ウォーターサーバーを選び方は「お水の種類」「機能」「コスパ」を確認しましょう

ウォーターサーバーの選び方のポイントについて説明する画像

ウォーターサーバーの選び方には、どんなポイントがあるのでしょうか。ウォーターサーバーには多くのメーカーがあり、メーカーによってさまざまな違いがあります。

ウォーターサーバー選びでは、お水の種類・機能・コスパで比較する方法がおすすめです。最低限の項目に絞ると、ウォーターサーバー選びがよりシンプルになります。

さらに余裕があるときは、水ボトルの種類・給水方法・デザイン・設置場所で比較する方法もあります。ウォーターサーバーの多くは契約期間が決まっているため、選び方で失敗すると途中で解約しづらいので、ここで紹介する選び方をひとつずつ確認しておきましょう。

ウォーターサーバーの主なお水は「RO水」と「天然水」

ウォーターサーバーのお水は、主にRO水と天然水の2種類です。お水の特徴を理解したうえで、最適なウォーターサーバーを選んでください。

RO水

RO水は、RO膜というフィルターでろ過したお水のことです。もともと海水を淡水にする目的で開発されました。

小さな穴があるフィルターは水分子は通れますが、ミネラルや塩素、重金属、微細な環境ホルモン、放射性物質が通れないため、それらを除去できます。RO水は限りなく純水に近いお水で、無味無臭の癖のない味のため料理や飲み物の味に影響を与えません。

例えば、消化器官が未発達の赤ちゃんのミルク作りや、素材そのままの味で楽しみたい料理やお茶を淹れる際に、RO水は最適です。また、水道水などのお水からでもRO水が作れることから原価が安いため、コスパを求める人にも向いています。

天然水

天然水は、特定の水源から採水されたお水です。原水は湧き水、井戸水、温泉水などの地下水で、沈殿・ろ過・加熱殺菌を行っていません。

雨水が地表へと浸透し地下に流れる過程で自然にろ過される地下水のため、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。ミネラルの割合は採水地により異なっており、それぞれで味が変わります。

天然水に含まれるミネラルは、飲んでおいしいと感じられる要素のひとつです。そのため、RO水は人によっては物足りないと感じる場合がありますが、ミネラルが含まれる天然水ならお水本来の味を楽しむことができます。

ただし、採水地から運ぶ手間がかかるため、天然水はRO水よりも価格は高めです。

軟水と硬水の違い

お水は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル含有量により、軟水と硬水の2種類に分けられています。ミネラルが少なく硬度100以下のお水は軟水で、硬度301以上のお水は硬水に分類されます。

天然水は軟水と硬水から選べますが、ウォーターサーバーの天然水は飲みやすい軟水を採用したものが多いです。RO水でもミネラルを添加した軟水が選べるメーカーもあります。

⇒ウォーターサーバーのお水の種類に関する記事はこちら

「ワンウェイボトル」と「リターナルボトル」の違い

ウォーターサーバーの水ボトルには、ワンウェイボトルとリターナブルボトルの2種類があります。環境に配慮したものなのか、手間がかからないタイプが良いのかで、水ボトルの種類を比較しましょう。

ワンウェイボトル

ワンウェイボトルは、使い捨てのボトルです。業者から新品の水ボトルが届き、お水が空になったら空き容器は小さくつぶして、自治体のゴミ出しルールに従って捨てられます。

リターナブルボトルのように空きボトルを置くスペースが不要なため、マンションや1人暮らしなどスペースが限られている家庭に向いているでしょう。一方で、ゴミ出しが煩わしいと感じる人や、ゴミ削減を心がけたい人には向いていません。

ワンウェイボトルは内部に空気が入らない真空状態でボトル詰めしており、ウォーターサーバー内に雑菌が入り込みにくく、衛生面が保ちやすい特徴があります。賞味期限も長くなるため、備蓄水としても向いています。

