水分を控えるのはNG。むくみ解消ができる飲み物は、お水やお茶です
むくみとは水分が上手く排出できずに溜め込まれてしまった状態のことです。正常な状態であれば、心臓や筋肉などのポンプ作用によって血液とともに余計な水分も運ばれます。
しかし運動不足や水分不足などが原因で、この機能が正常に働かなくなってしまいます。むくみやすい人のほとんどが、これらの原因に当てはまります。
水やお茶を飲むことによって、血流を促進し水分の流れを改善しやすい環境に整えることができるでしょう。またお茶の中には、むくみを改善するのに効果的な成分を含んでいるものもあります。
目次
むくみとは、何らかの影響で体内に水分が溜め込まれている状態
むくみとは医療業界では「浮腫」と呼ばれており、それを発症する原因は様々です。
むくみとは水分を溜め込んでいる状態
むくみとは、何らかの原因で体内の水分が溜め込まれている状態のことを指します。軽く指で押すと、凹んでしまう状態です。
私たちの身体は約60%が水分からできています。そのため、些細なことでそれらの水分を上手く排出できずに溜め込んでしまうのです。
むくみの仕組み
水分のほとんどは細胞の中に存在しています。それ以外の1/3程度の水分が細胞間液です。
この細胞間液は、心臓から全身をまわり各細胞に栄養や酸素を運ぶ役割があります。そして、細胞から老廃物を受け取り血液中に戻り、心臓に向かうと言った一連の流れを常に繰り返しています。
しかし何らかのきっかけによって、細胞間液が血液中に戻れなくなってしまうことが起こってしまい、むくみとなって症状が現れてしまうのです。
むくみを引き起こしてしまう原因の中には、命を脅かすケースもあります。むくみの症状をそのまま気にせずにいると、体重の増加が引き起こされ病気を重症化させてしまうでしょう。
つまり簡単にむくみをとらえずに、深刻なケースも考慮して診察や検査を受けるようにしてください。
運動不足や冷えは、むくみやすい人の共通点の一つ
むくみは起こりやすい人もいれば、全くむくみがない人もいます。むくみやすい人には、生活スタイルなどに共通点も多くあると言われているようです。
長い時間経っている、または座っていることが多い
長い時間経っている、座っていると、重力の影響を受けて血液などの水分は足の方へと溜まってしまいます。本来であれば、ふくらはぎの筋力で上へと運んでくれるのですが同じ位置から動かなければ、ふくらはぎのパワーを発揮できずに症状がひどくなってしまうでしょう。
つまり同じ姿勢で長い時間過ごすような方は、むくみやすい人と言ます。
冷えなどの血行不良
冷え症などの血行不良が起きているということは、血液が毛細血管まで届いていない証拠でもあります。つまり血液循環が活性化されていないため、血液などの水分を上手く送ることができなくなるのです。
さらにポンプ作用も衰えていると考えられるため、より水分は溜まりやすい状態になっています。
塩分の摂りすぎ
塩分を多くとってしまうと、塩分の濃度を薄くするために体内は水分を溜め込むスイッチに切り替わります。そうなれば排出量が減ってしまい、むくみやすい状態に陥るでしょう。
特に現代人の多くが塩分を摂りすぎている状態です。外食が続くときやコンビニのお弁当などが多い方は、むくみやすい特徴に当てはまります。
運動不足
運動をしない場合、筋力が極端に衰えます。筋力は足から心臓に向かって血液を送るサポートをしているため、筋力が衰えればむくんでしまうのは仕方ないでしょう。
むくまない人になるためには
むくみにくい人になるためには、これらの原因を少しでも減らすことが重要です。たとえば塩分を減らす生活を意識するだけでも症状は軽くなると考えられます。
またウォーキングなどの運動も行えば、より一層症状の軽減に繋がるでしょう。ただ仕事などの関係で、長い間姿勢を変えることができないケースもあります。
その場合には弾性ストッキングなど装着すると、症状の軽減を行うことができるのでオススメです。また足先だけでもクルクル動かすようにするだけでも、むくみ方は変わってくるでしょう。
むくみの解消にはお水、ゆっくり少量ずつ飲むことがポイント
むくみを解消する代表的な飲み物として、お水が挙げられます。お水であれば軟水でも硬水でも問題はありません。
ただし何らかの病気を患っている場合には、硬水は余計な負荷をかけてしまうため純水を選んだ方が良いでしょう。
お水を飲むことでむくみを予防
お水でむくむと勘違いしている人もいますが、これは間違いです。もちろん4Lなど異常な量を飲めば、むくんでしまいます。
しかし適正の範囲内の量を飲むのであれば、むくみを予防する効果が期待できるでしょう。お水を飲むことによって、血液の流れを改善できるからです。
