硬水に含まれるマグネシウムが便を柔らかくすることで、便秘解消効果が期待できます

硬水は便秘解消になると聞いて、試してみたいと思う方もいるでしょう。しかし、硬水は飲みにくい、お腹が緩くなるといったデメリットが気になるかもしれません。

この記事では、なぜ硬水が便秘解消に効果があると言われるのか、その理由と便秘が解消する硬水の飲み方まで紹介していきます。硬水を飲む時の注意点も解説するので、体への影響を心配する方はぜひ参考にしてください。

硬水に含まれる「マグネシウム」は便秘解消効果が期待できる

硬水は、便秘解消におすすめの飲み物です。なぜなら、硬水に含まれるマグネシウムは、便の水分量を増やし柔らかくする効果があるためです。

ミネラルのひとつマグネシウムは体内で吸収されにくく、腸に運ばれて便の水分を増やす働きがあります。便秘解消効果が得られるため、マグネシウムは便秘薬にも使われています。

水分摂取量が不足し便が硬いタイプの便秘には、マグネシウムが有効です。

便秘薬として使われる酸化マグネシウムは、下剤にも活用されています。そのため、マグネシウムが多い硬水を飲みすぎると、お腹が緩くなりすぎることもあるため注意してください。

硬水と軟水の違いは「マグネシウム」や「カルシウム」の含有量

硬水と軟水の違いは、ミネラル量が異なる点です。どのようなミネラルが多いと硬水なのか、またどのような地域で硬水が多いのか特徴を紹介します。

硬水はカルシウムとマグネシウムが多い

軟水と硬水の違いは、カルシウムとマグネシウムなどのミネラルの量です。ミネラルの量によって硬度が異なっており、WHO(世界保健機構)の基準では、軟水は硬度0~60mg/l 未満、硬水は120~180mg/l 未満としています。

硬度は、カルシウムとマグネシウムの含有量のことで、硬度が高ければこれらのミネラルの含有量が多いことを示しています。

硬水は口当たりが硬く感じられる

カルシウムやマグネシウムの含有量が多い硬水は、軟水と比べて飲み口が硬いとされています。ミネラルの中でもマグネシウムの量が多いほど、飲みごたえがあると感じる方が多いでしょう。

硬水が多いのは欧米や欧州

普段私たちが日本で飲んでいる水道水やミネラルウォーターは、軟水が多くなっています。そのため、日本人の口に合うのは軟水だと言われています。

日本のお水に軟水が多いのは、お水の硬度は河川の長さに影響されるからです。お水は何も含まれていないように見えますが、実は土壌のミネラルの影響を受けています、

さらに土壌の滞留時間でミネラルの含有量が変わり、滞留時間が長いほどミネラルが多くなります。日本は国土が狭い上に山に降り注いだ雨が海に運ばれる距離が短く、河川も短いためミネラル分が少ない軟水がほとんどです。

ただし、同じ日本でも地域によってお水の硬度は異なっています。火山灰層に含まれる炭酸カルシウムの影響で硬度が高い関東地方や、沖縄のような中軟水があります。

一方で硬水が多い地域は、平坦な地域で河川の滞留時間が長い北米やヨーロッパなどです。欧州の硬水はコントレックスが有名ですが、欧州でも地域による違いがあり、北欧は軟水、ドイツやオーストラリアは硬水、フランスやイタリアは中軟水となっています。

硬水を飲むデメリットは「腎臓への負担」や「硬水の味」

ミネラル補給として硬水を選ぶメリットがありますが、一方でミネラルの多さがデメリットになることもあります。硬水は飲み口が硬く感じられるのはもちろん、ミネラルが多いと料理や内臓への負担があるといった特徴もあります。

腎臓への負担の恐れがある

腎臓機能に問題がある方が硬水を飲みすぎると、腎臓のカルシウムのろ過が追い付かなくなり、結石のリスクがあります。また、腎不全などの腎疾患を抱えている方が硬水を飲みすぎると、マグネシウム排出が追い付かず腎臓に負担をかける恐れもあります。

これまで結石になった方や、腎機能低下が疑われる方は、医師に相談の上、硬水を飲むようにしてください。ただし、硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムは、腸の水分量を増やし便秘解消や血液をサラサラにし動脈硬化予防に効果があると言われているため、腎臓に問題がなければメリットが得られます。