しかし、業者の定期メンテナンスがなくセルフメンテナンスが必要な場合や、有償メンテナンスのメーカーが多いため注意が必要です。

リターナブルボトル

リターナブルボトルは、リサイクル可能な容器を使ったタイプです。空き容器は家庭で保管しておき、次回のお水が配達される際に回収されます。

回収したボトルは、メーカーで洗浄と殺菌されたのち、再利用されます。そのため、環境に優しく、ゴミを減らしたい家庭にピッタリです。

また、ボトルを再利用する理由から、ワンウェイボトルよりリターナブルボトルの価格のほうが割安になります。ただし、メーカーの洗浄や殺菌がどのようにされているかの確認や、空き容器の保管スペースには注意が必要です。

⇒ウォーターサーバーの維持費に関する記事はこちら

「ボタン式」「レバー式」「コック式」の給水方法の違い

ウォーターサーバーの給水方式は、ボタン式・レバー式・コック式の3種類があります。使い勝手の良さや、安全性に配慮して最適なものを選びましょう。

ボタン式

ボタン式は、電子ボタンで冷水や温水を出すタイプです。ボタンひとつで操作ができるため、片手が塞がっているときの操作に便利で、軽い力で操作したい人に向いています。

チャイルドロックが付いたボタン式では、ボタンを長押ししないと解除できない仕組みなので、小さな子どもが触れても安心です。また、チャイルドロックのボタン自体が、子どもの手が届かない高い位置についており、上から見下ろさないとボタンがどこにあるかわからず、3種類の中でも安全性が高くなります。

 

ただし、ボタン式は停電時に給水できません。備蓄水として使う場合は、水ボトルを別のスタンドに乗せて、直接お水を使うことになります。

レバー式

レバー式は、コップを奥に押し込むと給水できるタイプです。冷水と温水それぞれにレバーが付いており、片手でも簡単に操作ができます。

操作に電気は使っていないため、停電時でも使用可能です。水ボトルがウォーターサーバー上部にあるタイプなら、重力に従いお水が落ちるだけなので、電気がなくてもレバーを押すだけでお水が出てきます。

チャイルドロック付きのレバー式では、温水を出すときロック解除ボタンを押さないと出ない仕組みです。解除ボタン自体が蓋で隠れており、小さな子どもが操作できないようになっています。

レバー式のチャイルドロックは、冷水と温水レバー両方に対応しているメーカーが多いのが特徴です。冷水にもロック機能があると、子どものいたずらでお水が出しっぱなしになる心配をしなくて済みます。

コック式

コック式は、冷水と温水それぞれにコックが付いており、コックを手前に倒して給水するタイプです。コップにお水を注ぐときは、水受け皿にコップを置いて注ぐこともできますが、一般的には片手にコップを持ちもう片方の手でコックを操作します。

操作に電気は使っていないため、災害用の備蓄水としてもおすすめです。水ボトルがウォーターサーバーの上部にあるタイプなら、重力に従ってお水が落ちてくるため、災害時はコックを倒すだけでお水が出てきます。

チャイルドロック機能付きのコック式では、温水のみ対応のメーカーが一般的です。温水を出すには、2枚のレバーを同時に下げなければなりません。

また、温水のコックを持ち上げてから押し込まないと、温水が出ないタイプもあります。どちらも2段階の操作が必要で、小さな子どもは簡単に操作ができません。

ウォーターサーバーの導入に「必要な費用」をチェック

リビングの画像

ウォーターサーバーを選ぶ基準のひとつに、費用の違いが挙げられます。最低限でもお水や電気代がかかりますが、それ以外に費用が発生する場合もあるため比較しましょう。

ウォーターサーバーに必要な主な費用

どのメーカーのウォーターサーバーでも、お水代と電気代がかかります。配送料は無料のところが多いので気にしなくても大丈夫ですが、自社配送エリア外や宅配便利用で遠方の場合は、別料金がかかる場合があるため注意が必要です。

