お酢に含まれるクエン酸やアミノ酸などの健康成分が便秘のお腹に排便を促します
お酢と聞くと、多くの人が健康的なイメージを抱くのではないでしょうか。実際に各方面で体に良いといわれ、積極的に摂ることをすすめられているようです。
お酢にはさまざまな栄養が含まれています。そのお酢の成分の中には便秘で排便が難しくなっている状態の緩和を促すものも存在します。
健康管理だけではなく、便秘解消を目指したい場合にも、心強いアイテムとなってくれることでしょう。
調味料として日々の料理に加える、牛乳や炭酸水で割ってドリンクとして、酸味が苦手な場合にはサプリメントなど、自分に合った方法で摂取してみてはいかがでしょうか。
目次
お酢に含まれるアミノ酸が便秘予防に効果的だといわれています
人間が健康的な体を維持する上で、アミノ酸は欠かせません。ぜんぶで20種類あるといわれていますが、このすべてがしっかり摂れていなければ、正常な体を保つことができないほどです。
そんな中、お酢はアミノ酸摂取に適した食材となっています。体内で作ることのできない、必須アミノ酸も豊富に含んでおり、健康を考えるなら意識しない手はないともいえる食材です。
お酢の健康成分により、食べ物から便秘対策ができるというのは、何とも理想的です。おいしく食事を摂るだけで、便秘の苦しみを予防することができます。
市販の便秘薬も効果的ですが、強引に便を出すやり方は体への負担が大きいのが実際のところです。アミノ酸豊富なお酢で、日常的な便秘対策を行ってみてはいかがでしょう。
便秘以外の面から、健康を後押しする効果にも期待できるでしょう。
便秘に有効なアミノ酸とは?
アミノ酸は、主に非必須アミノ酸と必須アミノ酸に分類されます。後者は体内で作ることができないため、食事から摂ることが欠かせません。
そしてお酢に含まれる必須アミノ酸のひとつであるアルブミンこそが、便秘解消に有効な存在になってくれます。アルブミンには、不要なものを体外へ排出する作用が期待できます。
すなわち、便秘で出にくくなった便を排出する上でも有効というわけです。お酢を積極的に摂ることで、快調なお腹を保てるでしょう。
またもうひとつ、クエン酸も魅力的なアミノ酸となっています。こちらは疲労回復効果で知られている、酸味のもととなっている成分ですが、効果はそれだけにとどまりません。
腸に届くと炭酸ガスを発生させる性質をもっており、停滞した腸の機能を刺激する役割もはたしてくれます。つまり、こちらもまた便通を後押しする成分といえるのです。
その他、お酢特有のつーんとしたにおいが蠕動運動を高める、殺菌作用で腸内の悪玉菌を減らすといった効果も期待できます。便秘解消を考える上で、お酢は何とも万能に感じられる存在といえるでしょう。
栄養素で忘れてはいけないクエン酸
お酢に含まれるクエン酸には、体内に溜まっている乳酸を分解する働きがあります。乳酸を分解して滞っていた代謝が改善することで、疲れた体の疲労回復にも効果的です。
また、クエン酸の酸味は、唾液や胃液の分泌を促進させて食欲を増進、胃の活動を活発にさせる作用もあるといわれています。暑さなどで食欲のないときにもクエン酸で食欲と元気を取り戻せるでしょう。
クエン酸には、ビタミンやミネラルの吸収を促進する「キレート作用」という性質があります。クエン酸が金属イオンと結合するため、ビタミン・ミネラルの酸化を防ぎ活性酸素の働きを抑えることで、アンチエイジングにもつながります。
お酢の健康効果ってどんなもの?
