熱中症予防に重要な「塩分と水分と多くの栄養素」をいっぺんに摂取できるから
熱中症の予防には本当に味噌汁がおすすめなのでしょうか。熱中症とは、暑い夏に体内の水分やミネラルが不足し、体温調節ができなくなって生じる症状のことです。
熱中症予防には水分やミネラル分の補給が大切なので、栄養豊富な味噌汁は熱中症の予防に最適とされています。味噌汁には具だくさんで栄養をとりやすい簡単なレシピも多いので、忙しい時にも手間なく作ることができるでしょう。
普段から気をつけることで熱中症のリスクを軽減できる、様々な熱中症対策まで紹介していきます。
目次
「熱中症」とは、体温調節の機能がうまく働かなくなること
熱中症とは、夏の暑い時期に高温多湿の環境で長時間過ごした場合に、体温が上昇し体内に熱がこもって起こる症状です。熱中症では体内の水分や塩分のバランスが崩れて体温調節ができなくなった状態になり、悪化すると命にかかわるケースもあります。
特に小さなお子さんや高齢者、体調不良の人などは熱中症にかかりやすいので注意しなければなりません。
熱中症の症状
熱中症には、めまい、立ちくらみ、頭痛、大量の汗、吐き気、意識障害など様々な症状があります。暑い日にこれらの症状が出た場合は熱中症にかかっている場合があります。
早めに体温を下げて脱水状態から回復するため、涼しいところへ避難して身体を冷やし、水分補給を行いましょう。
重症度
熱中症は、症状の重症度により1度から3度までの3段階に区分されています。2度以上の症状が重い場合には自分で動けなくなる場合もあるので、急いで病院に向かうか周囲の人が気づいて病院に搬送しなければなりません。
- 1度 めまい、筋肉痛、筋肉の硬直、汗が止まらないなど
- 2度 頭痛、吐き気、嘔吐、疲労感など
- 3度 意識がなくなる、けいれん、体温が高い(体に触ると熱い。熱射病、重度の日射病)、まともに歩けないなど
熱中症予防に「味噌汁」が効果的なのは、塩分と水分
熱中症予防には、味噌汁がおすすめです。味噌汁には栄養素が豊富に含まれていて、汗で失われた水分の補給もできるなど様々なメリットがあります。
味噌汁には熱中症対策にいいだけでなく、免疫力を高める働きもあるとされているため、積極的に食事に取り入れると効果的に栄養補給ができるでしょう。
熱中症対策
熱中症は、暑さで食欲が低下している時などに汗をかき、塩分や水分、ミネラルなどが不足した際に発生しやすくなります。朝食に味噌汁を食べて栄養補給を行うことで身体の調子を整えられるため、脱水症や熱中症の予防が期待できます。
味噌汁のメリット
味噌汁には発酵食品の味噌が使われ、水分や塩分、具材の野菜や豆腐などに含まれるミネラルやビタミン、タンパク質といった栄養素も含まれています。味噌汁を食べると塩分や水分などの補給による熱中症予防、発酵食品の味噌によって腸内環境が改善され便秘の予防や疲労回復にも効果的です。
味噌汁が豊富な栄養素を含んでいることから、スポーツドリンクを飲むより味噌汁を食べる方が熱中症対策に適していると言われるケースもあります。暑い夏に熱い味噌汁を食べるのが苦手という場合には、身体を冷やす夏野菜が入った宮崎の郷土料理「冷や汁」のような、冷たい味噌汁にするのもおすすめです。
薬味やスパイスを使い食欲を増進させることで、夏バテ対策にもつながります。
夏バテ予防にも!簡単に出来る「味噌汁レシピ」
味噌汁は食欲がない時でも食べやすいので夏にもおすすめです。夏バテ、熱中症予防にぴったり、そしてしっかりと栄養がとれる、野菜などたくさんの具材が入った味噌汁が作れる味噌汁レシピを紹介します。
夏野菜の具だくさん味噌汁
材料(4人分)
- かぼちゃ 1/6個
- なす 1/2本
- オクラ 4本
- 絹ごし豆腐150g
- 顆粒だし 小さじ2弱
- 味噌 大さじ2
作り方
- かぼちゃ、なすを一口大に切り、絹ごし豆腐は1.5cm角、オクラを5mm幅の輪切りにします。
- 顆粒だしを入れただし汁でかぼちゃをやわらかくなるまで煮ます。
- なすを入れて火が通るまで煮た後オクラを入れて煮立たせ、豆腐を入れて味噌を溶かします。
長いもの冷や汁
材料(4人分)
- 長いも 1/2本
- 青じそ 4枚
- 小ねぎ 2本
- 顆粒だし 小さじ2弱
- 味噌 大さじ2
作り方
- 長いもの皮をとって大きめに切り、めん棒などで軽くたたいて形を崩します。
- お湯200mlと味噌をボウルに入れて味噌を溶かし、顆粒だしを加えます。
- 小ねぎを細かい輪切り、シソを細切りにします。
- ボウルに氷水400mlを加えて混ぜます。
- お椀に長いもと小ねぎ、シソを入れてから4を注ぎます。
熱中症予防の基本は「こまめな水分補給」
熱中症予防には、暑さを避けてこまめに水分補給を行う、普段から体調を崩さないように気をつけるなどの対策が必要です。熱中症は命にかかわるケースもある危険な症状ですが、対策によっては避けることもできます。
熱中症の特徴や予防方法についての知識を身につけて、熱中症にかかるリスクを軽減させましょう。
暑さを避ける
熱中症は高温多湿の環境でかかりやすいため、暑い日にはできるだけ涼しい時間帯を選んで外出することが大切です。外出時には日傘や帽子を使ったり、涼しい服装をしたりなど、身体に熱を溜め込まない恰好をしましょう。
室内でも熱中症にかかる恐れがあるため、コロナ対策として部屋の換気をしながらも気温が上がり過ぎないようにエアコンを活用します。暑い中でマスクをしていると熱中症のリスクが高まるため、外で周囲の人との距離がある場合にはマスクを外すこともおすすめです。
水分補給
暑い日には、こまめに水分補給を行ってください。暑い時には、気づかないうちに体内の水分が汗で失われていきます。
のどが渇いたと感じた時には、かなりの水分が失われている脱水症が進んだ状態なので、のどが渇く前にこまめに水分補給をすることが大切です。水分補給は1日あたり1.2リットルを目安に行いましょう。
スポーツなどで大量の汗をかいた時には、身体の免疫力に影響するミネラル分も失われているので、水分と同時に塩分補給も必要です。ただし利尿作用のあるコーヒーや緑茶、アルコールなどは水分補給には向いていません。
体調管理
普段から30分ほどのウォーキングなど、日常生活に運動を取り入れて健康的な身体づくりをしておくことも大切です。無理のない範囲で暑い環境や運動をして汗をかくことに慣れるようにすると、熱中症にかかりにくくなるとされています。
体調が悪いと気づいた時には、無理をしないでゆっくり休むことも、熱中症対策の一つです。
(まとめ)熱中症予防に味噌汁が効果的なのはなぜ?
熱中症予防に重要な「塩分と水分と多くの栄養素」をいっぺんに摂取できるから
熱中症は、暑い環境や水分不足などが原因でかかるとされています。熱中症の予防には、汗とともに体内から失われた水分やミネラル分の補給が大切です。
味噌汁には水分、ビタミンや塩分などのミネラル分が豊富に含まれているので、熱中症予防に最適な食べ物と言われています。夏向けの冷や汁といったレシピもあります。
栄養たっぷりの味噌汁を、熱中症のリスク軽減にうまく活用しましょう。