物をいくら飲んでも喉が渇くという状態になることもあります。

こういった症状の原因は一つではなく、病気や薬の副作用、ストレスや加齢、糖分や塩分のとりすぎやアルコールの摂取などいくつか考えられます。

「身体の水分不足」の可能性

喉が渇く原因として、身体が水分不足を起こしている可能性があります。

体の水分量が減ると喉が渇く

人の身体は、約60~70%が水分で成り立っています。そのうちの約2%以上の水分量が失われると喉の渇きを覚え、約5%なくなると脱水状態となります。

十分な水分補給がなされず、水分不足の状態が続くと喉の渇きがひどくなり、発汗や排尿が少なくなっていくでしょう。約20%失うと命に関わる場合もあります。

長時間の運動によりたくさん汗をかいた後に、一気に冷たいお水を飲むと、胃が冷えて機能低下に陥ります。そうなると、きちんと水分が吸収されず、体の隅々まで水分が行き渡らず、体内の水分量の偏りが発生してしまうのです。

また、やけどや下痢などで一時的に体が多くの水分を失うと水分不足に陥り、脱水状態のきっかけとなることがあります。

糖分・塩分・アルコールの摂取による喉の渇き

糖分や塩分の過剰摂取により、いくら飲んでも喉が渇くという状態を招くこともあります。体は水分を欲するのは、体内の糖分や塩分を薄め、バランスをとるためです。

十分に水分が補給されないと、塩分や糖分が薄まらずいつまでも喉に渇きを感じるという状態が続きます。また、アルコールには利尿作用があります。

体内のアルコールを分解するために体内の水分が大量に使われ、どんどん尿として排出されていきます。そのため、アルコールを摂取すると体がいつも以上に水分を欲するという状態になるのです。

1日に摂取すべきお水の量

成人の場合、1日で必要な水分量は約2~2.5ℓだとされています。そのうち、食事で大体必要量の半分にあたる約1ℓが摂取され、約0.3ℓが体内で自然に作られます。

つまり、残りの約0.7~1.2ℓは飲み物から摂取しなければならないということです。しかし、喉が渇いていないのに1日に必要な水分量を飲み物で摂取するのは難しく、意識して水分をとらなければ水分不足となってしまうので注意が必要です。

「加齢・ストレス・女性特有の不調」の可能性

加齢やストレス、女性特有の不調で喉が渇きやすくなることもあります。

加齢による自律神経の機能低下

加齢に伴い、自律神経の働きが鈍くなって唾液の分泌量が減ることも、喉の渇きがおさまらない原因の一つです。さらに、年齢を重ねると腎臓機能が低下するので、効率よく体内に水分を取り込むことができなくなることも水分不足の要因となります。

ストレスや緊張による唾液の減少

日常生活の中でストレスを感じたり緊張状態が続いたりすると、交感神経が活発になり精神が興奮して唾液の分泌量が減ります。さらに体の水分が不足すると、アドレナリンが活発になります。

その結果ストレスがより強く現れるようになり、唾液が減って余計に喉が渇くという悪循環が続くことになるでしょう。

更年期障害による体内の水分量の減少

女性特有の体の不調である更年期障害も、喉の渇きを招く原因となります。更年期障害は、閉経前後の期間において、女性ホルモンバランスの乱れにより引き起こされる様々な心身のトラブルのことです。

自律神経の働きも弱まるため、めまいやほてり、大量の発汗や頻尿、全身の倦怠感や不眠、イライラ感などの症状が起こります。発汗や頻尿により体内の水分量が減ることで、口の中や喉の渇きが感じやすくなるとされています。

「病気」の可能性


喉が渇く原因として、他の病気が隠れている場合もあります。

ドライマウスによる唾液の分泌量の減少

ドライマウスになると唾液の分泌量が減り、口の中や喉の渇きを覚えます。ドライマウスは口腔内乾燥症と呼ばれる喉の渇きを自覚する症状のことで、病気ではありません。

主に30~70代の女性に多く見られます。唾液の分泌量が減るのは、ストレスやアルコール、カフェインの過剰摂取、自律神経バランスの乱れなどが要因とされています。

糖尿病による利尿作用

いくら飲んでも喉が渇くのは病気が原因かもしれません。インスリン分泌の不足により血糖値が高い状態が続く糖尿病を発症すると、口や喉が乾燥しやすくなります。

血糖をエネルギーに変換する働きを担っているのが、インスリンです。しかし、糖尿病になるとインスリンが不足するので十分に機能せず、体内に血糖が多く残されます。

体は糖分を尿として排出しようとするため、尿量が増えたり頻尿になったりします。それによって体内の水分量が減るので、喉の渇きを覚えるのです。

多飲多尿や体重減少、倦怠感なども症状として出ることがあります。糖尿病は食事と運動により、体内の血糖量を抑えるなど生活習慣を改善する治療法が行われるほか、症状の程度によっては薬物療法を行うこともあります。

シェーグレン症候群による唾液量の減少

自己免疫疾患であるシェーグレン症候群も喉が渇きやすくなるという症状が出る病気です。原因は、涙や唾液を作る細胞が傷つくことで、分泌量が減ってしまうためです。

目の乾燥や関節痛などの症状が現れることもあります。治療法は確立されておらず、対処療法で症状を抑えていくことになります。

水分補給をしても改善しない場合は「病院」を受診しよう

喉の渇きを感じた場合の対処法としては、まず水分をとることが大事です。運動中や睡眠中は体内の水分量が減りやすいため、運動後や寝起きなどは水分不足に陥りやすくなります。

ただし、一気に冷たいお水を飲むと胃腸の機能が低下し、水分の吸収が悪くなるのでかえって不調を招く可能性があります。常温のお水を少しずつ飲むようにしましょう。

また、汗をかいた場合は水分だけではなく、塩分の摂取も必要となるので注意が必要です。

医療機関を受診する目安

いくら水分補給をしても、喉の渇きがおさまらないという場合は注意しなければなりません。脱水症状が進んでいたり重大な病気が隠れていたりするケースもあるので、医療機関を受診したほうが良いでしょう。

水分をとっても喉の渇きがひどく続いている、汗や尿が出にくい、他にも頭痛、疲労感やめまい、手足のしびれなどの症状が出ている場合は病院に行くべきです。そして喉の渇きを予防するには、渇きを感じる前にこまめに水分補給をするようにしてください。

(まとめ)いくら飲んでも喉が渇くのはなぜ?

いくら飲んでも喉が渇くのはいくつか原因があります。運動や下痢、嘔吐やストレスなどで急激に体内の水分が失われ、水分量が偏って脱水状態に陥ったことが要因とされています。

さらに加齢やストレスで自律神経の働きが鈍くなり、唾液量の分泌が減少したことも考えられる原因の一つです。また、更年期障害による女性ホルモンバランスの乱れにより、発汗や頻尿による水分不足でも喉が渇きやすくなります。

ドライマウスや糖尿病、シェーグレン症候群などの病気が隠れているケースもあります。喉の渇きがひどくてお水を飲んでもおさまらない、発汗や尿の量が少ない、体重減少などの他の症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診することも大事です。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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