硬水の味が気になる人もいる

硬水のマグネシウムが独特の風味を出しており、硬水は硬くて飲みづらいと感じるケースがあります。風味の感じ方には個人差があるため、飲み慣れてしまえば硬水でも問題なく飲めるかもしれません。

料理によって硬水が合わない

硬水に含まれるマグネシウムは独特な風味のため、飲み物や料理の味に左右する恐れがあります。軟水が多い日本では、軟水を活かした料理が多いため注意してください。

例えば、だしを効かせた和食と硬水は相性が悪いとされています。一方で硬水と相性がいいのは、肉を煮込んで柔らかくするような料理です。硬水でパスタを茹でても、食感が変わります。

また、コーヒーのように風味を楽しむ飲み物にも硬水は合いません。ただし、硬水に含まれるミネラルはコーヒーの苦みを和らげる働きがあるため、酸味や苦みが苦手な方はあえて硬水でコーヒーを淹れるという方法もあります。

赤ちゃんに硬水は向いていない

赤ちゃんは内臓が未発達で、硬水に含まれるマグネシウムが胃に負担をかけやすくなります。胃に負担がかかると消化吸収がされにくくなり、赤ちゃんの成長に影響を及ぼす恐れがあるため、赤ちゃんに硬水は向いていません。

日本の水道水のほとんどは軟水のため、赤ちゃんでも安心して飲めます。赤ちゃんの成長に心配がある方は、硬度0~60の天然水を選びましょう。

「硬度300mg/L以下」の硬水から試してみるのがオススメ

便秘解消のため硬水を飲むなら、硬度の低いものから試してみましょう。初めて硬水を飲む方がどのように取り入れたらいいのか、ポイントを紹介します。

硬度の低い硬水から試す

硬度の高い硬水は飲み口が硬く感じられます。また、ミネラルの過剰摂取でお腹が緩くなる恐れがあるため、最初は300mg/l以下の中硬水から始めるのがおすすめです。

日本では101〜300mg/lを中硬水としており、硬水初心者でも試しやすくなっています。もし、300mg/l程度の硬水を飲んで苦手だと感じれば、硬度をもう少し下げてみましょう。

300mg/l程度で問題なく飲める方は、日本でいう硬水に分類されるエビアンや1,000mg/l以上の超硬水であるコントレックスも試してみてください。

硬水の過剰摂取を避ける

水分補給の意味では、軟水でも硬水でも変わりません。硬水の過剰摂取でお腹が緩くなる方や体への負担を心配される方は、朝1杯の硬水をおすすめします。

寝ている時は体を休めるため副交感神経が働いていますが、起きた直後はまだ体が完全に起きていない場合があります。そのような朝にコップ1杯の硬水を飲むと、交感神経が刺激されて目覚めが良くなるでしょう。

また、朝に冷たい硬水を飲むことで腸が刺激され、便秘も解消しやすくなります。

硬水を飲みやすくしてみる

硬水の風味が苦手な方は、飲み方を工夫してみてください。例えば、冷たい硬水を飲む、炭酸入り硬水を飲むなどの方法があります。

温度を変えても飲み口が硬いと感じられる方は、レモン・お酢・シロップを入れると飲みやすくなります。硬水に慣れていない方でも、1週間程度フレーバー水から試すことで舌や体が慣れていき、摂取量や硬度を調節できるようになるでしょう。

(まとめ)硬水を飲むと便秘解消に効果があるの?

硬水に含まれるマグネシウムが便を柔らかくすることで、便秘解消効果が期待できます

硬水は便を柔らかくするマグネシウムが多く含まれており、便秘解消におすすめの飲み物です。しかし、過剰摂取でお腹が緩くなる恐れや、飲み慣れていないと味が気になることもあるため、この記事で紹介した対策を試してみてください。

便秘解消として硬水を活用するなら、硬度の低いお水を少量から試すと良いでしょう。最初は違和感のある硬水でも慣れていくため、体の様子を見ながら少しずつ硬度を上げることができます。

ただし、体への影響を心配する方は医師に相談の上、硬水を飲んでください。一般の方であれば、朝1杯の硬水からでも水分補給としてでも硬水を活用しても問題はないため、硬水を活用してみましょう。

【この記事の執筆】

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ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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