ウォーターサーバーにかかる月々のコストは、1人暮らしなら3,000円程度です。2人暮らしなら4,000円、3人暮らしなら5,700円、4人暮らしは7,500円を目安にしましょう。

水ボトル自体のコストは12Lが2本で2,500円から、電気代は月々500円~1,000円程度です。RO水は3,000円前後で、天然水は4,000円前後を目安にしてください。

サーバーレンタル料は大抵無料です。高機能なタイプやおしゃれなデザインのサーバーは、1,000円以下の追加料金がかかることもあります。

メーカーによって発生する費用

メーカーによっては注文ノルマがあり、一定期間の間で水ボトルの最低注文数に注意してください。1人暮らしだとお水を使いきれない可能性もあります。

また、メンテナンス料が別途かかるメーカーは、月額1,000円~2,000円の料金がかかります。無料でメンテナンスが受けられるメーカーでは、月々の料金にメンテナンス費用が含まれているか確認してください。

他にも、メーカーごとにかかる費用でチェックしたいのは、初期費用・事務手数料・解約料・休止手数料です。初期費用は無料のところがほとんどですが、メーカーによっては3,000円~15,000円の費用がかかるところもあります。

特に注意したいのは、ほとんどのメーカーは契約期間が決まっており、期間内に早期解約する場合は、5,000円~30,000円の解約料がかかる点です。休止手続きをする際にも、1,000円前後の事務手数料がかかる場合があるため確認してください。

「置き型」や「卓上」サーバーのデザインも確認

ウォーターサーバー本体は、置き型と卓上タイプの2種類があります。また、豊富なデザインのウォーターサーバーが選べるメーカーもあるため、使い勝手や見た目で比較するのも良いでしょう。

置き型と卓上タイプの違い

一般的なウォーターサーバーは置き型です。置き型は床に置いて使用するタイプで、高さは100~130cmあり、立ったままお水やお湯を注ぐことができるという特徴があります。

置き型の横幅は25~40cm程度で、奥行きは35~45cm程度です。ウォーターサーバー本体自体はスリムで細長い形をしていますが、背面から排熱するため壁から10~15cm離して設置する必要があります。

一方で卓上タイプは、高さが床置きの半分くらいです。キッチンカウンターやダイニングテーブルなどの上に置いて使うことが想定されています。

置き型と卓上は、どちらも置く場所は平でなければなりません。故障を防ぐため、高温多湿を避けて、通気性の良い場所を選びましょう。

 

機能自体はどちらも同じなので、電気代もほぼ同じです。床に設置するスペースを確保できるときは置き型、スペースが確保できないときは卓上を選ぶと良いでしょう。

ただし、置き型と卓上では、重量が異なります。重量がある置き型は揺れに強くなるため、地震の際の転倒防止をしたいときは置き型がおすすめです。

デザイン性の高いものも選べる

最近のウォーターサーバーメーカーは、インテリアに合うおしゃれなデザインの商品を出しています。キャラクターデザインのもの、木目調のもの、シックなカラーのものなどが選べます。

家庭でウォーターサーバーを使う場所を考えて、デザイン性を比較すると良いでしょう。例えば、キッチンで清潔感を出したいときは白を、リビングに置く場合は木目調や黒などインテリアや電化製品の色と合わせる方法があります。

「設置場所」によっても異なる選び方

赤ちゃんとママの画像

ウォーターサーバーを使う場所に合わせて、選びたい機能があります。赤ちゃんがいる家庭や、ファミリータイプ、オフィス用で使い分けてみましょう。

赤ちゃんのいる家庭にオススメのウォーターサーバー

赤ちゃんがいる家庭には、RO水を使用したウォーターサーバーがおすすめです。RO水は不純物がほとんど含まれていないため、消化器官が未発達な赤ちゃんに与えるミルク作りでも安心して使えます。

