体内の水分を維持するため、ダイエット中の水分補給はとても重要です
体内の水分は体の働きを維持するために重要な働きをしています。
身体の中を循環している血液の50%は水分で出来ていると言われています。血液は身体の細胞一つひとつに必要な栄養やホルモン、酸素を運ぶなどの重要な働きをしているのです。
また、体内の水分には、身体の各細胞から発生した老廃物を運ぶ働きもあります。老廃物が溶け込んだ水分は尿となって身体の外に排泄されるため、デトックスにも役立つでしょう。
さらに体内の水分循環がスムーズに行われていると、暑いときに体温を下げるために汗をかきます。水分が不足していると必要な汗をかくことができず、体温調節をすることが難しくなる場合があります。
このように体内の水分が極端に減ってしまうと、生命に危険が及ぶ場合もあるかもしれません。こまめにお水を摂取することを心がけましょう。
目次
身体の水分が不足すると脱水症状を起こしています
水分の摂取量が不足していると、身体の水分が足りなくなり脱水症状を起こしてしまうでしょう。脱水症状が起きると、熱中症や脳梗塞などの原因になる恐れもあるので注意が必要です。
脱水症状は、主に水分と塩分といった成分で作られている血液などの体液が不足している状態のこととされています。
人間の体重の約60%は水分が占めているといわれます。この水分は、細胞内に存在したり血液やリンパ液などで身体の中を循環しているのです。
ところが、水分の摂取量が足りないと体内の水分や電解質等が不足して、脱水状態になり軽いめまいが起きたり、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞などの病気になるリスクが生じます。
体内の水分が2%なくなったときには、のどの渇きを感じるといわれています。さらに水分量が減少すると、渇きが強くなり、イライラする、頭痛が生じるなど他の症状も現れ始めるでしょう。
脱水症状が悪化すると死亡につながる場合もあるので、のどの渇きを感じる前に水分補給をすることが大切です。
逆に水を飲みすぎていると、かえって水中毒になってしまいます。水中毒は、過剰に水分を摂取することで、血液中のナトリウムの比率が低下して生じる「低ナトリウム血症」のことです。
疲労感、嘔吐から、けいれん、呼吸困難などの死亡につながる症状が出る場合もあるかもしれません。汗で塩分が不足する熱中症と似ているように思えますが、原因や治療方法などは大きく異なります。
運動をする際には特に水分補給に注意しましょう
運動をするときには、普段よりも活動量が増えて代謝機能も向上します。ダイエットで体重を減らしたり脂肪燃焼したりするためには、運動によって減少した水分を補給することが大切です。
運動時に汗をかくと、体内の水分が低下して徐々に血液がドロドロの状態になってしまいます。ドロドロの血液ではスムーズに体内を循環することが難しいとされています。
脱水症状になると、血液がドロドロになるため血液循環の悪化につながります。このような状態では細胞に血液からの酸素や栄養が届かないため、運動能力が低下してしまうでしょう。
脱水症状による運動能力低下は思いがけないケガの原因にもなるので、十分な水分補給を行ってください。
運動時に水分を摂ると、水分不足が解消されて代謝機能もアップします。水分摂取による利尿作用はむくみの改善にも役立つといえます。
パフォーマンスのいい状態で運動すると、筋肉量は増加しやすくなります。筋肉が多いと基礎代謝がアップするとされているので、1日の消費カロリー増加による脂肪燃焼効果も期待できるでしょう。
お水を飲むと一時的に体重が増えますが、不要な水分は汗や尿となって体外に排出されます。ダイエット時だからと水分補給を控えるのではなく、必要な水分を摂ることも大切です。
食事量を減らしてしまいがちなダイエット中は水分不足に陥りやすい
体内の水分は、飲み物だけでなく実は食事からも摂取しています。食事制限をしているときには、いつもより多く水分を補給するようにしましょう。
欧米で行われた研究では、1日の水分摂取量のうち20~30%が食事で補給されるという結果が出ています。日本食は欧米の食事よりも水分量が多いとされているので、水分不足が気になるときには日本食などの食事から水分を摂取することができるでしょう。
また、野菜や果物、乳製品などの食品も重量の80%以上の水分を含んでいます。このような食品からの水分摂取が、普段の水分摂取量を維持することに役立っているといえます。
摂取する水分には、飲料水や食事に含まれる水分、そして、体内で栄養素をエネルギーに変えるときに作られる「代謝水」も摂取する水分の一つです。1日の必要水分摂取量は、この全てを合計して約2,400ml程とされています。
ダイエットで食事制限をしていると、食事から摂取している水分量が足りなくなります。水分不足で代謝が下がるとダイエットの効果も出にくくなるため、注意して水分を補給することが必要です。
1日の中でこまめにお水を飲むことを心がけましょう
水分補給は大切ですが、不足した水分を一度に摂取することはおすすめできません。水分を適度に補給するためには、何回かに分けてこまめに水分を補給する必要があります。
水ダイエットなどでお水を大量に飲むと、代謝のアップや満腹感を得られるなどのメリットがあります。ただし、お水を大量に飲む方法には注意しなければなりません。
ご飯をお水に置き換える極端なダイエットを行うと、水分の一時的な過剰摂取により水中毒になる恐れがあります。水分は、不足しても過剰に摂取しても体調を崩すことにつながるため、適度に摂取することが重要です。
一般的には、1日に1.5リットルのお水を飲むことが推奨されています。ただし、無理して一度に水分を摂取しようとせず、コップ一杯程度のお水を就寝前後や入浴前後などを中心に、こまめに摂取するといいでしょう。
お水以外で水分を補給する場合には、カロリーの低い飲み物を選びましょう。清涼飲料水は糖分を多く含んでいるため、清涼飲料水を飲むと水分と同時に多くのカロリーを摂取することになります。
ダイエット時には摂取カロリーを減らすことが大切になるので、お水以外のものを飲むときには緑茶や麦茶などのカロリーがないものを選びましょう。
⇒生理中のデリケートな時期のダイエットについては、こちらの記事【保存版】生理中のダイエットはお水を飲むと効果的なの?をお読みください。
(まとめ)ダイエット中、水分を摂らないとどうなるの?
体内の水分は、代謝や血流を正常に保つなどの重要な働きをするといわれています。
水分を適度に補給していると、代謝がアップして運動のパフォーマンスが上がるなどのメリットが得られます。
ダイエット中に食事制限や運動を行うと、水分の摂取量が減少し、体内の水分は汗で排出されるでしょう。そのため、ダイエット中に水分を摂らないと脱水症状を起こしやすくなるといわれています。
ただし、水分を一度に大量摂取してしまうと、「水中毒」を起こすこともあります。無理のない程度に、適度な水分摂取を行うことがダイエットの効果を上げることにもつながるのです。