冷え性を改善するためには、体を温める飲み物を取り入れましょう
冬場になると気になるの体の冷え。手足が氷のように冷たくなったり、体が重くだるく感じたりと、日常生活に支障をきたすこともあります。そんなときに役立つのが、体を温める効果のある飲み物です。
生姜やシナモンなどを含む飲み物には、体を温める作用があるため、冷え性の改善につながるかもしれません。また、飲み物だけでなく、運動やマッサージなども冷え性改善に効果があるとされているので、総合的なアプローチを心がけることが大切です。
目次
冷え性とは?「冷え性」と「冷え症」は違うもの
「ひえしょう」は2種類に分けられ、西洋医学の「冷え性」と東洋医学の「冷え症」があります。
西洋医学の「冷え性」
西洋医学の「冷え性」は、体が十分に温まらない状態のことを指しています。手足が冷たくなったり、疲れやすくなったりするなどの症状が現れることがあり、女性の場合は生理痛の原因としても考えられます。
つまり、西洋医学での冷え性は「病気」ではなく、生活習慣や食生活、睡眠不足などが原因で体が冷えてしまう状態を指しています。
東洋医学の「冷え症」
一方で、東洋医学の「冷え症」は病気の一つであり、血管が収縮して血流が悪くなり、体温調節がうまくできない状態を指します。手足の冷たさや痛みが強く、皮膚が白くなったり、青くなったりすることがあります。また、めまいや頭痛、食欲不振、便秘などの症状も現れることがあります。
東洋医学の考え方では、「冷え症」は病気であり、専門の医療機関で診察や治療を受ける必要があります。ここでは、生活習慣の見直しなどで改善が見込まれる、西洋医学の「冷え性」について解説しています。
冷え症の症状には「手足の冷え」や「腰痛・肩こり」等があります
冷え性は体が十分に温まらない状態のため、いろいろな症状が現れます。食生活や生活習慣、運動不足などの要因が関係していることが多いため、適切な対策を行うことが大切です。
手足の冷え・冷えのぼせ
冷え症の代表的な症状として、手足が冷たく感じることがあります。とくに、体温は平常通りであるにもかかわらず、指先や足先だけが冷たくなる「末端冷え性」の症状を自覚している方も多いでしょう。
また手足は冷たいのに、上半身や顔だけはポカポカするといった「冷えのぼせ」になっていることも多く、暖房が効いた室内ではなかなか汗が止まらない、といった症状を引き起こすこともあります。
冷え症による痛み
手足の冷たさが続くことで、筋肉が硬くなり痛みが生じることがあります。自覚症状がなくても、腰や肩を触ってみて肌が冷たく感じる場合には、血行不良になっているかもしれません。
体の冷えによって血液の流れが悪くなり、慢性的な腰痛や肩こり・頭痛を引き起こす原因となっている可能性もあります。
生理痛
冷え症の人は、生理痛が重くなるケースが多く、生理痛の原因の一つにもなっています。冷え性が原因で生理痛が生じている場合、腹痛や下腹部の重だるさといった自覚症状を感じることが多く、血流の改善で生理痛の緩和を期待できます。
疲れやすい
体が冷えていると、疲れやすくなるなったり、毎朝すっきり起きられないといった症状が出ることがあります。さらに、免疫力の低下によって風邪を引きやすくなったり、なんとなく調子がすぐれなかったりと、さまざまな不調を感じている方も多いです。
冷え性改善には「体を温める食材・成分」の入った飲み物がオススメ
冷え症の改善には、体を温めることが一番です。
生姜湯
生姜には新陳代謝を促し、体を温める効果があります。生姜を薄くスライスし、熱湯で10分ほど煮出して飲むと体がポカポカと温まります。
生姜をスライスしたり、生姜をすりおろすのが面倒な場合には、市販の生姜チューブでも構いません。お湯を注ぐだけの「しょうが湯」も市販されているので、スーパーやドラッグストアなどでチェックしてみるのもオススメです。
黒豆茶
黒豆茶に含まれる「サポニン」と呼ばれる成分は、血行を促す作用があります。さらに「アントシアニン」というポリフェノールの一種である成分も含まれており、こちらも血液の流れをよくする働きがあるとされています。
さらに体内で吸収されやすい「有機鉄」も含まれているため、貧血気味の女性にはぴったりのお茶といえるでしょう。
ほうじ茶
ほうじ茶は、カフェインの少ないお茶として知られています。カフェインは少量であれば血行促進効果が期待できますが、冷え症改善を目的とした飲み物としては向いていません。
その理由は、カフェインの多量摂取により自律神経のバランスが乱れてしまうことと、カフェインの利尿作用によって熱が体外に排出されてしまうからです。
紅茶や緑茶、コーヒーも同様にカフェインを含んでいるため、冷え症改善を意識するのであればホットのほうじ茶を飲むようにしましょう。
冷え性改善には「運動」や「マッサージ」も取り入れよう
運動やマッサージは冷え性改善に効果的だといわれています。ただし冷え切った体では怪我をしてしまうおそれがあるため、十分な準備運動を行い、無理のない範囲で取り組むことからはじめてください。簡単にとり入れられる運動・マッサージをいくつか紹介します。
ウォーキング・ランニング
ウォーキングはジョギングよりも強度の低い運動のため、体を傷めずに行うことができます。毎日の通勤で一駅手前から歩く、買い物の際に少し遠くのスーパーに行ってみるなど、積極的に歩くようにしましょう。
またランニングは手軽にできる有酸素運動の一つであり、有酸素運動には血流を促進して体を温める効果があります。ただし、寒い季節には防寒対策をしっかりと行い、暗くなってから行う際には怪我にも注意が必要です。
ストレッチ
筋肉の柔軟性を高めるストレッチは、血流を促進する効果があります。とくに、太ももやおしりなどの大きい筋肉がある下半身のストレッチは、冷え性改善に効果的です。
足湯
足湯は、足の血流を促進して体を温める効果があります。家庭で手軽にできるため、積極的に取り入れるようにしましょう。
膝下まで浸けられる容器やバケツを用意し、ふくらはぎまでをお湯に浸けて、15分~20分程度温めてください。膝下まで浸けられる容器やバケツを用意し、お湯の温度は38~40 度が目安です。
マッサージ
マッサージは、筋肉をほぐして血流を促進することができます。とくに、足の裏やふくらはぎを中心にマッサージすると、血行が良くなり冷え性の改善やむくみの解消にも効果が期待できます。
(まとめ)冷え性改善に効く飲み物とは?
冷え性を改善するためには、体を温める飲み物を取り入れましょう
冷え症には、西洋医学の「冷え性」と東洋医学の「冷え症」があり、西洋医学の「冷え症」は生活習慣の見直しで改善できる可能性があります。
冷え症改善には、生姜やシナモンを使った温かいお茶で体を温め、血行を促進する方法が有効です。ただし、アルコールはお湯割りであっても冷えを招いてしまうため、飲酒量には気をつけてください。
体を温める食材を意識したり、ウォーキングやストレッチなどを生活に取り入れたりすることで、冷え症改善を目指しましょう。