また、RO水は天然水より水代がお手頃です。赤ちゃんがいる家庭では育児費の負担が増えるため、コスパの良いRO水はおすすめできます。

さらに、赤ちゃんが操作してしまわないよう、チャイルドロック機能付きを選びましょう。ロック機能があれば赤ちゃんが給水口に触れてもお湯が出ない仕組みなので、火傷の事故を防ぐことができます。

人数が多い家庭にオススメのウォーターサーバー

家族が多い家庭では、お水を飲む量が増えるため、大容量の水ボトルが選べるメーカーを選びましょう。大容量だとボトル交換の手間が省けるのでおすすめです。

また大容量の水ボトルは、備蓄水としてもストックできます。家族が多いと備蓄水の量が多くなり、交換の手間もありますが、ウォーターサーバーの水ボトルなら定期的に配送してくれるため手間がありません。

会社にオススメのウォーターサーバー

会社に設置するウォーターサーバーは、大容量の水ボトルが選べて、日々のメンテナンスが楽なタイプがおすすめです。自動クリーン機能付きのウォーターサーバーなら、掃除の回数が減り業務への影響を減らすことができます。

また会社用では、ウォーターサーバーのコスト削減のため、電気代が節約できるタイプもおすすめです。

選ぶ際は「解約金」と「注文ノルマ」に注意

ウォーターサーバー選びで特に注意したいのは、解約金と注文ノルマです。コストを下げたい人は、特に注意してメーカーを選びましょう。

解約金

ほとんどのウォーターサーバーメーカーでは、契約期間の決まりがあります。半年から2年くらいの契約期間を設けているメーカーが多いため確認しておきましょう。

例えば2年契約の場合、その前に解約してしまうと解約金が発生する仕組みです。メーカーによっては月々の料金を安くして、契約期間を3~6年など長く設定していることもあるため、契約前に確認してください。

注文ノルマ

注文ノルマは、一定期間で注文する水ボトルの数が決められている契約ルールのことです。特に、1人暮らしでお水の消費量が少ないと、余ってしまう可能性があります。

メーカーによって注文ノルマがある理由は、水ボトル交換やサーバーメンテナンスに関連する手間や費用を補うためです。これらの費用を無料にする代わりに、注文ノルマを設定している場合があります。

お水の消費量が少ない家庭では、お水が必要なときに都度注文できるメーカーを選びましょう。もしくは注文ノルマが少ない場合なら、お水が余る心配は少ないため安心です。

ウォーターサーバーの設置

ウォーターサーバーの本体は、20kgほどの重さがあり、1人で移動させるのは大変です。そのため、設置方法を事前に確認しておいてください。

自分で設置が必要なときは、誰かに手伝ってもらう必要があります。一方で、設置や撤去サービスがあるメーカーなら、1人暮らしでも安心です。

⇒ウォーターサーバーの注文ノルマに関する記事はこちら

(まとめ)ウォーターサーバーの選び方のポイントは?

ウォーターサーバーを選び方は「お水の種類」「機能」「コスパ」を確認しましょう

ウォーターサーバーの選び方は、複数の方法があります。どのウォーターサーバーを選んだらいいか迷ったら、お水の種類やコスパで比較してみてはどうでしょうか。

不純物が少ないお水を選びたいときはRO水を、飲んでおいしいお水を選びたいときはミネラルを含んでいる天然水がおすすめです。コスパを重視するときは、お水の価格が手頃なRO水をおすすめします。

さらに赤ちゃんがいる家庭では、チャイルドロックの機能性も重要です。誤操作による火傷のリスクを防ぐために、またお水を出すいたずらをされないように、ロック機能があると安心して使えます。

それ以外にも複数の比較方法があるため、自身が希望する項目を見直して、最適なウォーターサーバーを選んでみてください。

 

【この記事の執筆】

hawaiiwater

ピュアハワイアンWebマガジン編集部

この記事は、ピュアハワイアンを提供する株式会社トーエルの編集部が監修しており、ウォーターサーバーについて役に立つ情報発信を目指しています。

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