2024-01-29
万城目ワールド
「8月の御所グラウンド」で直木賞を受賞された万城目学さんの、デビュー作「鴨川ホルモー」を以前に読んだ事がある。鬼との合戦があったり奇妙な舞があったりホルモォォォ!と叫んだりと、かなり風変わりなのだけれども、そこはさすが万城目ワールド、非現実的には感じず、その様子が容易に想像でき、可笑しくて何度もプププッと吹き出してしまった。単に不思議な世界だけと言うのでなく、大学生の甘酸っぱい青春や葛藤、団結、そして京都が舞台の為かどこか奥ゆかしさも感じられ、それらが相まって、笑ったりキュンとしたり、しみじみとしたり、ひと作品の中で幾つもの面白さがある。で、鬼と言えば豆まき。2月3日節分に合わせて、読まれては如何でしょう。
2024-01-12
思いを馳せる
東日本大震災の後、暫くはサーフィンを、自分も周りも、控えていた。そして今年元日に起こった能登半島地震後も、年明け乗り始めをなかなか出来ないサーファーが。 これは津波への警戒もあるけれど、それだけではなく、津波によって命を落とされた方や行方不明となっている方、そのご家族を思ってのこと。勿論自分一人がサーフィンをしなかったからと言って、誰かが救われるわけではないし、何かが良くなる訳でもない。でも被災者の方々には直接届かなくとも、「思いを馳せる」気持ちは、大切なのではないかなと思う。「思いを馳せ」てとどまる行為は、「自粛」や「控える」とどこか違う、もっと個人の、自然な心から起こっているような気がする。
被害を受けられた皆様が、一日でも早く平穏な暮らしに戻られますよう、心よりお祈り申し上げます。