その結果、溜め込んだ水分も流れやすい環境に整えられます。つまり、むくみの症状がある場合には、お水を積極的に飲む方が良いのです。
1日の中でこまめに飲む
まず、大切なのが飲む量です。基本的には1.5~2.0L程度を目安に飲みましょう。ただし発汗量が多いときなどは、調整してください。
飲むタイミングですが、一度に大量に飲んでも意味がありません。反対に臓器に負荷を変えてしまい、不調の原因になることもあるでしょう。1日の中でこまめに分けて飲むように心がけてください。
朝の起床時や食事のとき、入浴の前後、寝る前などに飲むことで、水分不足を予防する効果が期待できます。また飲む際にも、ゆっくり少量ずつ飲むようにしましょう。そうすることで余計な負荷をかける心配がありません。
上手にお水を取り入れて、むくみにくい身体へと導きましょう。
⇒生理中のデリケートな時期のダイエットについては、こちらの記事【保存版】生理中のダイエットはお水を飲むと効果的なの?をお読みください。
カリウムの多いヒゲ茶などお茶のむくみ改善効果を活用しよう
お水以外にも、むくみに効果的な飲み物があります。
ヒゲ茶
むくみの改善のためには、ミネラルを多く含んだ飲み物が最適です。ミネラルには老廃物を流す作用もあり、その中でもカリウムは塩分の排出を促してくれるでしょう。
トウモロコシのヒゲ茶は、カリウムの含有量が多いお茶のひとつです。そのため、むくみのためには最適なお茶と言るでしょう。
黒豆茶
黒豆は漢方にも使われる素材です。体内の余計な水分の排出を促す作用があると言われており、むくみの改善には適したお茶でしょう。
しょうが湯
しょうがと言えば、身体を温める食材の代表格です。身体を温めることで血液循環を促し、むくみに効果を発揮してくれるでしょう。
たんぽぽコーヒー
妊娠中などカフェインに制限がある人でも飲めるコーヒーとして人気の商品です。利尿作用があるため、余計な水分を排出することができるでしょう。
さらに血行を改善する効果も謳われており、むくみや冷え症の予防に繋がるでしょう。
避けた方がいい飲み物
清涼飲料水や炭酸飲料など糖分の含有が多い飲み物は、むくみには悪影響です。むくみに悩んでいる方は、できる限り飲まない方がいいでしょう。
また、冷たすぎる飲み物も身体を冷やしてしまうため良くありません。できる限り常温か、それ以上の温度で飲むようにしてください。
また冷たい飲み物は腎臓への負荷も強いため、腎臓を守るためにも控えた方がいいでしょう。
むくみを引き起こす病気があることも知っておきましょう

腎性浮腫
腎臓の影響によって生じてしまうむくみです。腎臓の機能が衰えることで体から水分や塩分を排出することができなくなってしまい、むくみとして症状が現れます。
腎臓の病気の怖いところは、初期の段階では症状がほとんどないところです。そのため、ある程度進行してからでないと受診しないと言われています。
むくみは腎臓の病気を見つけるための重要なサインです。足だけでなく、手や顔などの症状へと進行していくでしょう。
心性浮腫
心臓の機能が衰えることで、むくみが全身症状として現れます。夕方から夜間に強い症状が現れやすいのが特徴の一つです。
肝性浮腫
肝臓の機能が衰えることによって、アルブミンと呼ばれるたんぱく質の生成が難しくなります。さらに血圧の上昇に伴い、水分が上手く出すことができずにむくみが現れてしまいます。
内分泌性浮腫
主な病気として甲状腺機能低下症が挙げられます。
栄養障害性浮腫
栄養失調やビタミンB1不足などによって引き起こされるむくみです。
これら以外にも様々な病気があります。少しでも不安な場合にはしっかり病院に行って検査をしてもらいましょう。
(まとめ)むくみ解消に即効性がある飲み物は?
むくみとは水分が溜め込まれてしまった状態のこと。何らかの原因で正常な機能ができずに、身体に水分が溜まってしまうのです。お水やお茶をしっかり飲み、血流を改善しましょう。
むくみを発症させる原因の中には命を脅かすケースもあるため、重症化する前に検査などを受けるようにしてください。
運動不足などや水分不足があると、むくみやすいと言われています。塩分の摂りすぎ・運動不足・冷え症なども、むくみやすい人の特徴であるため、それらの原因を取り除くようにしましょう。
むくみを解消する代表的な飲み物はお水ですが、お水以外の飲み物では、ヒゲ茶や黒豆茶などがオススメです。これらの水分は体内の余計な水分を排出してくれる効果が期待できるでしょう。
- 厚生労働省「カリウム」
- 健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」
- 農林水産省「塩分の取りすぎに注意」
- 神戸市「塩分の適量」
- 益田市医師会「むくみ(浮腫)とは何?」
- 沢井製薬「下半身をスッキリ! 気になるむくみ対策」