便秘解消につながるだけでも、魅力的な健康効果でしょう。ですがお酢のパワーは、それだけにとどまりません。
血液サラサラ効果
脂っこい食事を好んでよく食べている方は、血中コレステロール値や中性脂肪値などが高くなり、血がドロドロになりやすいので注意が必要です。お酢に含まれているアミノ酸は、血液の流れを改善して血をサラサラにする働きがあります。
お酢を摂取して血流が改善されると、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病予防に役立つでしょう。お酢に含まれているのは、リジン・ロイシン・メチオニンなどの必須アミノ酸です。
リジン・ロイシン・メチオニンには、体内のコレステロールや脂肪をエネルギーに変える働きがあるとされています。コレステロール値や中性脂肪値などを下げ、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
次に、疲労回復についてです。スポーツドリンクなどにも積極的に使われている、疲労回復に役立つアミノ酸であるロイシン・イソロイシン・バリンが含まれています。
疲労回復効果
アミノ酸は運動時のエネルギー源になるため、持久力のアップに役立ちます。また、筋肉を構成する材料として重要な栄養でもあります。
お酢に含まれるクエン酸には乳酸を分解する効果があり、ポリフェノールには抗酸化作用があるため、これらの働きから筋肉痛が和らぎ、疲労の改善もできるでしょう。
さらに糖分を一緒に摂ることで、クエン酸がグリコーゲンの分解を抑えて効果的にグリコーゲンを補給しやすくなります。
日常的に摂ることで、いきいきとした生活が目指せるでしょう。
便秘解消には水分摂取と運動を組み合わせて行うのが良い
健康に効果的なお酢とはいえ、大量に摂れるものでもないのが実際のところです。直接飲むのは結構きついですし、また胃腸への刺激に関しても気にしておかなくてはなりません。
そうした理由から、1日の摂取目安量は15~30ccで十分ともいわれています。そこで意識して欲しいのが、お酢以外の面からも便秘対策を行う方法です。
まずは、水分摂取の意識を忘れてはなりません。便をやわらかくすることに加え、お酢同様に代謝を高める作用にもつながるため、効果的な対策となるはずです。
お酢が刺激の強い食材なので、お水はできるだけ硬度の低い、胃腸への刺激が少ないタイプが理想でしょう。定期的にしっかり摂取して、体内の理想的な水分量を保ってください。
便秘のときには運動も大切です。身体を動かして筋肉を鍛えると血行が良くなり代謝の改善につながるため、腸内環境の改善が目指せます。
便秘は体調不良の原因にもなる
便秘で腸の動きが悪くなると、腸に溜まった便から出るガスなどの毒素が全身を巡って肌荒れなどにつながるとされています。
また、便秘が頭痛やめまい、肩こりなどの原因になる場合もあります。
腹筋を鍛えると便秘に効果的
腹筋が弱く、便を押し出す力が足りずに便秘になっているケースもあるかもしれません。腹筋を鍛えて腸が刺激されると、蠕動運動が促進されて便秘の改善につながります。
体幹を鍛える運動を行うと、腹筋がついて便秘の改善・予防に役立つでしょう。
お酢で脂肪燃焼効果や美肌効果も期待できる
お酢を飲むと脂肪を燃やす脂肪燃焼効果やダイエット効果など美容にいい働きが期待できます。また、健康にも悪影響を与える内臓脂肪の減少にもつながるでしょう。
ダイエット効果
お酢にはクエン酸とアミノ酸が豊富に含まれているため、基礎代謝が上がり脂肪燃焼効果が期待できます。アミノ酸は脂肪分解酵素「リパーゼ」の働きを促進させるといわれています。
この働きから、お酢の摂取は内脂肪を含めた体脂肪の減少に役立つでしょう。運動時にもお酢を飲むことで、脂肪を分解する働きをより得やすくなります。
お酢は食後血糖値の急な上昇を防ぐため、インスリンの過剰分泌とそれに伴う脂肪の蓄積も抑制されるのです。
美肌効果
アミノ酸は肌のターンオーバーをスムーズにするなどの働きがあり、グリシンには肌を保湿して外部刺激から守る働きを高めるといわれています。肌の免疫機能が改善されるため、美肌を維持しやすくなるでしょう。
お酢によって便秘が改善され、代謝が上がって栄養素の吸収が良くなることで、より美肌へと近づけます。
お酢を飲むタイミング
お酢はいつ飲めばいいのかとお悩みの方もいるでしょう。基本的にはお酢はいつ飲んでもかまいません。
ただし、酢には胃液の分泌を促し食欲を増進させる作用があるため、食事量を減らしたいときには食前の摂取は向いていません。ダイエットのために運動を行っているときには、運動後に糖質も一緒に摂取するといいでしょう。
原液では酸の刺激が強いため、胃やのどの粘膜を痛める恐れがあります。お酢は水やお湯で5倍以上に薄めてから飲んでください。
運動後の糖質補給には、水割りやお湯割りに少量のはちみつを加えた「はちみつ割り」もおすすめです。
(まとめ)便秘解消に意識したいお酢の健康成分とは?
お酢に含まれるクエン酸やアミノ酸などの健康成分が便秘のお腹に排便を促します
お酢には健康にいいさまざまな栄養素が含まれています。とくにお酢に含まれるアミノ酸は、便秘の解消・予防に効果があるといわれています。
血行の促進、体脂肪の減少、疲労回復、美肌まで、アミノ酸には体調を整える多くの働きが期待できるでしょう。
便秘は肌荒れや肥満、頭痛、肩こりなどさまざまな問題の原因にもなるため、アミノ酸を豊富に含むお酢の摂取がおすすめです。
便秘の改善には、水分の摂取や運動もいいとされています。運動やお酢を普段の生活に取り入れて、便秘解消を目指しましょう。